共同印刷株式会社様 導入事例

LGWANでのサービス展開に欠かせない要件をパッケージで実装
自治体向けのデータ転送基盤をHULFT-WebFileTransferにて整備

業種・業態
印刷
導入製品
HULFT-WebFileTransfer
キーワード
データ連携基盤 / 運用負荷軽減 / 開発工数削減

2017年に創業120年を迎えた印刷会社である共同印刷株式会社では、自治体からの要望に応じた印刷業務に関する情報伝達基盤をLGWAN(総合行政ネットワーク)上に構築すべくHULFT-WebFileTransferを導入。記録メディアによるデータ授受の手続きを簡素化し、安全かつ迅速な情報伝達によってサービス品質の向上を実現している。

お客様の課題

自治体からのデータ授受は毎回、専用便で記録媒体を輸送していたため、時間がかかる上、データの不備やトラブル時には再送する必要があった

解決

  • LGWANを活用し、ASPサービスとして利用できる情報連携基盤を構築
  • LGWAN での実績があるHULFT WebFileTransferを採用

導入効果

データ受領が
1/10に時間短縮
コストも削減

Webブラウザ経由で
簡単操作・
安定運用

メーカー統一による
運用・サポート面
の強化

背景
自治体との情報伝達を安全かつ迅速に行う基盤を目指す

1897年に創業し、120年を超える歴史を誇る総合印刷会社として業界をけん引する共同印刷株式会社。書籍や雑誌の印刷はもちろん、カード、データプリントサービスなどへと事業を拡げ、今ではデジタル関連事業や医薬・産業資材にまで事業領域を拡大させている。また、コールセンターやデータ処理をはじめとした周辺業務を請け負うBPOサービスを強化するなど、顧客の業務改善に貢献するさまざまなサービスも展開している。

共同印刷株式会社
ビジネスメディア事業部 製造本部 システム推進部 システム開発課 課長
小林 瑞己 氏

同社では、納税通知書をはじめ自治体が住民に発行するさまざまな帳票を受託印刷しているが、外部とのネットワーク接続が制限されている自治体と印刷データをやり取りするためには、専用便を手配したうえで記録メディアの授受を物理的に行う方法が採用されていた。そんななか、自治体からLGWANを利用してネットワーク接続し、データの授受を電子化し円滑かつ安全に行うための仕組みづくりに関する入札案件が出てきたという。「従来のやり方では、データの授受までに時間がかかるだけでなく、情報の不備やファイルの破損など万一の際には再度輸送してもらう必要も。運用のなかでの課題が顕在化していたのです」とビジネスメディア事業部 製造本部 システム推進部 システム開発課 課長 小林 瑞己氏は当時を振り返る。

導入
LGWANに求められる高度なセキュリティへの対応実績を高く評価

新たな案件に応札すべく、LGWAN上に基盤を構築し、ASPサービスとして利用できる環境づくりを目指すことに。そこで注目したのが、セゾン情報システムズ(現セゾンテクノロジー)が提供するセキュアWebデータ連携ミドルウェア「HULFT-WebFileTransfer」だった。「お客さまとデータをやり取りするというシンプルな仕組みだけに、パッケージ前提で検討しました。ただし、複数のパッケージを連携させることが考えられるため、障害の切り分けも含めて1つのメーカーに統一したいという思いが強かった」と小林氏。HULFT-WebFileTransferであれば、Webブラウザを経由して安全にデータ転送できることはもちろん、バックエンドの印刷プロセス側で使っていたHULFTとの連携が可能な点も高く評価したという。

共同印刷株式会社
ビジネスメディア事業部 製造本部 システム推進部
奥田 雅也 氏

またLGWAN上で基盤を構築する必要があり、厳しいセキュリティ要件に対応できるかどうかも重要だったと語るのは同部 奥田 雅也氏だ。「すでにLGWANでの採用実績があったのが大きなポイントです。後から脆弱性が見つかった場合でも、メーカーサポートがしっかり受けられますし、迅速な稼働とその後の支援も含めた導入サポートサービスがメニュー化されていたことも我々にとってありがたかった」と評価する。LGWAN上でのデータ転送は複数のサーバーを経由させるなど複雑なデータ連携が求められており、障害発生時の切り分け方法もしっかり確立しておく必要がある。「以前からHULFTを利用していたため、トラブルシューティングのしやすさは理解していました。その意味でも我々にとって最適なものだと判断したのです」と小林氏。

効果
データ転送の品質向上に大きく貢献、ビジネス拡大に寄与

現在は、HULFT-WebFileTransferを基盤として、簡単かつ安全・安心に送受信できるLGWAN-ASPサービス「TOMOWEL BPO&データプリントサービス for LGWAN」を自治体向けに提供、サービス稼働後わずか3か月の間に複数自治体との契約が行われるなど、順調な滑り出しを見せている。実際のサービスでは、マルチテナントサービスであっても情報の取り違えが発生しないよう、複数の自治体と安全にやり取りできる仕組みを構築。LGWAN上に展開する複数サーバーの監視にはセゾン情報システムズ(現セゾンテクノロジー)のSIGNAlertが用いられており、複雑なセキュリティ要件下でもサーバー監視が可能な環境を作り上げている。運用的には、業務ごとに必要なフォルダに自治体担当者が印刷データをアップロードすると、その通知がメールによって行われる。届いた情報の内容確認プロセスを経て、HULFTを使って印刷プロセスまで情報がスムーズに受け渡し可能な仕組みになっている。

今回のASPサービスの提供により、記録メディア紛失が回避できるだけでなく、輸送コストの削減を実現しながら、データ受領時間を10分の1まで圧縮することに成功している。「以前は送られてきた記録メディアを管理する専用システムがあるほどでしたが、今はそれらも不要です」。データ再受領などによるロスの回避やメディアの管理工数が削減できたことで、サービス品質の向上を実現できたと小林氏は評価する。また奥田氏は「HULFT-WebFileTransferを基盤に採用したことで、Webブラウザを使ったシンプルなデータ転送が可能になり、自治体さまには1度説明するだけ。操作方法に迷うことなく安定して運用できています」と語る。

 

データ授受が短時間に行えるようになったことで、これまでアウトソーシングいただけなかったBPO業務を提案するなど、新たなビジネスへの広がりも期待できるようになったという。「全国の自治体さまに提案できることはもちろんですが、既存のお客さまが課題を持っている業務の深いところにまで提案できるようになる点は大きい」と小林氏。

 

今後については、自治体向けのLGWAN領域以外にもインターネットとHULFT連携のニーズが多くあるため、さらなる連携を進めていきたいという。最近ではSaaS型のファイル転送サービスを利用する顧客も増えてきており、同社としてはインターネット経由でHULFTの安心安全なファイル連携が可能な「HULFT-WebConnect」を顧客に推奨していきたいという。「2024年のISDN終了問題における移行先の一つとして、HULFT-WebConnectも今後は使っていきたい」と小林氏は語ってくれた。

 

TOMOWEL BPO & データプリントサービス for LGWANの構成図

会社紹介:共同印刷株式会社

創業120年を超える総合印刷会社。書籍や雑誌の印刷はもちろん、金属やチューブ、カード、データプリントサービスなどへと事業を拡げ、今ではデジタル関連事業や医薬・産業資材にまで事業領域を拡大。コールセンターやデータ処理など印刷業務周辺で発生する各種業務を請け負うBPOサービスを強化しており、顧客の業務改善に貢献するさまざまなサービスを展開。

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