株式会社山梅様 導入事例
スケジュール管理をシステム化し、スマホからも確認可能に
業務の進め方に対する社員の意識改革から、生産性向上を目指す
- 業種・業態
- 造園業
- 導入製品
- PIMSYNC
- キーワード
- スケジュール同期
造園業として都市計画にともなう公園緑化から、工場緑化、住宅の植栽まで幅広く手がける株式会社山梅(以下、山梅)。2021年1月には、本社敷地内にツリーハウス「森の語り場」をオープン。「ワーケーション」など新しい働き方に対応し、自然のなかで仕事ができる場所としての提供を目指すなど、これまでとは違った取り組みにも積極的に挑戦している。
そんな同社だが、6年前まで業務は紙ベースで進めており、スケジュールもオフィスのホワイトボードで管理していた。これでは社員の状況を的確に把握できず、生産性向上にも限界があるとシステム化を進めることに。大塚商会のサポートを受け、グループウェア「eValue」などを導入。さらにeValueとOutlookのスケジュールを同期させるためPIMSYNCを導入し、スマートフォンからもスケジュールを確認できる環境を整えた。スケジュール調整の効率化だけでなく、社員の意識改革にもつながったという同社にお話を伺った。
お客様の課題
スマートフォンからもスケジュールを確認できるようにし、業務の見える化を実現したい
導入効果
外出先でも
最新スケジュール
を確認でき、
調整が容易に
予定段階から、
より効率的な行動を
するよう
意識が変化
見える化により、
適切なフォロー・
教育が可能に
生産性向上のためには、スケジュール管理システム化が必須
造園会社として、樹木の生産から設計、施工、メンテナンスまでワンストップで提供する山梅。同社の仕事は屋外の現場が中心だ。社員も複数の現場を担当しているため、だれがどの現場をどう回っているのかという予定も重要になる。しかし、6年前まではスケジュールをホワイトボードで管理しており、オフィスに行かなければ予定を確認できなかった。なにより問題は、社員の日々の活動を見える化できないことだったと大沢氏は話す。「当時は、予定を立てることや、その見える化を重視しておらず、書いた予定と実際の行動が違ってもそれが問題だと考えない社員がほとんどでした。
生産性を向上するには、複数の現場を効率よく回る必要がありますが、効率的な予定を立ててうまく動いている社員もいれば、そもそも非効率な予定になっている社員もいます。さらに、予定どおりに動いたかどうかもまったく分からない状態でした」経営サイドが知りたい情報をきちんと把握するためにも、まずはシステム化を進めることに。
そこで、大塚商会の統合型グループウェア「eValue NS」を導入し、スケジュール管理のシステム化を実現。「当時はノートPCを持ち歩いてはいましたが、社内システムにつなぐにはVPN接続が必要で、手間がかかるため、予定を外出先でリアルタイムに変更するところまではいきませんでした。それでも、まずは紙からPCへという一歩を踏み出した効果は大きかったと思います(大沢氏)」
スケジュール管理をシステム化、さらにスマートフォンから確認できるように
さらなる一歩を進めるきっかけとなったのが、スマートフォンだ。「スマートフォン自体は、5~6年前から社員に支給していましたが、フィーチャーフォンがスマートフォンになっただけで、通話とキャリアメールでの連絡程度しか使っていませんでした(山形氏)」eValue NSのスケジュールも、スマートフォンからVPN接続すれば確認はできるものの、忙しい現場で利用するにはハードルが高い。一方、Outlookであればスマートフォンからそのままスケジュールを確認できるため、徐々に利用する社員が出てきたが、OutlookとeValue NSにそれぞれスケジュールを登録するなどの手間が発生していた。「スマートフォンがあるなら、スケジュールの変更もすべてそこで完結できるのがベストだと考え、大塚商会に相談しました(大沢氏)」
そこで提案されたのが、eValue NSをeValue Vに移行し、PIMSYNCでOutlookのスケジュールと同期する方法だった。「すぐに導入を決め、システム面は大塚商会に一任しましたが、まずは管理職などから利用を開始し、その後全社員分を同期する2段階で進めました。管理職が先に操作方法に慣れておくことで、社員が使い方に困ったらすぐに相談できます(山形氏)」また、単にスケジュールを確認できるというマニュアル的な使い方だけではなく、こう使えば、部下の管理や評価に活かせると最初の段階で周知しておくことが重要だという。「今までやってきたことを変えるのはハードルが高く、浸透させるには工夫が必要です。管理職がそのメリットをきちんと理解することで、部下がしっかり使うようにサポートしてくれるようになります(大沢氏)」
スケジュール調整が効率的になり、
社員のフォローや生産性向上につながるように
利用が進むことで、スケジュール調整は圧倒的に効率化されたという。たとえば、現場作業にほかのメンバーの応援を頼んだり、チームごとの乗用車やトラックをだれが使うのか調整する必要があるが、顧客との打ち合わせ中であってもその場で予定を確認して調整できるようになった。また、ほかのメンバーが予定を見るようになったことで、事前のスケジュール入力が浸透し、スケジュールに対する社員の意識改革にもつながっている。さらに、スケジュール管理が社員の教育にも活用できるという。「スケジュールや業務が見える化されたことで、本人が気づいていない弱点を上司が見つけやすくなり、フォローもしやすくなります。現場に入ってしまうとつい没頭してしまう社員もいますが、上司がスケジュールを見て早めに気づき、声をかけることで、生産性も上がるのではと期待しています(大沢氏)」
しかし、スケジュールの入力自体は浸透してきたものの、使いこなすまでは至っておらず、複数人の予定をまとめて確認するなどの使い方ができていない社員も多い。「次は、実際に業務で使っているところを見せながら、社内へ浸透させていく『プレゼンテーター』のような社員を増やしていけたらと考えています(大沢氏)」
電子化をさらに進め、すべての業務をスマートフォンで完結できる形が理想
山梅では、eValue VとあわせてERPシステム「SMILE」を利用しており、現状はスケジュール管理や一部のワークフロー(申請・承認)のみ対応しているが、今後はすべての業務をスマートフォンで完結できることを目指す。「システムやアプリなどの点と点を線で結び、大塚商会に構築してもらったシステムに、すべてつながる形が理想です。一方で、スマートフォンは画面が小さいために、確認が甘くなりがちなので、PCとの使い分けやバランスも考慮しながら、活用を進める必要があると思います(大沢氏)」
また、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、テレワークも試みている。「事務スタッフが交代で週1回ずつテレワークをしています。いざテレワークで仕事をしてみると、自分たちでは電子化できないと考えていたものも実は電子化できるのではないかと気づきました。今後はこれらも進めていきたいので、ぜひ大塚商会にお力添えいただきたいです(山形氏)」
すでに業務効率化など一定の効果は得られているが、スケジュール調整により社員が新たな挑戦をできるようにしていきたいと大沢氏は話す。「担当している業務とは違う特技をもっている社員も多くいます。スケジュールを効率化したことで空き時間が増えれば、これらの特技を活かした業務など、一人ひとりが仕事の範囲を広げることができるのではと考えています。そこから新たな事業や、成長にもつながっていくことを期待しています」
会社紹介:株式会社山梅
1941年創業。造園会社として、樹木生産、企画設計、造園工事、緑地メンテナンス、県立公園の運営管理などの事業を展開する。「~Greendiversity® 緑の多様性~」をスローガンに、里山再生事業や屋上緑化などの取り組みも推進。多様な人材の採用や、異業種の文化を積極的に取り入れることにより、顧客に緑を通じて新しい価値を提供することを目指す。