
GMOグローバルサイン株式会社
株式会社セゾン情報システムズ
PRESS RELEASE
報道関係者各位
2016年12月20日
セゾン情報システムズ、GMOインターネットグループと共同で
ブロックチェーンとIoTを活用した実証実験を実施
~第1弾:本人のみが受取れる宅配ボックスを実現~
株式会社セゾン情報システムズ(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:内田 和弘 以下、セゾン情報システムズ)は、GMOインターネットグループのGMOインターネット株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:熊谷 正寿 以下、GMOインターネット)、およびGMOグローバルサイン株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:中條 一郎 以下、GMOグローバルサイン)と共同で、ブロックチェーンとIoT技術を活用した「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」の実証実験を行ったことを発表いたします。
現状の宅配で抱える課題と実証実験の背景

スマートフォンの普及によるインターネットの利用環境の拡大を受けて、Amazonや楽天市場などに代表されるECサイトでの商品購入が年々増加すると共に、宅配の需要も増加しています。一方で、注文した商品の(受け取り者が不在のための)再配達が増加しており、EC通販企業、宅配業者にとって大きな負担となっているだけでなく、配達の際に排出される二酸化炭素排出による環境汚染問題(*)なども含めた課題となっています。
上記課題に対し、本人不在時の再配達や受け取りの手間の削減、誤配達防止を実現する宅配ボックスの開閉の制御システムを開発し、その実証実験を行いました。これにより、「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」の実現が可能なことを確認しました。
なお、この実証実験は、株式会社ウフルが発足した、IoTビジネスを推進するビジネスコミュニティ『IoTパートナーコミュニティ』の1つ「ブロックチェーンワーキンググループ」の活動の一環として、参画企業である3社が共同で実施した、実証実験の第一弾となります。
- * 国土交通省:平成27年9月 宅配の再配達の削減に向けた受取方法の多様化の促進等に関する検討会 報告書より
本人のみ受け取り可能な宅配ボックスの仕組み

今回のシステムは、GMOインターネットが提供するPaaS型のブロックチェーンプラットフォーム「Z.com Cloud ブロックチェーン」を基盤に構築し、IoTデバイスである宅配ボックスにはセゾン情報システムズが提供する安全・確実なシステム間連携を実現する信頼性の高い「HULFT IoT」を導入いたしました。このシステムでは、配送業者が宅配ボックスに荷物を納入することで、ブロックチェーン上に納入記録および施錠要求が行われます。荷物を受け取る利用者は、個人に紐づくスマートフォンを通じてブロックチェーン上に解錠を要求することで、宅配ボックスが解錠し、荷物の受領が記録されます。
期待される効果
ブロックチェーン上に情報を記録することで、特定の配送業者に縛られることなく「誰がいつ、ボックスを開閉し、何を受領したのか」といった事実を半永久的に証明・保証することが可能になります。宅配ボックスの開閉履歴は改ざんができない状態で記録されるため、一度施錠された宅配ボックスは、施錠時に指定した本人しか開けることができない仕組みが実現します。これにより、誤配送や盗難による荷物の紛失を防ぎ、対面取引と同等の配送品質が実現できるほか、宅配ボックスの活用による配送の効率化と利用者の利便性向上が図れます。また、これを進化させれば、解開錠と共に代金を決済することも可能となり、不在時でも代金引換荷物の再配達の必要がなくなります。
今後の展開について
今回の実証実験は第一弾と位置付けており、今後は以下のような取り組みを検討してまいります。
- ブロックチェーンを利用したGMOグローバルサインの「本人認証サービス」を活用し、スマート フォンで解錠を要求した利用者の本人認証を行うサービス
- 利用者が着払い等の荷物を受け取ったタイミングに、自動で課金を行うサービス
- 冷蔵対応ボックスとRFID等の認識・管理を自動化する新たな技術を使ってトレーサビリティが確保できる、ネットスーパーなどにおける生鮮品を対象にした宅配サービス
「Z.com Cloud ブロックチェーン」について
「Z.com Cloud ブロックチェーン」は、ブロックチェーン上に分散型のアプリケーション(DApp)を構築できるPaaS型のサービスです。今回の実証実験でも活用された、以下に代表される機能を包括してコントロールできるAPIを用意しているため、複雑なブロックチェーン技術を活用したサービスをより簡単に構築できます。
アクセスコントロール
一般的に、ブロックチェーン上に記録された情報はブロックチェーン内で公開されてしまうので、例えばどういった商品がいつどの部屋に届いたかが全て公開されてしまいます。「Z.com Cloud ブロックチェーン」には、アクセスコントロールの機能があるため、「商品配送先のビルの部屋番号は、配送業者にしか見えない」といった仕組みを構築することができます。
代払い
ブロックチェーン上に情報を記録する都度、仮想通貨で手数料を支払う必要があります。例えば荷物を受け取る利用者が、宅配ボックスの解錠要求や開閉情報をブロックチェーン上に記録する際にも、内部仮想通貨が必要です。しかし、一般の利用者がこうした仮想通貨を購入することはまだ敷居が高く、サービスの利用が敬遠されてしまうことが予測されます。 「Z.com Cloud ブロックチェーン」では、サービスプロバイダーが利用者に代わってブロックチェーン上の記録にかかる仮想通貨を代払いする機能を備えているため、仮想通貨を意識することなくサービスを利用いただくことができます。
「HULFT IoT(ハルフト アイオーティー)」について
「HULFT IoT」は、世界43 ヵ国、8,600社以上の実績を持つ安心・安全なシステム間連携を実現するミドルウェア「HULFT」のデファクトスタンダード品質をそのままに、IoT領域における信頼性の高いシステム連携をした製品です。決済やセキュリティ、機器監視、位置追跡などデータ欠落が許容されない “IoT ミッションクリティカル” の領域で、デバイスとクラウドサービス間の、安全・確実なデータ連携を実現します。
「IoTパートナーコミュニティについて」について
IoTパートナーコミュニティとは、株式会社ウフルが事務局を務め、協創を通じてIoTビジネスを推進するビジネスコミュニティです。 IoTにより実現される「全てがつながる世界」を目指し、コミュニティに参加する企業・団体等がベンダーフリーで相互に協創しながら、 オープンイノベーションを通じてビジネスを創出することを目的とします。
- 参加企業数:2016年12月現在、38社
- セゾン情報システムズは、「流通」、「ブロックチェーン」、「セキュリティ」のワーキンググループに参画しております。
[商標]
- Amazon、Amazon.co.jpおよびAmazon.co.jpロゴは、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
- 「HULFT」その他「HULFT」関連製品は、セゾン情報システムズの登録商標です。
- その他の会社名、製品名、サービス名等は、各社の登録商標または商標です。
GMO インターネット株式会社について
- 本社
- 東京都渋谷区桜丘町26 番1 号 セルリアンタワー
- 代表者
- 熊谷 正寿(代表取締役会長兼社長・グループ代表)
- 資本金
- 50億円
- 事業内容
- インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット証券事業、モバイルエンターテイメント事業
- 証券コード
- 9449(東証第一部)
GMO グローバルサイン株式会社について
- 本社
- 東京都渋谷区桜丘町26 番1 号 セルリアンタワー
- 代表者
- 中條 一郎(代表取締役社長)
- 資本金
- 3億5,664 万円
- 事業内容
- 情報セキュリティ及び電子認証業務事業
株式会社セゾン情報システムズについて
- 本社
- 〒170-6021 東京都豊島区東池袋3-1-1サンシャイン60 21F
- 設立
- 1970年9月1日
- 代表者
- 内田 和弘(代表取締役社長)
- 資本金
- 1,367,687,500円
- 事業内容
- カードシステム事業、流通・ITソリューション事業、HULFT事業
- 証券コード
- 9640(東京証券取引所JASDAQスタンダード市場)
GMOグローバルサインに関するお問合せ先
GMOグローバルサイン株式会社
クラウド事業部 本間
お電話でのお問合せ
インターネット/メールでのお問い合わせ
E-Mail: biz.cloud.jp@z.com
HULFTに関する報道関係者様からのお問合せ先
株式会社セゾン情報システムズ
広報担当:豊田・湯村
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E-Mail: kikaku@saison.co.jp
HULFTに関する実証実験に関するお問合せ先
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流通・ITソリューション事業部 今野(圭)
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E-Mail: retail-mkt@saison.co.jp