HULFT Transfer アプリケーションでファイルを配信してみよう(VPN経由)

オンプレミス環境のHULFTシステムと接続し、HULFT SquareのHULFT Transfer アプリケーションでファイルを配信する方法(VPN経由)について説明します。

注意

説明

配信するためのポイント

HULFT Transfer アプリケーションで配信する場合、集信側ホストの設定内容に対応した転送設定をHULFT Squareで行う必要があります。同様に集信側ホストに HULFT Square の設定を行う必要があります。

操作手順

(1) 事前準備

HULFT Transfer アプリケーションから配信したファイルをオンプレミス環境のHULFTシステムで集信する前に、以下の作業が実施されているかを確認してください。

HULFT Square(配信側ホスト)での準備
  • 配信するファイルが保管されているHULFT Squareストレージのディレクトリーの確認

  • App SquareからのHULFT Transfer アプリケーションのインストール

  • HULFT Transfer アプリケーションのポリシーの設定

    HULFT Transfer Appサービスの管理者にはAppTransferServiceFullAccessを割り当ててください。

  • HULFT Transfer アプリケーションの管理情報などのポリシーの設定

    HULFT Transfer アプリケーションの管理情報の管理者には以下の権限を割り当ててください。

    • AppTransferSendConfigFullAccess

    • AppTransferHostInfoFullAccess

    • AppTransferHostGroupInfoFullAccess

  • App SquareからのVPNサービスのインストール

  • VPN ポリシーの設定

    VPN サービスの管理者にはVPNServiceFullAccessを割り当ててください。

  • アクセスを許可するユーザーのIPアドレスの確認

オンプレミスのHULFTシステム(集信側ホスト)での準備
  • システム管理情報の設定

    オンプレミス環境のHULFTシステムで、集信するためのシステム管理情報の設定を行います。

    このとき、詳細ホスト情報のホスト名(相手ホストのホスト名)には、HULFT Transfer Appサービスの集配信にある自ホスト名を設定します。

    ホスト種にはU(UNIX)を設定します。

 

設定

(2) VPNサービスの起動

  1. VPNサービスのポリシーをユーザーに設定したあと、F5キーを押して画面をリロードします。

    = 備考 =

    画面のリロードを行うと、ナビゲーションメニューにVPN表示されます。

  2. > サービス > VPNを選択します。

  3. VPNページで、追加を選択します。

  4. 手順全般で、以下に示すように項目を設定し、次へを選択します。

    項目名

    設定内容(例)

    名前

    VPN_1

    説明

    (任意)

    CPU

    1

    メモリー

    2GB

    スケーラビリティー

    1

    割り当てるグループ

    操作権限のあるグループを選択する。

  5. 手順Parametersで、以下に示すように項目を設定し、次へを選択します。

    項目名

    設定内容(例)

    IP Allowlist

    アクセスを許可するIPアドレス(自身のIPアドレスなど)を入力する。

    Name

    名前を入力する。

    Common name

    コモンネーム(サーバー名)を入力する。

    Organizational Unit

    組織の部署名を入力する。

    Organization

    組織名を入力する。

    Locality

    組織の住所(市区町村名)を入力する。

    State or Province

    組織の住所(都道府県名)を入力する。

    Country

    国名を入力する。

    Validity (in days)

    VPN サービスの有効日数を入力する。

  6. 手順サービスで、以下に示すように項目を設定し、次へを選択します。

    項目名

    設定内容(例)

    保管先ワークスペース

    ログ保管用のワークスペースを選択する。

    オーナー

    ログファイルの作成者となるユーザーを選択する。

  7. 手順サマリーで、設定が正しいことを確認し、完了を選択します。

  8. > サービス > VPNページでVPN サービスが起動するまで数分待ち、ステータスがになったことを確認します。

    注意

    VPNサービスを設定した場合、設定がサービスに反映されるまでに数分かかる場合があります。

(3) VPNサービスに接続可能な外部ユーザーの追加

  1. > サービス > VPNページで、起動しているVPN サービスのアクションメニューから情報を選択します。

  2. External VPN Userのユーザー数が表示されているリンクを選択します。

  3. 表示されたVPN > VPN サービス名 > 外部ユーザーページで追加を選択します。

  4. 手順全般で、以下に示すように項目を設定し、次へを選択します。

    項目名

    設定内容(例)

    名前

    ユーザー名を入力する。

    Authentication

    Password

    Password

    パスワードを入力する。

  5. 手順サマリーで、設定が正しいことを確認し、完了を選択します。

    注意

    外部ユーザーの追加後、準備完了まで数分かかる場合があります。

(4) HULFT Transfer Appサービスの起動

  1. > サービス > HULFT Transfer Appを選択します。

  2. HULFT Transfer Appページで、追加を選択します。

    注意

    すでに「HULFT Transfer アプリケーションでファイルを集信してみよう(VPN経由)」でHULFT Transfer Appサービスを作成している場合、作成済みのサービスが使用できます。

    配信時には自ホスト名の設定が重要になります。手順3.以降を参考に設定してください。

  3. HULFT Transfer App > 新規追加ページの手順全般で、作成するHULFT Transfer Appサービスの情報を指定します。

    ここでは、以下の値を指定します。

    項目名

    設定内容(例)

    名前

    HULFT_App_01

    説明

    (任意)

    CPU

    1

    メモリー

    2GB

    スケーラビリティー

    1

    割り当てるグループ

    操作権限のあるグループを選択する。

    次へを選択します。

  4. 手順ネットワークから手順サービスまで、以下の値を指定します。

    項目名

    設定内容(例)

    ネットワーク

    集信ポートNo.

    集信ポート番号を指定する。

    要求受付ポートNo.

    要求受付のポート番号を指定する。

    インバウンド

    セキュア接続タイプ

    VPN

    セキュア接続

    VPN_1

    アウトバウンド

    セキュア接続タイプ

    VPN

    セキュア接続

    VPN_1

    起動

    配信プロセスの多重度

    10

    集信プロセスの多重度

    0

    コード変換

    転送コードセット

    EUC-JP

    日本語規格

    JIS83

    タブの処理

    スペースコードとして扱う

    KEIS全角スペースモード

    全角スペースコードを0x4040に変換

    集配信

    集信オープンモード

    ロックが解除されるまで待つ

    転送グループチェック

    しない

    集信多重度オーバーリトライ

    Off

    配信転送後異常時の処置

    異常終了とし、異常時ジョブを実行

    再配信待ちキューの削除条件

    ファイルID、ホスト名が一致する再配信待ちレコードを削除

    集信ファイル最大サイズ

    0

    自ホスト名

    HULFTSQUARE01

    通信

    ソケット接続リトライ回数

    5

    ソケット接続リトライ待ち時間

    20

    自動再配信リトライ回数

    0

    ソケット通信応答待ち時間

    3600

    ソケット送信バッファサイズ

    0

    ソケット受信バッファサイズ

    0

    要求受付応答待ち時間

    86400

    電文転送タイプ

    集配信速度優先モード

    セキュリティ

    高強度暗号強制モード

    無効

    その他

    ユーティリティ応答待ち時間

    60

    ジョブ終了待ち時間

    999999

    ログ切り替え値

    0

    ログ

    トレース出力バージョン

    ver.8

    ログ縮小モード

    Off

    トレースログへの出力

    インフォメーション

    サービス

    保管先ワークスペース

    Aチーム

    オーナー

    ワークスペースのオーナーを選択する。

  5. 手順サマリーで、設定内容を確認し、完了を選択します。

  6. > サービス > HULFT Transfer AppページでHULFT Transfer Appサービス(HULFT_App_01)が起動するまで数分待ち、ステータスがになったことを確認します。

    注意

    HULFT Transfer Appサービスを設定した場合、設定がサービスに反映されるまでに数分かかる場合があります。

(5) 詳細ホスト情報の登録

HULFT Squareで詳細ホスト情報を登録します。

オンプレミス環境の設定を管理情報パラメータファイル生成コマンドで出力し、HULFT Transfer 設定移行ツールを使用してインポートすることもできます。

注意

名前にはVPNクライアントのIPアドレスを指定する必要があります。

手順についての詳細は、「HULFT Transfer アプリケーション用にHULFT管理情報の設定をインポートしてみよう」を参照してください。

 

ここでは、HULFT Squareで各HULFT管理情報を登録する手順を説明します。

  1. > HULFT TRANSFER APP > 詳細ホスト情報を選択します。

  2. 詳細ホスト情報ページで、追加を選択します。

  3. 詳細ホスト情報 > 新規追加ページの手順全般で、HULFT Transferアプリケーション詳細ホスト情報(相手ホストの情報)を設定します。

    ここでは、オンプレミスのHULFTシステムがWindowsの場合の値を指定します。Windows以外の場合は、ご使用の機種に応じて値を変更してください。

    項目名

    設定内容(例)

    名前

    VPNクライアントのIPアドレスを入力する。

    説明

    (任意)

    次へを選択します。

  4. 手順プロファイルで、プロファイルの情報を設定します。

    ここでは、以下の値を指定します。

    項目名

    設定内容(例)

    プロファイル

    プロファイルを選択する。

    次へを選択します。

  5. 手順設定で、相手ホストに関する情報を設定します。

    ここでは、以下の値を指定します。

    項目名

    設定内容(例)

    ホスト名

    VPNクライアントのIPアドレスを入力する。

    コメント

    (任意)

    ホスト種

    Windows NT系OS

    転送コードセット

    UTF-8

    日本語規格

    JIS83

    集信ポートNo.

    集信ポート番号を指定する。

    HULFT7通信モード

    選択しない。

    ホスト別配信多重度

    0

    送信要求・再送要求受付許可

    選択する。

    次へを選択します。

  6. 手順サマリーで、設定内容を確認し、完了を選択します。

  7. 詳細ホスト情報ページのリストに、設定したホストが追加されたことを確認します。

= 備考 =

(6) 転送グループ情報の登録

HULFT Squareで転送グループ情報を登録します。

オンプレミス環境の設定を管理情報パラメータファイル生成コマンドで出力し、HULFT Transfer 設定移行ツールを使用してインポートすることもできます。

手順についての詳細は、「HULFT Transfer アプリケーション用にHULFT管理情報の設定をインポートしてみよう」を参照してください。

  1. > HULFT TRANSFER APP > 転送グループ情報を選択します。

  2. 転送グループ情報ページで、追加を選択します。

  3. 転送グループ情報 > 新規追加ページの手順全般で、HULFT Transferアプリケーション転送グループ情報を設定します。

    項目名

    設定内容(例)

    名前

    AppTransfer_group_01

    説明

    (任意)

    次へを選択します。

  4. 手順プロファイルで、プロファイルの情報を設定します。

    ここでは、以下の値を指定します。

    項目名

    設定内容(例)

    プロファイル

    プロファイルを選択する。

    次へを選択します。

  5. 手順設定で、転送グループに関する情報を設定します。

    ここでは、以下の値を指定します。

    項目名

    設定内容(例)

    転送グループID

    GROUP02

    コメント

    (任意)

    ホスト名

    VPNクライアントのIPアドレスを入力する。

    次へを選択します。

  6. 手順サマリーで、設定内容を確認し、完了を選択します。

  7. 転送グループ情報ページのリストに、設定した転送グループ情報が追加されたことを確認します。

= 備考 =

(7) 配信管理情報の登録

HULFT Squareで配信管理情報を登録します。

オンプレミス環境の設定を管理情報パラメータファイル生成コマンドで出力し、HULFT Transfer 設定移行ツールを使用してインポートすることもできます。

手順についての詳細は、「HULFT Transfer アプリケーション用にHULFT管理情報の設定をインポートしてみよう」を参照してください。

 

ここでは、HULFT Squareで各HULFT管理情報を登録する手順を説明します。

  1. > HULFT TRANSFER APP > 配信管理情報を選択します。

  2. 配信管理情報ページで追加を選択します。

  3. 配信管理情報 > 新規追加ページの手順全般で、HULFT Transferアプリケーション配信管理情報を設定します。

    ここでは、以下の値を指定します。

    項目名

    設定内容(例)

    名前

    AppSndConf

    説明

    (任意)

    次へを選択します。

  4. 手順プロファイルで、プロファイルの情報を設定します。

    ここでは、以下の値を指定します。

    項目名

    設定内容(例)

    プロファイル

    プロファイルを選択する。

    次へを選択します。

  5. 手順設定で、ファイルを配信するための情報を設定します。

    ここでは、以下の値を指定します。

    項目名

    設定内容(例)

    ファイルID

    SNDFILE01

    コメント

    (任意)

    配信ファイル名

    /Ateam/data/sndfile.txt

    転送タイプ

    テキストデータ

    圧縮方式

    DEFLATE圧縮

    圧縮単位

    0

    DEFLATEレベル

    標準

    コード変換

    変換せずに配信

    EBCDICセット

    自動

    配信ファイルの扱い

    保存

    転送グループID

    GROUP02

    転送間隔

    0

    転送優先度

    50

    シフトコードの扱い

    On

    暗号キー

    (任意)

    次へを選択します。

  6. 手順サマリーで、設定内容を確認し、完了を選択します。

  7. 配信管理情報ページのリストに、設定したHULFT Transferアプリケーション配信管理情報が追加されたことを確認します。

= 備考 =

(8) 配信実行用スクリプトの作成

配信を実行するために必要なスクリプトを作成します。

プロジェクトおよびスクリプトの作成方法については、「CSVを加工するスクリプトを作ってみよう」を参照してください。

  1. > アプリケーション > インストール済み > HULFT Transfer アプリケーションを選択します。

  2. アクションメニューからクローンと編集を選択します。

  3. 新しいアプリケーションの名前にHULFT Transfer アプリケーション Sndを入力し、OKを選択します。

  4. 同梱スクリプトと依存リソースでアクションメニューからスクリプトの編集を選択します。

  5. デザイナーを開き、ツールパレットからHULFT > HULFT Transfer App > 単一配信要求をスクリプトキャンバスにドラッグ&ドロップで配置します。

  6. 配信設定AppSndConfを選択します。スクリプト変数は必要に応じて設定します。

  7. ツール > オプションを選択し、実行時のHULFT Transferサービス指定HULFT_App_01を指定します。

  8. 了解を選択します。

  9. プロジェクトの保存を選択します。

(9) アプリケーションの設定

  1. > アプリケーション > 全て > HULFT Transfer アプリケーション Sndを選択します。

  2. HULFT Transfer アプリケーション Sndページで、配信管理情報を設定したプロファイルを選択します。

  3. Configureを選択します。

    ここでは、以下の値を指定します。

    項目名

    設定内容(例)

    HULFT transfer appサービス

    HULFT_App_01

    Integrate service

    Integrateサービスを選択する。

    集信管理情報

    0個選択中を選択し、表示される集信管理情報の一覧からAppRcvConfを選択する。

    Transfer Name

    (任意)

    Host Info

    (任意)

    Status Code

    (任意)

    Detail Code

    (任意)

    File Name

    (任意)

    File Size

    (任意)

    Start Time

    (任意)

    End Time

    (任意)

    msg0

    (任意)

    msg1

    (任意)

    Script

    スクリプトを選ぶと、Transfer Configsの配信管理情報が1つ以上選択中になります。

    次へを選択します。

  4. Testを選択します。

  5. 「テストが正常に完了しました」の表示を確認し、適用を選択します。

 

転送

(10) VPN接続

  1. > サービス > VPN > VPN_1ページを開きます。

  2. エンドポイントをコピーします。

  3. 利用するクライアントからのVPN通信を設定します。

  4. コントロールパネルからコンピューター証明書の管理を起動します。

  5. 信頼された発行元 > すべてのタスク > インポートを選択し、手順3.でダウンロードしたCA証明書をインポートします。

    注意

    ダウンロードしたCA証明書の拡張子は.pemです。.pemファイルが表示されない場合は、すべてのファイルを表示するように設定してください。

  6. 設定からVPNの設定を起動します。

  7. VPN接続を追加するページで以下のように設定します。

    項目名

    設定内容(例)

    VPN プロバイダー

    Windows(ビルトイン)

    サーバー名またはアドレス

    手順2.でコピーしたホスト名を設定する。

    VPNの種類

    IKEv2

    ユーザー名

    HULFT Squareに設定したVPN接続ユーザーのユーザー名を設定する。

    パスワード

    HULFT Squareに設定したVPN接続ユーザーのパスワードを設定する。

  8. VPNに接続します。

(11) アプリケーションのデプロイ

  1. > アプリケーション > インストール済み > HULFT Transfer Appページで、Configureが完了した設定を確認します。

  2. (5) (6) (7) で作成した設定の組み合わせをプロファイルに指定し、Deployを選択します。

(12) 配信の実行

アプリケーションのトリガーを設定した場合、トリガーに該当する動作が検知されると配信が実行されます。

転送を試してみる場合には、手順(8) で作成したスクリプトを直接実行しても配信されます。

 

確認

(13) 実行結果の確認

  1. > サービス > HULFT Transfer Appを選択します。

  2. HULFT Transfer Appページの集信タブで、ファイルIDがSNDFILE01の転送履歴を選択します。

  3. 詳細を確認するイベントを選択し、配信結果やスクリプトの実行結果の詳細を確認します。

  4. 必要に応じて、スクリプトの実行結果を確認します。

(14) 集信ファイルを確認する

  1. オンプレミス側のHULFTにて集信されていることを確認します。

  2. 必要に応じて、集信履歴を確認します。