【前編】私達が「サービスレベル目標」を公開していることはご存知でしょうか?
サービスレベル目標(SLO)
「サービスレベル目標(SLO)」という数値をご存知でしょうか?
あまり耳馴染みのない言葉だと思いますが、サポートとして、お客さまに提供するサービス目標を公開したものです。
一見すると単なる数値なのですが、この数値には、私達たちサポートの苦悩と意気込みが染み込んでいます。
今回、サービスレベル目標にまつわる私達のストーリーを紹介させていただきます。
ミスができない
「サポート」という言葉を聞いてどのような想像をされるでしょうか?
- 困ったときに相談する
- 電話がつながらない
- そっけない対応
- 冷たい応対
- 回答が遅い/返事がこない
もしかしたらそういった印象をお持ちかもしれません。
以前の私達はまさにそういった感じでした。
言い訳になるかもしれませんが、これには理由がありました。
私達のような、社会インフラを支えるシステムのサポートでは、たったひとつの「誤回答=ミス」が、社会問題に発展する可能性もあります。
- 余計なことをお伝えしてミスをしない
- 無策な近道をしてミスの原因をつくらない
- 何かをしないこと/起こさないことが大切
という文化をいつの間にか作っていました。
まさに、私達がやっていた仕事は「0を目指すしごと」だったのです。
負のスパイラル
「0を目指すしごと」でうまくいっていれば、サービスレベル目標(SLO)を考える必要はなかったと思います。
ただ、実際にはうまくいきませんでした。
「0を目指すしごと」は、「工夫をしないしごと」を生みました。
安易な工夫はミスを生み出す要因になるからです。
それは、働く者のモチベーション低下を生みました。
モチベーション低下は、サポート品質の低下をまねきました。
サポート品質の低下は、お客さまの不満の声に変わり、さらに働く者のモチベーション低下をうみました。
負のスパイラルが生まれてしまったのです。
このような状況を続けることで、自分自身までも苦しめているという事に気づき、お客様のためにもならないという危機感が生まれ、「このままではいけない!」「生まれ変わろう!」という意識が芽生えたのです。
私達は、その足掛かりとしてサービスレベル目標(SLO)を定めてこのスパイラルを抜け出そうとしました。
次回、サービスレベル目標(SLO)を達成するための、私達の歩みをお伝えします。