Vol.3 医療データ活用に向けた、
患者情報の統合・一元管理
第1章. 解説
患者様に対する最適なケアの実現には、その患者様の情報を一元管理し、その情報を元に適切な医療やケアの提供が非常に重要なります。
しかし、医療法人様では、提供医療・介護の形態により、複数の法人、施設で運営されるケースも多く見られます。たとえば、病院、クリニック、健診センター、調剤薬局、リハビリセンター、訪問看護、介護等々です。
その様なシーンにおいて、各法人、施設で管理されてる患者情報などの情報共有は、非常に大きな経営課題の一つではないでしょうか?必要な情報が、連携・共有されていない環境下では、適切な医療やケアの提供は、容易ではありません。
そこで、今回は、異なる法人(システム)の患者情報を自動的に収集し、統合の実現をテーマにご紹介いたします。
連携イメージ
課題
- 各システムで異なる患者情報の名寄せ
- さまざまなシステムのフォーマットの変換対応が必要
HULFT製品活用による効果
効果1)患者情報のクレンジング機能を実施し、名寄せを容易に実現、データクレンジング、フォーマット変換の課題が解決できる、様々なフォーマットの変換を容易に実現
効果2)さまざまなトリガー機能により運用の自動化が可能
効果3)スクラッチ開発に比べ短期間、低コスト、高品質で実現
是非、どのように効率化が図れるかご体験頂きます様お願い申し上げます。なお、本TIPSを利用するには、DataSpiderがコンピュータにインストールされていることが前提となります。
評価用製品の入手先
インストール方法
評価版をダウンロード後、マニュアルを参照ください。
第2章. 処理概要
データのイメージ




第3章. ポイント解説
3.1 ポイント1-様々なフォーマットの変換を容易に実現
提供機能
入力データをアイコンにより、さまざまな形式に変換
手順
- ツールパレットの中の『マッピング』をドラッグし、スクリプト画面にドラッグ
- 名前を『変換』に設定
- 項目をマッピング
ツールパレットの中の『マッピング』をスクリプト画面にドラッグし、プロパティ画面より、名前を『変換』に設定。
以下の画面が開きます。
項目をマッピング。
2.3 ポイント2-患者情報のクレンジング機能を実施し、名寄せを容易に実現
提供機能
入力データをアイコンにより、名寄せが出来るデータに変換を行います。
手順
- スクリプトの中の『変換』をクリック
- ツールパレットの中から『文字例』⇒『変換』⇒『小文字に変換』を選択し、マッピング画面にドラッグ
- ツールパレットの中から『文字例』⇒『変換』⇒『正規表現置換』を選択し、マッピング画面にドラッグ
- カナ氏名を『小文字に変換』と『正規表現置換』に接続し、出力先のカナ氏名に接続
スクリプトの中の『変換』をクリック
ツールパレットの中から『文字例』⇒『変換』⇒『小文字に変換』と『正規表現置換』をマッピング画面にドラッグ
カナ氏名を『小文字に変換』と『正規表現置換』に接続し、出力先のカナ氏名に接続。
例)姓名を半角文字に統一する様設定
- 〈変換前〉
- ヤマダ タロウ
ヤマダ タロウ - 〈変換後〉
- ヤマダ タロウ
ヤマダ タロウ
姓名の区切り文字として使用しているスペースを、1個のスペースに変換する様設定。
例)1個以上あるスペースを1個に統一
- 〈変換前〉
- ヤマダ タロウ
ヤマダ タロウ - 〈変換後〉
- ヤマダ タロウ
ヤマダ タロウ
3.3 ポイント3-さまざまなトリガー機能により運用の自動化が可能
提供機能
さまざまなトリガーにより処理の自動化が可能です。主な提供トリガーは以下となります。
- スケジュールトリガー スケジュール実行が可能
- ファイルトリガー ファイルの更新、削除を契機に実行が可能
- DBトリガー DBレコード更新を契機に実行が可能
- HULFTトリガー HULFTのデータ受信を契機に実行が可能
その他トリガーについては、製品ホームページをご覧ください。
手順
- マイトリガーをクリック
- マイトリガーのタスクより、契機を選択
- トリガーの設定を入力し、実行したいスクリプトを選択
設定例)30秒間隔に処理を実行する
第4章. 操作方法
4.1 準備
手順1―サンプルデータをダウンロードする
サンプル定義のダウンロード
(注:サンプルはzip形式となります解凍してからご利用ください)圧縮ファイルへのリンクです(5Mbytes)。
medical_3_sample_01.zip
C:\WORKフォルダを作成し、当該フォルダの直下でzipファイルを解凍してください。展開後のイメージは以下となります。
フォルダ構成
手順2―DataSpiderのスクリプトファイルをインポートします
下記のサンプルファイルをダウンロードして、ファイルを展開後、以下のファイルが生成されます。
C:\work\sample3\(”_dataspider定義.zip”というファイル名で保存)
DataSpiderの管理画面を起動し、スクリプトファイルのインポートを行います。
サーバ以降を選択。
設定のインポートを選択。
インポートするファイルの選択。
完了後、以下の画面となります。
DataSpiderの再起動を行います。
以下の確認画面が表示されます。
DataSpiderサーバに再接続します。
接続が正常時、以下の画面が表示されます。
取り込みが成功すると、マイプロジェクトに以下の名前が登録されます。
4.2 連携実行
4.2.1 『送信ファイル』の準備
手順1―病院の入力データ(患者情報)を確認する
(項4.1)準備においてC:\WORK\sample3\施設01病院\に”患者情報A.csv”というファイルがありますのでメモ帳等のエディタで確認して下さい。
手順2―病院の入力データ(受診履歴)を確認する
(項4.1)準備においてC:\WORK\sample3\施設01病院\に”受診履歴A.csv”というファイルがありますのでメモ帳等のエディタで確認して下さい。
手順3―クリニックの入力データ(患者情報)を確認する
(項4.1)準備においてC:\WORK\sample3\施設02クリニック\に”患者情報B.csv”というファイルがありますのでメモ帳等のエディタで確認して下さい。
手順4―クリニックの入力データ(受診履歴)を確認する
(項4.1)準備においてC:\WORK\sample3\施設02クリニック\に”受診履歴B.csv”というファイルがありますのでメモ帳等のエディタで確認して下さい。
手順5―介護施設の入力データ(要介護者情報)を確認する
(項4.1)準備においてC:\WORK\sample3\施設03介護施設\に”要介護者情報.CSV”というファイルがありますのでメモ帳等のエディタで確認して下さい。
手順6―介護施設の入力データ(介護実績)を確認する
(項4.1)準備においてC:\WORK\sample3\施設03介護施設\に”介護実績.CSV”というファイルがありますのでメモ帳等のエディタで確認して下さい。
4.2.2 病院のデータ取り込み実行
手順1―DataSpiderを実行する
(項4.1)準備において登録した『患者情報の統合』を開き、『施設01病院データの取り込み』をダブルクリックします。(以下の画面が表示されます)
4.2.3 クリニックのデータ取り込み実行
手順1―DataSpiderを実行する
(項4.1)準備において登録した『患者情報の統合』を開き、『施設02クリニックデータの取り込み』をダブルクリックします。(以下の画面が表示されます)
手順2―実行結果を確認する
(項4.2.3)手順1が完了すると、出力設定において指定されたC:\WORK\sample3\に”患者情報.CSV”というファイルが更新されているのでメモ帳等のエディタで確認して下さい。
4.2.4 介護施設のデータ取り込み実行
手順1―DataSpiderを実行する
(項4.1)準備において登録した『患者情報の統合』を開き、『施設03介護施設データの取り込み』をダブルクリックします。(以下の画面が表示されます)
手順2―実行結果を確認する
(項4.2.4)手順1が完了すると、出力設定において指定されたC:\WORK\sample3\に”患者情報.CSV”というファイルが更新されているのでメモ帳等のエディタで確認して下さい。
4.2.5 統合結果
手順1―実行結果を確認する
メモ帳等のエディタで確認して下さい。
第5章. 最後に
是非、DataSpider評価版をダウンロードして、今後の技術コラムを活用してください。
- 評価版は無償で60日間ご利用いただけます。
- 評価版のお申し込み後、90日間の技術サポートを無償でご利用いただけます。
この他にもHULFT製品には様々な活用方法があります。引き続き技術コラムにて紹介していまいりますので楽しみにして下さい。