HULFTユーザーに朗報!基幹システムとSalesforceを最短1時間でつなぐ方法
企業が競争力を高めるうえで、データの活用は欠かせない取り組みとなっています。その中心的な役割を果たすのが基幹システム(ERP)と顧客管理システム(CRM)に蓄積されるデータです。しかし、そのCRMの雄とも言えるSalesforceを導入する企業では、SAPやメインフレームなど既存の基幹システムとSalesforceが連携できていないために、二重入力やデータ不整合といった課題を抱えるケースが少なくありません。
そこで本記事では、その解決策として、当社のHULFTと親和性の高い「HULFT Square」という製品をピックアップし、基幹システムとSalesforceをつなぐ上でどのように役立つのかを解説します。
tetsuo morita
- 読み終わるまで 3分

Salesforce導入後に直面する“現実”
多くの企業が営業・顧客管理の高度化を目的にSalesforceを導入しています。
ところが、導入後にこんな壁にぶつかるケースは少なくありません。
- 基幹システムとSalesforceが連携していないため、同じ情報を二重入力しなければならない
- 顧客データが最新化されず、応対で齟齬が生じる
- データ形式が異なり、一元管理や分析が難しい
せっかく高機能なCRMを導入しても、データの流れが分断されたままでは効果を十分に発揮できません。営業担当者や顧客サービス部門が「結局は手作業で整合性を合わせている」という状況では、現場に負担がかかるだけでなく、企業としての成長機会を逃してしまうのです。
典型的な3つの課題
ここでは、基幹システムとSalesforceの連携で特に多い課題を整理してみましょう。
- 1.二重入力と転記作業
基幹システムに登録した顧客情報を、再度Salesforceに入力する。単純作業ながら、ヒューマンエラーが避けられず、誤った電話番号や住所が登録されることも。こうしたミスは顧客対応の混乱を招き、信頼性の低下に直結します。 - 2.データ反映の遅れ
顧客が店舗で口座情報を更新しても、基幹システムには即時反映される一方、Salesforceには数時間後にしか反映されない――そんなタイムラグが現場を悩ませます。営業担当者が古い情報をもとに顧客対応してしまえば、機会損失や顧客不満の原因になります。 - 3.データ形式の違い・分断
基幹システムでは「郵便番号+住所」、Salesforceでは「都道府県+市区町村+詳細住所」と管理形式が異なるなど、情報の扱いが統一されていないケースもよく見られます。結果として情報を突き合わせる手間が増え、マーケティング分析の精度が低下します。
これらはどの企業でも起こり得る“連携の壁”です。そしてこの壁を解決するには、単に個別の問題をつぎはぎ的に対処するのではなく、基幹システムとSalesforceを安心・確実につなぐ仕組みが必要です。
解決策:HULFT Squareなら既存環境を活かして即接続
そこでご提案したいのが HULFT Square です。HULFT Squareは、HULFTユーザーが持つ既存の基幹システムの資産をそのまま活かしながら、Salesforceをはじめとするクラウドサービスとシームレスに連携できる次世代のデータ連携基盤です。
その特長は大きく3つあります。
- 1.既存HULFTサーバーをそのまま利用可能
基幹システムに導入されているHULFTサーバーを変更する必要がなく、従来の運用を維持したままクラウドと接続できます。大規模なシステム改修や再設計の必要がなく、短期間で導入できるのが強みです。 - 2.Salesforce専用コネクターを標準搭載
HULFT SquareにはSalesforceとの接続を容易にする専用コネクターが用意されています。ノーコードで直感的に連携フローを構築でき、複雑な開発リソースを割く必要はありません。 - 3.シームレスなデータの同期連携
HULFT Squareを活用することで、両システムのデータが自動で同期されるため、それぞれのシステムで常にデータを最新の状態に保つことができます。
こうした仕組みによって、「最短1時間で基幹システムとSalesforceをつなぐ」 ことが現実になります。
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▼データ連携基盤についてもっと詳しく知りたい
⇒ データ連携 / データ連携基盤|用語集
HULFT Squareで得られる具体的なメリット
HULFT Squareを使って、基幹システムとSalesforceを連携することで、以下のようなメリットが得られます。
- 二重入力の解消
これまで手作業で行っていた転記作業が不要になり、入力ミスが激減します。 - 最新情報を常に共有
顧客情報がリアルタイムに更新され、営業・サポート担当者は安心して応対できます。 - データの一元化
基幹システムとSalesforceの情報が統合され、マーケティング分析の精度が向上します。
さらに、社内データとSalesforceを掛け合わせることで、顧客の行動パターンをより深く理解し、施策をパーソナライズすることも可能になります。
導入事例:ある金融機関のケース
ある金融機関では、顧客データを基幹システムとSalesforceでそれぞれ管理しており、二重入力や情報の不整合が課題になっていました。営業担当者からは「顧客と話しているときに、どの情報が最新なのかわからない」という声も多く寄せられていました。HULFT Squareを導入し、基幹システムとSalesforceを接続した結果:
- 顧客データは自動で同期され、二重入力が不要に
- 常に最新の情報を基に顧客応対できるようになり、顧客満足度が向上
- 分散していた情報が統合され、マーケティングの精度が高まった
導入からわずかな期間で成果を実感でき、現場からも「もう以前の状態には戻れない」という声があがったとご報告をいただいています。
まとめ:最短1時間でSalesforce連携を実現
今回は、メインフレームやSAP等の基幹システムの内部データとSalesforceとの連携について、その課題と実現に向けたポイントをご紹介しました。HULFT Squareを活用すれば、既存のHULFT環境をそのまま使いながら、基幹システムとSalesforceのセキュアなデータ連携をスピーディに実現できます。
- システム改修不要で短期間導入
- ノーコードで直感的な連携設定
これにより、データ分断をなくし、常に最新な情報が反映されたデータをもとに、顧客対応・マーケティング・分析のすべてを加速できます。
「基幹システムとSalesforceを最短1時間でつなぐ」――それはHULFT Squareだからこそ可能な選択肢です。
ぜひお気軽にセゾンテクノロジーまでご相談ください。
執筆者プロフィール

盛田 哲夫
- ・所 属:プロダクトセールスエンジニアリング部
- 20〜30代はWebアプリやSDKの開発に従事し、エンジニアとしての経験を積む。40代でプリセールスエンジニアへとキャリアを転換。現在は、当社製品全般のプリセールスエンジニアとして、金融業界を中心に、技術的な知見を活かした課題解決と提案支援を行っている。趣味はテニス。(同僚やスクール仲間と毎週末プレー。たまにゴルフも)
- (所属は掲載時のものです)
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