ITとビジネスの今どきコラム

不景気の時こそ「すごく売れる」商品があるって知ってました?(世の中何でもチャンス)

マーケティング部の渡辺です。

データやITなどに関する様々なことをゆるく書いているコラムです。

経済の先行きが不安になるニュースが多い最近(2025/04)

これを執筆している現在(2025年4月の頭)、世界的な株価の乱高下がニュースになっているなど、経済の先行きが不安になる話題が渦巻いています。

そのような状況なので、この先が厳しいというような話題、あるいは悲観的な話題がこれから世の中で多くなるかもしれないなと思って書きました。

この先の状況が見通せなくなることは、確かに経済活動にとって望ましくないことですが、例えば「不景気になることは、必ずしも良くないことばかりではない」という話を紹介したいと思います。

不景気になったら、むしろ売れるものがある

これから不景気になりそうだ、と聞くと自社に何が起こりそうだと思うでしょうか。来年度は売り上げが下がってしまうんじゃないかとか、売り上げを死守するために営業ノルマが厳しくなるんじゃないかとか、そういうことを考えるかもしれません。

しかし、不景気になったのにそういう暗い見通しとは全然違うことが起こることがあります。不景気になってこの先どうなるんだろう、と思っていたのに、よくわからないうちに自社の商品が異例な形で売れまくってしまうような、暗い見通しどころか、かつてない活況になるようなことがあります。

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不景気になると売れる「土鍋」

そのような具体的な例として、不景気になると「土鍋」など鍋関係の商品がよく売れるようになることが知られています。どうしてそんなことが起こるのでしょうか。

不景気になると給料が下がったり先行きが不安になったりします。消費するより節約したい、と思う人が増えます。食事ならばお金のかかる外食は控えようと思う人が増えます。

しかし、今までの生活から外食をやめるだけでは息苦しくなります。じゃあ、外食の代わりに家で鍋でもしようか?ということで鍋をする人が増え、不景気になると土鍋など鍋に関連したものが売れるようになります。

つまり、不景気は厳しい状況だけを運んでくるわけではないということです。

不景気こそチャンスだと思って考えてみよう

このような現象は外食と土鍋だけに限られることではなく、世の中の多くのことで、似たような現象が起こっていると考えられます。皆さんが関わられている分野や業界においても、「不景気だからチャンスだ」というものがきっとあるのではないかと思います。

先ほどの例で「厳しくなる側」として取り上げた外食についても再度考えてみると、「コスパが高い店」とか「満腹感が凄いメニューが売りの店」なんかは、せっかくの外食だから行く店として、むしろ人気が出ることがあるかもしれません。

経済の条件が変わっただけだ、と考え直してみる

どうしてこのようなことが起こるのでしょうか、理屈としては以下のように説明することはできたりはします。

  • 所得効果:収入が増えると消費が増え、収入が減ると消費も減る
  • 代替効果:コスパの低い商品より、コスパの高い商品の方が好まれやすい
  • 所得効果による減少よりも、代替効果による増加の方が大きいと、不景気で売り上げが増える

しかしもっと単純に、あるいはもっと豊かな顧客理解として、経済状況が変わったので「今欲しいもの」が変質し、「世の中の求めるものが変わったから」と考えることができます。

外食よりもコスパが高いから鍋をしよう、と思う人が増えるから土鍋が売れると考えられるわけですが、さらにその先もあるはずです。鍋が流行っている感じが出てきたので各社が商品を投入し、商品が充実して鍋料理に関する情報なども充実し、SNSでも鍋に関する投稿が増える。そうなると、景気状況に関係なく鍋が楽しいと思う人が増えて、これまでになかった新しいスタイルで鍋を食べることが普及するみたいなことも起こるかもしれません。まさに、「変化」によって新しい現実が出現し、売れるものが変化したのだと考えることができます。

自社にとってチャンスではないか?と考えてみる

こうやって考えてみると、不景気や経済の混乱のイメージも変わってくるはずです。

不景気になる前から売れている主力商品のようなものは、従来からの「商品が売れている前提」が変わってしまうので、不景気になると防戦に廻らないといけないかもしれません。しかし新しい視点で考えなおすなら、売れるもの・売れないものが変わるだけ、あるいは同じ商品でも見え方が変わって、売れる売り方、買ってもらう理由が変わるだけかもしれません。

むしろチャンスとなりうる変化が起こり、他社に先んじることができる機会だと考えることもできるかもしれません。

しかも好景気時と違って、競合が弱っていることが多くなり、事業展開のハードルも下がっている(例:新規出店が行いやすくなる)可能性も高くなるでしょう。何か勝ち筋を見つけたら、成功を一気に大きくすることだってたやすいかもしれません。

「つなぐ」ことでチャンスを生かす

再度整理します。不景気はやはり不景気ではあります、既存事業が試練を迎えることはやはり多くなるとは思います。しかし考えようによっては世の中が変化するチャンスでもあります。では、チャンスだとしてそれを生かすためには何をすればよいでしょうか。

  • 不景気は単に不景気じゃない、と考え方を変える
  • 新しい状況になっていて、違うものが売れるようになったと思って考えてみる
  • これまで売れていなかった商品が売れるようになっていないか、これまでと違う顧客や、これまでと違う売り方はどうだろうか

チャンスになりうる変化だと考えるなら、自分たちも変化に合わせてビジネスを展開しなければいけません。変化に対応できるかどうか、素早く対応できるかどうかが、問われることになるはずです。

そして、今ではビジネス活動はITと一体不可分なことが多くなっていますから、見つけたチャンスにあわせてITを素早く展開し、既存のIT利活用を迅速に変更できる能力も問われることになるはずです。

弊社の「つなぐ」技術もご利用いただきたい

弊社の「つなぐ」技術、クラウドサービスの「HULFT Square」やパッケージソフトウェアの「DataSpider」はまさに、変化に対して、素早く柔軟に対応できるITを実現する手段として活用いただけます。

何か要望するたびに大がかりなシステム開発が必要なのではコストも時間もかかってしまいますが、既存の自社ITシステムや、導入した様々なクラウドをうまく生かし、必要に応じてシステム間をデータ連携で「つなぐ」ことで新しいビジネスニーズを満たすことができます。

また、ノーコード製品なので、ビジネスを一番わかっている業務の現場が自ら主導して素早く必要なITの作りこみを進めることができ、コストの面でも素早さの面でも自社に優位性をもたらすことができます。

好景気でも不景気でも活躍する「つなぐ」技術

また、「つなぐ」技術自体についても、好景気でも不景気でも活用いただけるプロダクトの例でもあります。

好景気ならITも攻めの施策が多くなります。新しい取り組みをするために、新しいITシステムや新しい技術(機械学習や生成AIなど)、新しいクラウドサービスなどの導入が要望されます。しかし、「新しいもの」を導入しても、既存のITシステムや既存の社内データと組み合わせなければなかなかうまく成果が出せないことがあります。「つなぐ」技術により柔軟に新旧ITをつなぐことで、攻めのITの成功をアシストすることができます。

逆に不景気の時には、新規のIT投資を抑制しなければいけないことが多くなります。すでに保有しているIT資産を生かしつつ、経済状況の変化にチャレンジする必要があります。そこで、お金のかかる新規システム開発や新規クラウド導入の代わりに、すでにあるものをうまく「つなぐ」ことで再活躍させ、ノーコードでうまく内製することで、変化のチャンスに素早く対応するとともにコスト削減も図ることができます。

今後が見通せない状況になっていますが(2025/04)

執筆時点の現在(2025/04)全世界的に「少し前には予想もしなかったようなこと」が相次いでいます。全世界的に大きな景気後退が起こる可能性についても心配されています。今後、実際に世界に大変なことが起こるのか、あるいは幸いにして杞憂に終わるのかはわかりませんが、少なくとも「今後が見通せなくなってしまった」ことには違いない状況です。

そのような状況は経済活動にとって望ましいとは言えませんが、考えようにとっては不景気はチャンスでもあり、現に不景気になると逆に活況になるビジネスすら存在します。不景気をチャンスでもあると考え、チャンスを見つけて生かすためには、変化に対応する力が求められます。

変化に対応するためにはITにおいても変化に対応することが必要です。GUIですぐに連携処理を作り直せる、必要に応じてシステムやデータと「つなぐ」ことで自在に連携できるIT環境を整えれば、これから起こるかもしれない変化で、他社に先んじることができるはずです。我々の「つなぐ」製品を使って、これからの「先が読めなくなってしまった世界」を乗り切っていただければと思います。

執筆者プロフィール

渡辺 亮

  • ・マーケティング部 デジタルマーケティング課 所属
  • ・2017年 株式会社アプレッソより転籍
  • ・大学で情報工学(人工知能の研究室)を専攻したあと、スタートアップの開発部で苦労していました
  • ・中小企業診断士(2024年時点)
  • ・画像:弊社で昔使われていた「フクスケ」さんを私が乗っ取りました
  • (所属は掲載時のものです)

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