HULFTイベントレポート:第10回
「HULFT DAYS 2019」 今年も開催しました!(その2)

マーケティング部の渡辺です。

2019年11月7日に、赤坂インターシティ―AIRで開催しました「HULFT DAYS 2019」の東京会場の様子をレポートいたします。弊社、セゾン情報システムズの主催によるイベント、今年も開催いたしました。

HULFT DAYS 2019

「HULFT DAYS」はセゾン情報システムズが毎年開催している弊社主催の大型イベントです。今年の「HULFT DAYS 2019」は、「情報は知へと進化する」をテーマに、ビジネスにおけるデータ活用の必要性がこれまでになく認識される今、企業はいかにデータを活用し、ビジネスでの成果実現につなげることができるのかについて、各分野で活躍されるゲストスピーカー様、お客様、パートナー様にご登壇を頂きました。

本レポートでは、東京会場でのセッションについて三回に分けて紹介をさせていただく予定です。二回目の今回は引き続いて、お客様やパートナー様のセッションの紹介を通じて「『つなぐ』技術とデータ活用の潮流」を紹介させていただきます。

実際のビジネスでの取り組み例も踏まえ、「つなぐ」考え方とはどういうものであるか、従来の「つくる」考え方とはどのように違い、なぜ「つなぐ」ことで企業でのデータ活用に大きな変化が起こるのかを紹介させていただきます。

ユーザ様事例セッション(メイン会場の講演より)

Seco Tools LLC
なんと北米から登壇を頂きました
プロセスオーナーによるデータの移行と利活用

最初に登壇いただきましたのは、なんと「イベントのために来日」いただきました、弊社の北米拠点のお客様です。

HULFTはすでに世界43カ国でご利用を頂いています。セゾン情報システムズのビジネス拠点も日本以外に、北米、中国、ロンドン、シンガポールに展開しています。

登壇を頂いたSeco Tools様は、スウェーデンに本社を持つ80年を超える歴史を持つ企業であり、金属切削工具など金属切削ソリューションの提供により、世界75ヵ国で事業展開しているグローバル企業です。

発表では、DataSpider(北米では「HULFT Integration」の製品名で提供しています)を採用し、活用いただいていることを紹介いただきました。

GUIだけ、高い生産性で、エンタープライズクラスの本格的なデータ連携を実現できることを評価いただいており、「10時間以内に15万以上のツール、 15万以上の XMLドキュメント、3万以上のExcelシートを変換できた」など成果が上がっていること、そして、この実績を受け、社内での様々なデータ連携でのさらなる活用の検討をいただいていることを紹介いただきました。

企業内でどうしても散在してしまうデータをどうやって連携し、活用を進めてゆくかは、日本に限らずどこの国の企業でもある問題であり、日本企業でDataSpiderを活用いただき、評価をいただいているケースと同じように、海外でもご利用いただいていることがわかる事例でした。

株式会社テラスカイ
クラウド導入で起こりがち問題を「つなぐ」ことで解決した例
トヨタはなぜDataSpider Cloudを選択したか

トヨタ自動車様でのDataSpider Cloudの導入事例について、導入をおこなったテラスカイ社に登壇を頂き、紹介いただきました。

少し前までは企業ITへのクラウド導入は様子見の空気すらあったように思います。しかし今ではクラウド活用はごく当たり前になり、クラウドへの移行すら進めることが求められる時代となりました。しかし現実的には、全部クラウドへ移行というわけにはいかず、既存システムとうまく組み合わせて、導入と活用を進めるのが現実的な「クラウド活用」の姿ではないかと思います。

こちらの導入事例でも、多数ある販売店との間をつなぐ営業支援システムについて、既存システムと組み合わせてのクラウド導入を進めた事例となっています。

クラウドサービスのSalesforceを活用して旧来の営業支援システムを刷新、MaaSやDXなどと言われるように大きく変化する時代にあわせた新しい取り組み実現、販売店ごとにカスタマイズもできる仕組みを目指してクラウド導入が進められました。

しかし、なかなか上手く行かなかった。これを「つなぐ」技術で解決、クラウド導入を成功させた事例です。

最初上手く行かなかったのは、既存の基幹システムとSalesforceの連携が上手くできなかったためでした。

基幹システムは複雑になっており、データの論理構造も入り組んでいました。長年業務を支えてきたシステムはしっかり管理していても「どうしてもそうなってしまいがち」です。

一方でクラウド側、新システムで実現したいことは様々にあります。実現のためには、基幹システムとクラウドの間で複雑で大量すぎるデータ連携が必要となってしまい、うまく実現できなくなっていました。

テラスカイ社はSalesforceのプロフェッショナルであり、DataSpiderのプロでもあります。Salesforce側で出来ること出来ないことを見極め、「DataSpider Cloud」で両システム間をうまく「つなぐ」ことで導入を成功させました。

うまく「つなぐ」ことで導入を成功させました。 クラウド側でも既存システム側でも無理な処理やデータの出し入れをしない。その代わりに、両システムとクラウド上のDataSpider Cloudをつなぎ、必要なデータ変換や中間データベースに必要なデータを溜めるなどの工夫を行い、両システムの連携処理を実現しました。

なおも多くのデータ連携処理が必要でしたが、データ連携ソフトウェアには単に右から左にデータを流す程度のものや、本格的なデータ変換処理や大容量のデータ処理が出来ないものもある一方、新たに導入したDataSpiderでは処理可能であり、テラスカイ社の尽力もあり、無事に基幹システムとクラウドとの連携機能が実現されました。

結果的に、クラウド上にシステム連携の拠点が出来る形となり、AWSの様々なサービスの活用(DataSpider CloudはAWS上にあります)など、様々なサービスとの連携処理も実現可能となりました。今後の事業拡大や多様化への対応や、さらなるマーケティング連携基盤としての活用など、今後さらなる活用が進むことも見込まれています。

このように、クラウド導入において「連携処理」が成功失敗を分ける鍵になることがあります。ぜひ、御社のクラウド導入では「つなぐ」技術を活用いただき、うまく成功を収めていただきたいと思っております。

パートナーセッション(メイン会場の講演より)

株式会社Box Japan
Boxによって実現する新しい働き方のカタチ

オンラインでファイルを共有するクラウドサービスを提供しているBox Japan社に登壇を頂きました。

Box社は、ファイルを共有するコンテンツ共有基盤としてのサービス提供にとどまらず、ファイル共有を通じて人々がコラボレーションする「デジタルワークプレイス」による新しい働き方の実現に取り組んでいます。本プレゼンの資料自体もBox上で制作され、Box上にファイルを置いたままプレゼンが行われました。

既に世界の名だたる企業で採用されているクラウドサービスであり、法人向けのコンテンツ管理プラットフォームとして必要な機能の整備も進んでおり、例えばクラウドということで懸念事項にもなりやすいセキュリティや、ガバナンスやリスクの対策でも、法人で安心して使える機能が整備されています。

様々なシステムソリューションとの連携に対応しており、Boxでコンテンツ管理を一元化しつつ、様々なサービスでスムーズに利用できる機能が整備されています。

Office365との様々な連携機能を備えているなどBox上でファイルを様々なサービスで利用できる機能や、共同作業を支援する機能、ファイルの保存先としてBoxを利用しやすくする機能の整備がすすめられています。

発表では、ファイル共有を通じて人々のコラボレーションが変わる例として、Boxを用いて会議を効率的にすすめ、議事録の作成と共有を効率的に行えることも紹介いただきました。

Box上で事前に資料共有などを行って準備、議事録もBox上で共同編集機能を用いて作成、議事録はリンクをSlackで共有と、昔ながらの会議よりもはるかに効率的に、Box上で会議の一連の流れが効率的に完結できることが紹介されました。

クラウド導入では既存のシステムや既存の業務との連携が必要になることがあります。Box上で一元管理しているファイルを外部システムで利用したり、外部システムから共有ファイルとして出力するなど、外部との連携処理をDataSpiderの「つなぐ」技術で実現し解消できることも紹介いただきました。

弊社セゾン情報システムズでも現在Box導入に取り組んでいるところであり、実運用で得たノウハウも生かしてDataSpiderにBoxとの専用接続アダプタを開発しているところです。

DataRobot Japan株式会社
予測型分析の実現:AIで実現するデータ活用の未来

クラウドサービスとして、機械学習を自動化するプラットフォームを提供しているDataRobot社にも登壇を頂きました。

機械学習を理解して活用するのは大変です。しかし、専門家としてデータサイエンティストを確保することも容易ではありません。AI(機械学習)を活用するべきだとは言われますが、これでは活用は進みません。

一方で、機械学習は様々な分野に応用できます。プレゼンでも様々な分野で具体的に様々な可能性があることを紹介いただきました。しかも十分に成果を上げるためには、技術的な専門知識だけでなく、このような応用領域そのものについての知見も併せて求められます。成果を上げることは容易ではありません。

そこで作られたのが、名だたる世界的なデータサイエンティストにより開発された「機械学習を自動化する」サービスである「DataRobot」です。これによりビジネスの現場が自ら機械学習を活用する道も開かれ「機械学習の民主化」が実現します、ビジネスを解っている人が自ら使えば、成果も出しやすくなります。

DataRobotは機械学習のエンジンそのものを使いやすくしましたが、成果を出すために必要なことはそれだけではありません。残る課題を解決する手段として活用できるのが、弊社DataSpiderが実現する「つなぐ」技術です。

機械学習はデータが無いと何もできません。そのデータは「どこかから取ってくる」必要があり、データは社内に様々なシステムや様々な形式で散在していることが多い。必要なデータを集める手段が必要になります。

データを集めて学習を行った後も、機械学習の判断結果をビジネスに展開する手段が必要になります。

せっかく判断を自動化しても判断結果が自動で活用できなければ意味がありません。機械学習が判断した結果を様々なシステムに連携できる仕組みが必要になります。

これら「前後処理の作りこみ」は、実は機械学習そのものよりも工数がかかることも珍しくなく、むしろこちらが導入の成否を分けることすらあります。

さらには、機械学習の導入では、様々な取り組みを繰り返しての試行錯誤が必要になることも多くあります。必要なデータが変わったり、判断の結果の活用方法を試行錯誤するなど「前後処理の作りこみ」を何度も作り直すことが良くあります。

「DataRobot」と「DataSpider」を組み合わせて活用いただければ、ビジネスの現場主導で、機械学習そのものだけでなく周辺の作りこみも素早く作成し変更できる環境が整います。

「DataRobot」と「DataSpider」を組み合わせて実際に動かすデモも行われました。

すでにDataRobotとの専用接続アダプタは開発が進んでおり、使いやすい製品にすべく磨きをかけている状況です。もう少しで実際に製品をリリースすることができますので、機械学習を本当に活用できる手段として、活用いただきたいと思っております。

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