データ活用コラム

MotionBoardの可能性を最大限に引き出す
データ連携方法とは?

MotionBoard(モーションボード)は、企業内のさまざまなデータを一元管理し、高度な可視化や分析を可能にする国産のBIツール(ビジネスインテリジェンスツール)です。企業内のデータをもとにビジュアル化し、簡単な集計から高度な分析までを手軽に行えるようになっており、多種多様な業界、業種にわたり3,500社以上の豊富な導入実績があります。
本記事では、MotionBoardの特徴と、MotionBoardによるデータ活用の可能性を最大限に引き出すために、企業内外の多様なデータソースとの連携方法を解説します。
※クラウド版とパッケージ版の累積社数(2024年2月末)

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M.Takahashi - 読み終わるまで 5分

MotionBoardとは

MotionBoardは、ウイングアーク1st株式会社により提供されています。同社は、総合帳票基盤「SVF(エスブイエフ)」や、情報分析プラットフォーム「Dr.Sum(ドクターサム)」などのデータ活用ソリューションを有し、帳票やレポート類の管理からデータ分析までをワンストップで実行する仕組みを提供しています。MotionBoardでさまざまなデータを集約しグラフィカルに可視化することで、現場担当者から経営層まで幅広いレベルのユーザーが現状の把握や共有ができ、部門を超えた連携や意思決定のスピードを格段に向上させる効果が期待できます。

MotionBoardの特徴

MotionBoardはデータ分析にとどまらず、企業内に分散するデータを一つに集約して可視化し、業務に必要なアクションへと導くBIツールです。MotionBoardがどのようなBIツールなのか、その特徴を見ていきましょう。

幅広いデータソースとの連携

MotionBoardは、企業内外問わず幅広いデータソースと連携できます。データベースやファイル、クラウドサービス、センサーデータ、位置情報など、構造が異なるデータでも横断的な分析ができ、スピーディな判断を支援します

豊富な機能

アラート通知、メール送信、定型レポートの作成・出力など、他のBIツールでは保持していないような豊富な機能を持ち合わせていることも大きな特徴です。

さらに、MotionBoard上からSalesforceやその他のデータベースにデータ入力ができ、入力〜分析〜レポート作成までシームレスに完結できる点も他のBIツールとは一線を画しています。

経営層~現場担当者まで利用できる操作性

長年にわたり日本企業の業務現場をサポートしてきた経験を活かし、ユーザーインターフェイスやサポート文書を含めて、現場担当者から経営層まで、幅広いレベルのユーザーが使いやすい設計になっています。

また、基本的なチャートや集計表はもちろん、パレート図・ヒートマップ・散布図・レーダー・ウォーターフォールなど、豊富なチャートが提供されており、ノンプログラミングでダッシュボードを作成することができます。

MotionBoardの活用例

MotionBoardは、多種多様な業界・業務で導入されていますが、具体的な活用例をご紹介します。

製造現場での稼働状況や在庫管理の可視化

センサーデータを活用することで、ライン稼働率や製品不良率などをリアルタイムに把握するのに適しています。異常値が出た際にはアラートが通知され、迅速に対策を講じられます。

在庫管理の面でも、入出庫データを取り込み、理想的な在庫水準やリードタイムを常に可視化できます。これにより、過剰在庫や欠品リスクをコントロールしやすくなります。

複数工場や倉庫をまたぐ広域管理にも対応しており、拠点ごとの状況を一つのダッシュボードで見られることができます。

マーケティング分野での商圏分析と顧客データ処理

商圏分析機能を活用することで、出店戦略やエリア別の売上傾向を把握しやすくなります。地図連携により、人口密度や交通量などの情報と組み合わせることも可能です。

顧客データを一元管理すれば、購入履歴やキャンペーン反応率などを分析し、精度の高いマーケティング施策を打ち出せます。ターゲット層の属性や行動履歴に基づき、より効果的な販促を実施できます。

こうしたデータにもとづく取り組みは、売上増や顧客満足度向上につながるだけでなく、ブランド力の強化にも大きく寄与します。

MotionBoardとDr.Sumの連携によるデータ基盤構築

データ活用が進むにつれ、取り扱うデータ量やデータソースの種類が増加します。MotionBoardは、企業内外問わず幅広いデータソースと連携が可能ですが、大量データをより効率的に活用し多角的な分析を行うためには、Dr.Sumなど他のソリューションを併用しデータ基盤を構築することが有効です。データ基盤の必要性や構成要素については、以下の記事でご解説しています。

データ収集・加工

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センサー情報やWebサイトの行動履歴、社内の基幹システムなど、多種多様なソースからデータを取得し、一元化する工程がデータ収集です。ここで鍵となるのは、データを効率的かつ安定的に取り込む仕組みを構築することです。

収集したデータを分析可能な状態に変換するプロセスを担当するのが、データ加工・処理の領域です。抽出段階で必要なデータを分離し、変換段階でクレンジングやフォーマット変換を施します。データ収集・加工が可能なツールの例として、以下があります。

Dr.Sum Connect

様々なデータソースに対応する接続コネクターと、豊富なロジックアイコンの組み合わせで、データ加工フローをノンプログラミングで実装できるツールです。 単純なSQLでは記述できない複雑な処理もGUIで定義できる初心者にも扱いやすいツールです。

Dr.Sum DataLoader

連携するデータベースと同期処理(追加・更新・削除)を行うことができます。また、指定したキー項目をもとに差分のデータのみを更新することができます。更新頻度の高いデータや、大量データ連携時におすすめの機能です。

データ蓄積

分析やレポーティングのために加工・構造化されたデータを蓄積する場所として「データウェアハウス(DWH)」が使われます。さらに、データウェアハウスから特定のビジネス部門(例えば、マーケティング、人事、財務など)に関連したデータを抜き出して蓄積したものが「データマート」です。

フォーマットをそろえたデータをDWHやデータマートに蓄積しておくことで、利用者が安心してデータにアクセスすることが可能になります。

Dr.Sum

情報分析プラットフォームである「Dr.Sum」は、DWHやデータマートを構築できます。特許取得の独自開発データベースにより、大容量データの高速集計が可能であるため、大規模な企業でもパフォーマンスの問題を気にせず運用できます。また、ノーコード開発が可能な設定/操作画面も特徴の一つです。

MotionBoardやDr.Sumへ効率的にデータを連携するには

前の章で解説したとおり、MotionBoardとDr.Sumでデータ基盤を構成する場合、Dr.Sum ConnectやDr.Sum DataLoaderなど、各データソースからデータを収集・加工する仕組みが提供されています。

データ基盤へのデータ連携に限らず、企業におけるデータ連携のインターフェースを統一したいという場合は、iPaaS(Integration Platform as a Service)を活用するというアプローチもあります。

iPaaSの活用

iPaaS(Integration Platform as a Service)は、異なるアプリケーションやシステムを効率的に統合するためのクラウドベースのプラットフォームです。このプラットフォームをデータ連携基盤として利用することで、業務プロセス全体を管理しやすくなるほか、運用コストの削減と組織全体の生産性向上が期待できます。

日本発のiPaaSである「HULFT Square」は、MotionBoardやDr.Sumと相互にデータを連携することができます。

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テンプレートの活用でデータ収集の工数を削減

HULFT Squareでは、MotionBoardやDr.Sumと相互にデータを連携するアプリケーションテンプレートを無償で提供しています。このテンプレートを利用することで、連携に必要な仕様調査、スクリプト作成、接続検証の工程を省略でき、情報システム部門におけるデータ収集の自動化と工数削減が図れます。

売上分析データの準備とDr.Sum Cloudへの連携

売上データの分析を例として、分析やモデル構築の精度を高めるためのデータ前処理を効率的に行い、Dr.Sum Cloudへアップロード、分析・集計したデータをダウンロードする処理を提供します。

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パイプライン管理と売上予測のためのデータ統合

CRMで管理される案件情報・商品情報・取引先情報を統合し、MotionBoardでパイプライン管理と売上予測をビジュアル分析するためのデータ連携処理を提供します。

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まとめ

MotionBoardは、可視化や分析といった基本機能だけでなく、他のBIツールでは保持していないような豊富な機能を持ち合わせており、あらゆる領域でデータ活用の可能性を広げるプラットフォームです。

MotionBoardをより効率的に活用するためには、Dr.Sumなどのツールと併用することが有効です。データ収集、加工、蓄積、可視化のプロセスを効率化し、利用者が安心してデータにアクセスできる環境を整えることで、MotionBoardの可能性を最大限に引き出すことが可能です。

MotionBoardを中心にデータを一元化し、組織的な意思決定のレベルアップを目指すことで、企業競争力の向上と新たな価値創出につながるでしょう。

執筆者プロフィール

M.Takahashi

  • ・所 属:マーケティング部
  • セゾンテクノロジーに入社後、HULFTをはじめとしたデータ連携製品事業に従事。パートナーセールス、カスタマーサポートなどを経て、現在はマーケティングを担当。データ連携の重要性や最新情報を発信しています。
  • (所属は掲載時のものです)

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