データ活用やDXがどんどん解る用語集
EAI

「EAI」

データ活用やDX成功に必要な考え方を、各種するキーワードの解説で理解できる用語解説集です。
今回は「つなぐ」技術の一種である「EAI」について解説をします。

EAIとは

EAI(イーエーアイ)とは、Enterprise Application Integrationを略した言葉です。企業内の様々な情報システムを連携させるミドルウェアやその考え方のことをそう呼びます。
データ連携などを効率的に構築する機能により、個別最適になりがちな企業内に散在しがちなITシステムを連携させ全体最適を実現する手段として、あるいは既存システムに外部システムを連携させて活用する手段として利用されます。

データやITシステムの柔軟かつ効果的な利活用の実現において、あるいはクラウドの導入や活用においても、重要な役割を果たすツールとして注目をされています。

EAIが生まれた経緯(「どうして必要になったか?」)

とても雑に説明するなら、EAIはデータ連携をするツールになります。しかし、どうしてデータ連携程度で専用ツールを用意するほどなのか、良く解らない人もおられると思います。企業のIT利活用での切実な悩みを解決するツールなのですが、どうして必要なのか直観的にわかりにくいところがあります。

何もないところから企業にITシステムが導入される状況を想像してみてください。経理部門の人が大変な事務処理を効率化しようと経理のシステムを導入しました。営業部が営業管理のシステムを、購買部が資材の発注を管理するシステムを導入しました。IT導入で各部門の業務は楽になるのですが、新たな問題が生じてしまいます。システム間の連携の問題です。

例えば、誰かが新しく入社しました。すると経理システムにも購買システムにもグループウェアにも、あっちのシステムにもこっちのシステムにも、新しく入ってきた人を社員一覧のデータに追加する手間が発生することがあります。また、購買システムで発注をした都度データを抜き出して、経理部のシステムに入れなおすような手作業もありがちなことです。

このような手間は、ITシステムの導入が進むほどに深刻化する困った傾向もあります。

何が起こっているのでしょう。「サイロ化」と呼ばれたりする現象が発生しています。各システムが個別最適になっていても互いに十分に連携できていないため、全体最適が実現できていないことで発生している問題です。こうなると、人が手作業でデータの再入力をする作業が増えるなどして、非効率になったりITシステムですべきことができなくなったりします。

解決策の落とし穴:連携処理が別の問題を引き起こす

手動でデータ連携していたら手間で間違いも起こりやすいのなら、単にプログラムを書いてシステム間の連携処理を作ればいい、と思うかもしれません。
しかしITの利活用が進んでシステムの数が増えてくると、スパゲッティのように複雑に絡み合った連携処理できあがって収拾がつかない状況に陥りがちでした。そうなると全体でどうなっているのか誰も解らなくなるとか、あるシステムを改修しようとするも、連携処理を経由しての他システムへの影響が解らずに困るようなことも起こります。

これを解決すべく、全体最適が実現された会社の業務全体を覆うような巨大な新システム(巨大パッケージソフトウェアなど)を新規導入すれば解決できることもあります。しかしその方法では、既存システムからの切り替えはかなり大変な作業になりますし、巨大システムを維持することそのもの、その後の新たなニーズに対応して巨大ITシステムを改修し続けることが大変になることがあります。

EAIによる解決策

そこで登場したのがEAIの考え方です。部分最適になってしまいがちな各システムをデータ連携で「つない」で不便を解消してゆきます。

またN対Nの連携処理では、システムが増えるほどに連携処理が複雑怪奇になりやすいのが(Nが増えると加速度的に複雑になる)、連携処理が収拾不能になりやすい一因です。そこで、連携を担う「連携ハブ」を設けてN対1の連携処理に集約し、連携処理のプログラム自体もその所在が散在しないようにします。

さらには、連携ハブ(EAI)上でノーコードやローコードで効率的に連携処理を開発できるようにすれば、業務の事情にあわせてIT利活用を素早く柔軟に実現できる環境も実現しやすくなります。必要に応じて新しいシステムやクラウドの利用も素早く柔軟に取り組めるようになります。

EAI(「つなぐ」技術)のニーズは多々ある

当たり前になっていて気がつかないことが多いのですが、冷静に業務を見直してみると、「手作業でデータを出し入れしている」「同じデータを何回も入力している」「単純作業程度のデータの変換作業をしている」「データの転記作業をしている」(レポート作成などで多い)ことはありふれていて、そういう業務はどこの会社でもたいてい大量にあります。

「それがないと業務が回らないExcel」があるような場合にも、ITシステムに足りないことを利用者が現場のExcelで補っていることがあります。
業務で新しい取り組みを進めようとするたびにITが原因でどうも進めづらいとか、クラウドを導入したいが躊躇するような場合も、柔軟性がないITが原因で人間が苦労しているかもしれません。

データ連携の必要性はちょっとわかりにくいところもあります。でも、このような世の中にあふれるIT利用で感じる不便や非効率の原因を解決し、ITを根本的にスムーズにできる可能性が「つなぐ」技術にはあります。

データ連携ツールに必要なこと

EAIの考え方そのものは様々な手段で実現できます。しかしながら、このような目的で利用するデータ連携ツールにはどういう性質が求められるでしょうか。

多種多様なシステムやデータと連携できること

目的は、企業内にある様々なシステムを「つなぐ」ことで全体最適にすることです。多種多様なシステムと連携できることが求められます。特に日本での利用では、国内の業務で利用されていることが多い国産製品への連携能力なども求められます。

業務の基盤を担えるだけの性能と信頼性

業務を担うITシステムを連携するので、データ連携を通じて業務そのものを担うことになります。連携処理が止まると業務も影響を受けるため、それだけの信頼性や安全安心を担える必要があります。

安定稼働はもちろん、ハードウェアの故障での異常終了など不測の事態があってもきちんと復旧できる必要があります。例えば多くのRPAのように、動作が不安定な連携手段ではリスクがあります。
また、データを処理できなくなって業務に影響を及ぼさないよう、高速なレスポンスやたくさんのデータでも高速に処理できる十分な性能が必要になってきます。

高い開発生産性

EAIは従来手法による連携処理開発の代替手段になります。通常のシステム開発による連携処理の開発と比べて、効率的で、間違いが起こりにくいなど優れた点がある実現手段であることが望まれます。

業務の現場が自分で使える使いやすさ

データ連携の問題が発生しがちなのは、業務のニーズに応じてITが迅速に対応できないことも原因です。そして業務のニーズを一番知っているのは業務の現場になります。手作業でのデータ連携が発生しているので解消したいとか、新しい業務をしたいがITが対応できずに阻害しているような場合には特に、何をすべきかは現場の人が一番良く解っています。

システム間のデータ連携を、業務の現場が自分で開発できるのであれば、このような業務側の悩みは解消しやすくなり、新しい取り組みも進めやすくなります。
そのためには、簡易なツールではない本格的な利用もできるポテンシャルを持ちつつ、GUI上でノーコード開発できることが望まれます。

関係するキーワード(さらに理解するために)

  • ETL
  • クラウド連携
  • Excel連携
  • iPaaS
  • ノーコード/ローコード

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当社で開発販売しているデータ連携ツール「DataSpider」は、ETLとしての機能も備えており、DWHの利活用をささえる手段として多数の利用実績もあるデータ連携ツールです。

通常のプログラミングのようにコードを書くこと無くGUIだけ(ノーコード)で開発でき、「高い開発生産性」「業務の基盤(プロフェッショナルユース)を担えるだけの本格的な性能」「業務の現場が自分で使える使いやすさ(プログラマではなくても十分に使える)」を備えています。
データ活用のみならず、クラウド活用などの様々なIT利活用の成功を妨げている「バラバラになったシステムやデータをつなぐ」問題をスムーズに解決することができます。

無料体験版や、無償で実際使ってみることができるオンラインセミナーも開催しておりますので、ぜひ一度お試しいただけますと幸いです。

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