HULFT Technical Support & FAQ

【後編】私達が「サービスレベル目標」を公開していることはご存知でしょうか?

サービスレベル目標(SLO)の実績

前回のご案内で「サービスレベル目標」についてご紹介いたしましたが、実績値を公開していることにお気づきになりましたでしょうか?

https://www.hulft.com/support

現在では、HULFT及びDataSpider共に目標値を達成していますが、目標を掲げた時点では非常に高い目標でした。実際に、この目標を定めた2015年度では、HULFTは辛うじて目標を達成していましたが、DataSpiderは大きく目標値を下回っていました。

HULFT:   当日解決率56 % 翌日解決率 72%
Dataspider: 当日解決率25 % 翌日解決率 38%

目標を達成するため、いろいろな試行錯誤があったのですが、効果のあった施策についてご紹介します。

働いている方に感謝の言葉を伝える

お客さまと応対されている担当者に、感謝の言葉を伝える。当たり前のことに感じますが、実際にきちんとお伝えすることはなかなか難しいように思います。

私達はサンクスカードという目に見えるかたちで感謝の言葉を伝えることにしています。

現在、2種類のサンクスカードを作成しています。

  • アンケートでいただいたお客さまの感謝の言葉を伝えるサンクスカード
  • 働いている方同士の感謝の言葉を伝え合うサンクスカード

具体的には、以下のような感じのカードを作成しています。

単純な施策なのですが、仲間同士の感謝の声を伝えあうことで、職場の雰囲気が良くなりました。
さらに、お客さまの声をお伝えすることで、サンクスカードをどうやったらもらえるのか?(=どうやったらお客さまに喜んでいただける対応ができるのか)を各メンバーが工夫する雰囲気ができたように思います。

ちなみに、2020年時点で、お客様の感謝の言葉だけでも、700枚のサ ンクスカードを配布しています。
この施策は引き続きつづけていきたいと考えています。

メンバー同士で語り合う

スキルアップやナレッジの蓄積はもちろん大切なのですが、各個人が自律的に改善を進める雰囲気を作ることが大事であると考えています。そういった雰囲気を作るために、「おもてなしディスカッション」という施策も実施しています。

2~3ヶ月に1度、サポートメンバー全員で良かったサポート、悪かったサポートを議論する場を作っています。「このケースの対応ってどう?」という質問にみんなで自由に意見を出しあっています。

議論をすることで、以下のようなことができてきたように思います。

  • 成功、失敗した経験を共有し、技術面だけではない「応対スキル」を全員で身につける
  • 「良い対応とは何か?」を個人個人で考えるきっかけを作る
  • 「お客様にとって更に良い対応とは何か」を考える文化を醸成する

特にトラブルシュートの対応の際には、お客様の業務へのインパクトや心情を汲み取り、お客様の気持ちに寄り添いながらも早期解決を図ることが重要と考えていますので、「メンバーのおもてなし力」の向上は 重要なポイントだと思います。

この施策も引き続きつづけていきたいと考えています。

「よくある質問」だけをFAQ化しない

この施策のきっかけは、「サポートへの問い合わせって本当に必要か?」というシンプルな問いでした。

「問い合わせは発生しないいほうがいい」が私達の結論です。

自己解決に重要なものは公開情報(FAQ)であるため、まず、お客さま自身で問題解決できることを目標に、FAQを徹底的によくすることにしました。

一般的なFAQ作成では、よくある質問を重点的にFAQ化することを意識します。たとえば、お客さまの質問のうち8割を占めるような質問があればそこに集中し作成します。

ただ、私達の製品で実際にお客さまの質問を分析したところ、質問内容、環境が多岐にわたっており、一般的な法則にマッチしないことがわかってきました。

そこで、お客さまのお問い合わせ回数にとらわれず、「1回だけしか質問を受けたことがない質問と答え」を公開しています。F(reqency)AQではないかもしれませんが、潜在的に複数回質問される可能性があるナレッジとして、お客さまのビジネスに貢献できればと考えています。

現在、毎週沢山のFAQを更新していますので、よろしければこちらもご参照ください。

※トップページの「最新のFAQ」を御覧ください。

ニューノーマルなサポート

少し前までは考えもしなかったのですが、私達もお客さまもテレワークであることが普通になってきました。私達も普段は自宅で業務にあたっています。

【導入事例】株式会社セゾン情報システムズ|在宅勤務でコールセンター業務を実現できるのか?

その中でうまれた発想が「画面共有サポート」です。

サポートにとって、チーム内のコミュニケーションは非常に重要です。例えば、慣れない製品、OS、難しい質問などは、対面でお話をしたり、画面をみながら操作方法を指示し協力して回答を作っています。

リモートワークが開始され、こういったことができなくなった際に、社内でオンライン会議システムを使用して、コミュニケーションをはかるようにしていたのですが、対面ではできなかったことがかなりの部分カバーできることに気が付きました。

お客さまとの対面コミュニケーションに近いことが遠隔でできるのであれば、サポートに活かそう。
例えば、お客さまの現場にお伺いして、解決まで寄り添うことはできないのですが、オンライン会議システムを利用して、お客さまの画面を拝見しながら対応すれば、解決を早めることができるかもしれない。
そういった発想から生まれたのが本施策となります。

画面共有サポートのご紹介

じつはすごく便利です。お問い合わせの際に、片隅に入れていただければ幸いです。

今回、「サービスレベル」に関連して私達が体験したこと、実施していることについて2回に分けて公開させていただきました。まだまだ、足りない部分があるとも感じています。
今後もサポートの改善を進めてまいりますので、忌憚ないご意見をいただけますと幸いです。