Vol.5 健保担当者必見!大丈夫ですか?マイナンバーのセキュリティ対策
2017年1月から、健康保険組合でもマイナンバーが利用されるようになりました。書類やデータを取り扱う健保組合や加入企業では、マイナンバーに対応した厳格なセキュリティを求められます。特に注意したいのは、紙や、CD-Rなどの電子媒体を使って、加入企業から健康保険組合に異動申請を行っているケースです。情報漏えいのリスクが高く、手間やコストもかかります。
ここでは、健保組合での手続きにマイナンバーが導入されたことによる申請業務の課題と、その解決策をご紹介します。
1. 健康保険組合でマイナンバーの利用がスタート
税や社会保障の手続きに利用されるマイナンバー。2017年1月からは、企業などの従業員が加入する健康保険組合でも、マイナンバーの利用が始まりました。それに伴って、健康保険組合に提出する手続き書類に、加入者のマイナンバーを記入することになりました。
<マイナンバーの記入欄が追加された届出>
- 被保険者資格取得の届出
- 被保険者資格喪失の届出
- 報酬月額照会
- 給付金の申請
など
こうした書類は、マイナンバーをその中に含むため、「特定個人情報」となります。健康保険組合や加入企業では、万が一にも漏えいや紛失がないように、適切なセキュリティ対策を行わなくてはいけません。例えば、事務所の中でマイナンバーを扱うエリアを来客から見えないところに限定したり、書類を鍵のかかる場所に保管したりすることは、どこでも行っているでしょう。
しかし、対応が必要なのは事務所の中だけではありません。加入企業と健康保険組合では、加入者のマイナンバーが含まれた情報をやりとりすることになります。このときにも、セキュリティを確保しなくてはいけません。ところが、マイナンバーの利用はまだ始まったばかり。そのため、加入企業と健康保険組合での情報の受け渡しは、セキュリティ対策が手薄になったり、担当者に余計な負荷がかかったりしていることもあるようです。
2. 紙や電子媒体での異動申請業務には課題が山積み
紙やCD-Rなどの電子媒体を使っている場合に、とりわけ多くの課題が発生しています。健康保険組合に勤める方や、企業で健保組合への異動申請を担当する方は、以下の課題に心当たりがあるのではないでしょうか?
課題1 紛失や作業ミスによる情報漏えいのリスク
書類や電子媒体は、紛失による情報漏えいのリスクがあります。また、送付するときに宛先を間違える危険もあります。たとえば、申請された処理が終わった後に、健康保険組合から各事業所に結果を返送するときなどが典型的です。健康保険組合には多くの企業が加入していて、社名がよく似ているところもあるため、手作業で返送していると宛先を取り違えやすいのです。
課題2 セキュリティを担保するための作業の負荷
ミスがないように何重にもチェックしていると、どうしても時間がかかります。また、マイナンバーを含む申請データや書類を送る場合、漏えいを防ぐための対策をしなくてはいけません。データの暗号化やパスワードによる保護、書類への目隠しシールの貼付や封緘など、手作業で行うのは手間がかかり、面倒です。また、電子媒体や書類を受け取る側でも、パスワードを解除したり、目隠しシールをはがしたりするため、加入企業と健康保険組合の両方で、担当者の負荷が増えてしまいます。
課題3 保管場所の制限とコスト
書類やデータは、法令で保存期間が定められており、施錠できる安全な場所に保管しなくてはいけません。健康保険組合に加入している企業は数多くあるため、書類や電子媒体は膨大な量になります。すべてを安全に保管するには、場所を取り、大きなコストがかかります。
課題4 移送手段の制限とコスト
個人情報保護委員会によるガイドラインでは、マイナンバーが含まれているデータや書類の移送時には、追跡可能な手段で、施錠できる容器を利用することが望ましいとされています。こうした要求に対応できる、セキュリティに特化した配送サービスもありますが、担当者の本人確認を求められるなど利用が煩雑で、コスト面でも割高です。
3. 低コストのデータ伝送でセキュリティと利便性を両立
こうした課題を一挙に解決するソリューションとして、セゾンテクノロジーでは、HULFT-WebConnectを使ったデータ伝送の仕組みをご提案しています。この仕組みの特徴は、短期間で構築でき、暗号化した通信形式で、安全にデータ連携できることです。健康保険組合と事業者での異動申請業務に利用すると、効率化とセキュリティ強化を同時に実現できます。
データ連携イメージ
利用方法も簡単で、わずか2ステップで安全なデータ送信が可能です。
- ステップ1:ファイルをフォルダに置く
- ステップ2:あらかじめ作っておいたショートカットをダブルクリックする
データ送信イメージ
シンプルでわかりやすいので、システムの扱いに不慣れな人でも、迷わずに使うことができます。決められた連携先だけにデータが送信されるので、間違ったところに送ってしまったり、途中で紛失したりする危険は一切ありません。データを送る途中で第三者に覗かれたり、コピーが漏えいしたりすることもなく、安全にデータが送信できます。
健康保険組合から加入企業に処理結果を返送するときも、同じように簡単にデータ送受信が可能です。健康保険組合で、送りたいファイルを所定のフォルダに置いておきます。その後、加入企業側であらかじめ作っておいたショートカットをクリックすることで受信できます。
データ受信イメージ
HULFT-WebConnectを利用したデータ伝送は、大規模で複雑な仕組みを構築するのとは異なり、低コストでスピーディな導入が可能です。
セキュリティやコストの課題をそのままにしておくのは、よいことではありません。マイナンバーを扱う以上、万が一にも情報漏えいが起きてからでは、取り返しがつきません。データを安全に送信できる仕組みを導入して、異動申請業務のセキュリティと利便性の両立を図ってみてはいかがでしょうか。
4. まとめ
今回は、マイナンバーの導入による健康保険組合への異動申請業務の課題と、それらを一挙に解決できる低コストでセキュアなデータ伝送についてお伝えしました。健康保険組合と事業者での情報連携で課題をお持ちでしたら、HULFT-WebConnectを利用したデータ伝送を検討してはいかがでしょうか。詳しい資料をご用意していますので、ご興味をお持ちの方は、ぜひダウンロードしてご一読ください。
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【資料】 健保データ伝送化のメリットと構築事例
- 健保諸届に関する課題
- 伝送化における課題を解決
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