Product / Service Product / Service クラウドサービスに欲しい支援はカスタマーサポートにあらず!
“感動”を与えるHULFT Square流「カスタマーサクセス」の真髄

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自由で安全なデータ活用のための革新的プラットフォームサービスである日本発iPaaSの「HULFT Square」は、これまでプロダクト支援として手掛けてきたカスタマーサポートとは異なる、顧客生涯価値としてのLTVを最大限に高めるためのカスタマーサクセスに注力している。なぜ、従来型のカスタマーサポートでは十分でないのか、なぜカスタマーサクセスが重要なのかについて、新たに新設されたカスタマーサクセス本部 カスタマーサクセス統括部 カスタマーサクセス部 CSエンジニア課 小暮 浩史氏に、その違いや重要性について伺った。

▼プロフィール
株式会社セゾン情報システムズ
カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセス部
小暮 浩史
※役職や所属は取材時のものです。

カスタマーサクセスが求められるワケ

■小暮さんのこれまでのキャリアとともに、現在のお立場についてお聞かせください。

 以前は2019年にセゾン情報システムズに吸収合併された株式会社アプレッソにて、DataSpider Servistaのテクニカルサポートに長年携わってきました。セゾン情報システムズに転籍してからもテクニカルサポートを担当し、その後HULFT Squareのローンチに向けて、テクニカルサポート部門の立ち上げや研修プログラムの整備などを担当。現在はカスタマーサクセス部門を新設してお客様と対話しながらカスタマーサクセス活動を行っています。

■カスタマーサクセスを手掛けるのは、HULFT Squareがローンチされて初めての試みなのですね。

 もともとカスタマーサクセスに近しい活動はテクニカルサポートのなかで、またはさまざまな部門のなかの一部で行われてきましたが、1つの統一した組織としてお客様に提供するのは我々として初めてのことです。その背景にあるのは、従来提供してきたソリューションとHULFT Squareの販売方法が違うためです。

■改めてカスタマーサクセス部門を立ち上げた背景について教えてください。

 従来のカスタマーサポートでも、お客様からの問い合わせに対して迅速に正確な回答を行い、解決に向け活動に尽力したことで、それなりの成果を上げることはできていました。ただし、契約いただいてからお問い合わせをいただくまでには、それなりに空白の期間が発生してしまいます。HULFT Squareはアイコンでデータ連携を定義します。しかも、接続先の種類が豊富なため用意しているアイコン数が多く、最初に画面を見たときにアイコンが多く並んでいて戸惑ってしまうケースも見受けられたのが正直なところです。
 それでも、パッケージであれば“使わざるを得ない”のが本音ですが、サブスクリプションで利用できるクラウドサービスの場合、始めやすく辞めやすいという特徴があることは多くの方がご存知の通り。だからこそ、スムーズに立ち上げて使っていただける環境に持っていくことが重要になってくるため、従来のようなアプローチでは最適ではないと考えたのです。

■iPaaSとしてのHULFT Squareの提供形態が従来の買い切りとは異なるからこそカスタマーサクセスが必要だと。

 確かにDataSpider CloudなどのiPaaSソリューションはHULFT Squareよりも以前から提供していますが、考え方としてはパッケージの延長線上にあり、お客様から問い合わせをいただいて動くカスタマーサポートの範疇で支援を行っていました。しかし、HULFT Squareのようなクラウドネイティブなサービスを継続的にお使いいただくためには、お客様からの問い合わせを待っていては立ち上がりまでに多くの時間がかかってしまう。結果として、期待値の低下につながってしまう可能性もあるのです。

■期待値を維持していくためには、カスタマーサポートでは不十分というわけですね。

 お客様の期待値が一番上がっているタイミングは、やはり購入するとなったとき。営業が大風呂敷を広げて提案することでお客様としてのモチベーションは最初が一番高いのが実態でしょう。その状態のまま、できる限り早期に使い始めていただくことがベストで、その高い期待値を維持していく、もしくはさらに高めていくことが我々カスタマーサクセス本部の目指すところです。パッケージの場合はお客様から問い合わせがないとコンタクトが取りづらく、実際にお客様が何に困っているのかが把握しづらいものです。クラウドサービスの場合、ログインのタイミングやどのサービスをどんな状態で使っているのかが我々の方でも把握できるため、お客様が困っていると思われるタイミングで、こちらから声をかけることができます。いち早くお客様の困りごとに近づいていけるということが、カスタマーサクセスの1つのポイントだと考えています。

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■リアクティブよりもプロアクティブな対応ができること、そして鉄は熱いうちに打てという感じでしょうか。

 特にクラウドサービスの場合は重要になってくると考えています。データ連携ソリューションを提供してきた我々の場合、パッケージ販売といってもSI込みで提供することが多く、最終的に自走できる環境を目指したとしても、何かあればベンダーに頼ればいいという思考からなかなか抜け出せないお客様も少なくありません。お客様自身で成功体験を積み、自ら社内システムを連携させていくことで、内製化を進めサービスの価値を最大限に高めていくことができるはずです。

カスタマーサクセスの本質とは感動を与えること

セゾン情報システムズが考えるカスタマーサクセスとは一体どんなものだとお考えでしょうか。

 サービスの価値を感じていただき、感動してもらうことがカスタマーサクセスの究極的な活動の一つです。問い合わせに対して迅速に回答が返ってくることも1つの感動だとは思いますが、購入いただいてから感じていただくまでには時間がかかるもの。我々が目指しているのは、少なくとも契約後すぐに、遅くとも1ヶ月以内には自分たちで手を動かし、サービスで実現できることの価値を感じていただけるようなアプローチを行っていくこと。そこで感動していただけるようにしたいと考えています。

■一般的にカスマターサクセスは、顧客生涯価値としてのLTVを最大化する活動ともよく言われています。初動の活動以外にも重要なポイントはありそうです。

 おっしゃる通りで、カスタマーサクセス的に言えば、大きく「オンボーディング」「アダプション」「エクスパンション」「リニューアル」という段階に分類できます。そしてお客様の声をサービスに反映する「プロダクトフィードバック」があります。ただし、最初のオンボーディングにおいて当初の期待値を下げない、維持して高めていくことが何よりも重要です。その後、お客様が自走し始めるなかで困りごとが出てきますので、我々のほうから利用状況を見て適切なタイミングで新しい使い方を提案するといったことを続けていくことで、LTVを最大化することにつながってくると考えています。

■カスタマーサポートとカスタマーサクセスは、端的にいうとどんな部分に違いがあるとお考えでしょうか。

 大きな違いとしては、カスタマーサポートはお問合せ毎に、お客様に最適な回答を素早く返していくことで、ポイントごとに支援することになります。一方でカスタマーサクセスは、契約いただいた時の目的を念頭に、その達成に向かってお客様と一緒に伴走するという、ある意味で長いお付き合いを続けながらサポートを継続していくことになります。

■つまりは、点で捉えるのか線で捉えるのかという違いというわけでしょうか。

 よく山登りに例えるのですが、カスタマーサクセスはお客様が登りたい山があり、それに向かってどんな装備が必要なのか、装備の使い方はどうすればいいのかといったことをお伝えしながら途中まで一緒に登っていき、最後はご自身で登っていただけるように支援するイメージです。一方でカスタマーサポートは、途中の山小屋で疲れた登山者に水分や食事などを提供し、その先の登り方について疑問があれば解消してあげるという支援の形になってくると考えています。

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■エンジニア出身の小暮さんですが、一般的に技術に精通された方がカスタマーサクセスに携わることが多いのでしょうか。

 おそらくサービスによりますが、HULFT Squareに至ってはエンジニア経験を持っていることが立ち上がりは早いと考えています。データ連携ツールとしてのDataSpider Servistaが持つ機能と同じく、HULFT Squareはデータ連携先のシステムと繋ぐ役割を持っており、ある程度エンジニアとしての知識や経験があることで、お客様に対して最適な提案ができると考えています。ただし、カスタマーサクセスではオンライン含めてお客様と対話しながら課題をヒアリングし、最適な提案を行っていくものです。その意味では、単なるエンジニアとしての経験だけでなく、コミュケーション力も必要になってくるため、両方のバランスが求められると考えています。

■特にカスタマーサクセス活動において意識されていることはありますか。

 カスマターサクセスを提案しているうえではお客様の立場、お客様組織の人間という感覚を持つことは常に意識しています。そのうえで、どうやってHULFT Squareを使えば業務が改善するのか、ビジネスが発展するのかということを、自分の会社に対して提案するような感覚でいることを意識しています。

カスタマーサクセスが持つ機能

■データ連携においては、複数のシステムをつないでいくことになると思います。カスタマーサクセスとして、データ連携のためのシナリオなどは事前に用意しているのでしょうか 。

 オンボーディングのフェーズでは、短い期間で最小の情報量でお客様に価値を感じてもらい感動してもらえるよう、必要最小限のシナリオを用意して、お客様自ら、もしくは我々と一緒にやっていただけるような環境を用意しています。またHULFT Squareはデータ連携のサービスのため、お客様の目的に応じて連携させたいサービスやシステムは異なってきます。例えば案件情報を見える化するためにSalesforceとつなげたいといったニーズに対応しやすいよう、Salesforceとの繋ぎこみを組み込んだシナリオを事前に用意して手を動かして触っていだだくといったものです。

■シナリオについては、どの程度揃っているのでしょうか。

 現時点では、DBとCSVでの繋ぎ込みといったシンプルな最小限の共通シナリオが1つあり、プラスαとして特定の接続先に沿った接続ガイドのようなものを数種類用意しています。今後もお客様の要件に応じてシナリオは増えていきます。実際にお客様が実現したいことをヒアリングしてから数日で作ることができるため、日々シナリオが増えています。
 現在は、SalesforceやGoogleドライブやスプレッドシートなどが含まれるGoogle Workspace、AWSとの連携シナリオを用意しています。

■カスタマーサクセスによる支援は、費用は発生するのでしょうか。

 通常のサブスクリプション契約のなかでカスタマーサクセスによる支援を行うため、特段費用が発生するようなものではありません。お客様の利用状況を継続的に確認しながらコンタクトを取らせていただきますが、もし支援が不要であればおっしゃっていただければ大丈夫です。

■カスタマーサクセスについては、どのような体制で取り組んでいるのでしょうか。

 HULFT Square上で動いているData IntegrationやHULFT Transferなど各機能に対する知見を持つエンジニアをはじめ、運用管理の知見を持つメンバーなどがカスタマーサクセス実現に向けた環境整備をお手伝いします。もちろん、カスタマーサクセスだけでなく営業的な部分の連携も重要になってくるため、社内での定期的なミーティグを通じて案件情報を共有しながら、PoCの最終段階での同席なども含めてお客様を支援する体制を整備しています。営業やプリセールス以外にも、開発やビジネス的な視点での相談に応じるためのパスも用意しています。そういった当社内にあるお客様のためになるノウハウや人材を集めるのも、カスタマーサクセスの役割の一つです。

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カスタマーサクセスの成果と今後の展望

■HULFT Squareをローンチして数ヶ月が経過しましたが、カスタマーサクセスを実現するために支援しているお客様の実例について教えてください。

 日々数分単位で膨大なトランザクション数を処理している某航空会社様から、運輸会社との連携を実施しているアパレル系のお客様まで、多くのお客様にHULFT Squareをご利用いただいています。実際には、新規にご利用いただいているお客様だけでなく、ビジョンに共感いただいて従来のDataSpider ServistaやHULFTからHULFT Squareにリプレースいただいているお客様も多くいます。
 カスタマーサクセスを提供しているお客様の実績ベースでは、お客様自身にてHULFT Squareをおよそ2週間で使い始められるようになっていて、お客様でデータを繋ぎ合わせながらその都度支援する形で、およそ1ヶ月後には本番運用で使えるスクリプトを動かしているケースもあるほどです。

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■カスタマーサクセスを提供するなかでご苦労されていることはありますか。

 お客様だけでなく我々社内も含め、カスタマーサクセスそのものの認知度が低いことで、何をしてくれる組織なのかがイメージしてもらいづらいのが現実です。そのため、従来のカスタマーサポートやSIを手掛ける部隊と混同されているケースが多く見られます。あるお客様からは運用監視をお願いしますと言われてしまったことも。我々の活動を通じて、カスタマーサクセスをお客様や社内に根付かせていかなければならない部分です。

■最後に、HULFT Squareを検討されている方に一言いただけますか。

 カスタマー層が幅広いために一概に展望を語るのは難しいですが、やはりお客様がHULFT Squareをずっと使いたいと思えるよう取り組んでいきたいと思っています。
 HULFT Square導入について悩んでいるお客様のなかで、特に内製化をしっかり進めていきたいという思いがあれば、我々カスタマーサクセスが全力で伴走支援させていただきます。もちろん、契約前の商談時やPoCの段階でも、我々カスタマーサクセスの支援内容をご説明したうえで、自分たちで使えるものなのか、実体験として感じていただく機会を設けていきたいと考えています。ぜひご相談いただければと思います。