CSVを加工するスクリプトを作ってみよう

ストレージにアップロードしたCSVファイルを読み取り、変換したデータを別のCSVファイルに出力する手順について説明します。

説明

CSVファイルを読み取り、「商品名」の文字列を変換したあとCSVファイルへ出力を行います。

処理の流れ

CSVを加工するスクリプトを作るには、以下の順で作業を行います。

 

ポイントとなる機能
  • CSVファイル読み取り処理

    CSVファイルからデータを読み取るための設定を行います。

    ツールパレットのファイル > CSV > CSVファイル読み取りで設定できます。

  • CSVファイル書き込み処理

    CSVファイルにデータを書き込むための設定を行います。

    ツールパレットのファイル > CSV > CSVファイル書き込みで設定できます。

  • 文字列ごとに置換ロジック

    入力文字列を変換テーブルにより置換して返します。

    Mapperのツールパレットの文字列 > 変換 > 文字列ごとに置換で設定できます。

     

サンプルデータの使用方法

上記処理を行うためのサンプルデータを用意しています。

サンプルデータは「シナリオ一覧」からダウンロードし、展開してください。

サンプルデータ名:tutorial_CSV_script.zip

操作手順

(1) CSVファイルをストレージにアップロードする

  1. > サービス > ストレージを選択します。

  2. ストレージページでCSVファイルをアップロードするフォルダを選択します。

    ここでは、Personalの配下の、dataフォルダを選択します。

  3. ファイルをアップロードを選択し、アップロードするCSVファイル(inputdata.csv)を選択します。

     

(2) プロジェクトを作成する

  1. > HULFT INTEGRATE > プロジェクトを選択します。

  2. プロジェクトページでプロジェクトを作成を選択します。

  3. プロジェクト > 新規追加ページの手順全般で以下に示すようにプロジェクトに関する項目を設定し、次へを選択します。

    項目名

    設定(例)

    名前

    sample1

    ワークスペース

    Personal

    説明

    (任意)

    スクリプトを作成

    チェックボックスを選択する。

    スクリプト名

    script

  4. 手順サマリーで入力した内容を確認し、完了を選択します。

     

(3) デザイナーを起動する

  1. sample1を編集ダイアログボックスで、プロファイルおよびIntegrateサービスを指定します。

    プロファイルについての詳細は、「プロファイル」を参照してください。

    Integrateサービスについての詳細は、「HULFT Integrate」を参照してください。

  2. デザイナーを起動を選択します。

    注意

    デザイナーを起動するにはHULFT Square Designer.exeのインストールが必要です。

    = 備考 =

    デザイナーの起動をキャンセルした場合、またはすでにあるプロジェクトのスクリプトを編集する場合は、プロジェクトのプロジェクトを開くアイコンを選択してデザイナーを起動します。

  3. 画面上部のStudioLauncherを開くを選択します。

 

(4) CSVファイルを読み取るオペレーションを配置する

  1. デザイナーの画面左に表示されているプロジェクトエクスプローラから作成したスクリプトをダブルクリックして開きます。

  2. デザイナーの画面右に表示されているツールパレットからファイル > CSV > CSVファイル読み取りをスクリプトキャンバスにドラッグ&ドロップします。

  3. 新規CSVファイル読み取り処理画面で、CSVファイルを読み取る設定を行います。

    項目名

    設定値

    説明

    名前

    csv_read

    コンポーネント名(半角英数字、アンダーバー)を入力

    ここでは初期値の「csv_read」を使用します。

    ファイル

    /Personal/data/inputdata.csv

    読み取りを行うCSVファイルを指定

    参照ボタンを選択し、ストレージからCSVファイルを選択します。ここでは最初に用意したCSVファイルの「inputdata.csv」を選択し、開くボタンを選択します。

    デリミタモード

    一覧から選択

     

    デリミタ文字

    半角カンマ

     

    列一覧

    商品名

    数量

    [追加]ボタンを選択し、[列名]入力フィールドに商品名を入力します。

    もう一度[追加]ボタンを選択し、[列名]入力フィールドに数量を入力します。

  4. 完了ボタンを選択します。

     

(5) CSVファイルを書き込むオペレーションを配置する

  1. ツールパレットからファイル > CSV > CSVファイル書き込みをスクリプトキャンバスにドラッグ&ドロップします。

  2. 新規CSVファイル書き込み処理画面で、CSVファイルを書き込む設定を行います。

    項目名

    設定値

    説明

    名前

    csv_write

    コンポーネント名(半角英数字、アンダーバー)を入力

    ここでは初期値の「csv_write」を使用します。

    入力データ

    (入力データなし)

     

    ファイル

    /Personal/data/outputdata.csv

    書き込みを行うCSVファイルを指定

    ここでは用意したパスと出力したいCSVファイル名として「/Personal/data/outputdata.csv」を指定します。

    デリミタモード

    一覧から選択

     

    デリミタ文字

    半角カンマ

     

    列一覧

    商品名

    数量

    追加ボタンを選択し、列名入力フィールドに商品名を入力します。

    もう一度追加ボタンを選択し、列名入力フィールドに数量を入力します。

  3. 完了ボタンを選択します。

     

(6) マッピングキャンバスでマッピングを行う

  1. コンポーネントアイコンcsv_readをドラッグし、csv_writeにドロップします。

  2. ドロップ後に表示されるダイアログボックスから、プロセスフローとデータフローを引くを選択します。

  3. マッピングを追加するにチェックを入れOKを選択します。

    = 備考 =

    ダイアログボックスで取り消しを選択した場合は、もう一度CSVファイル読み取り処理をCSVファイル書き込み処理にドラッグ&ドロップすると、ダイアログボックスが表示されます。

  4. スクリプトキャンバス上に作成されたmappingアイコンをダブルクリックします。

  5. Mapperエディターで、入力文字列に含まれる文字列「A」を「B」に変換する処理を作成します。

    マッピングキャンバスは以下のように設定します。

    番号

    ロジック名

    説明

    ツールパレット上の場所

    (1)

    単純な繰り返し

    指定したノードを繰り返します。

    繰り返し > 基本 > 単純な繰り返し

    (2)

    文字列ごとに置換

    入力文字列を変換テーブルにより置換して返します。

    必須設定タブの変換テーブルは以下の値を入力します。

    変換元

    変換先

    A

    B

    マッチング方法部分一致を選択します。

    置換方法部分置換を選択します。

     

    文字列 > 変換 > 文字列ごとに置換

    = 備考 =

    文字列ごとに置換ロジックのマッチング方法部分一致置換方法部分置換を選択します。

    上記により、入力文字列に含まれる文字列と変換元に指定した文字列が部分一致した場合、一致した部分を変換先の文字列に置き換えることができます。

  6. 完了ボタンを選択しマッピングキャンバスを閉じ、スクリプトキャンバスに戻ります。

     

(7) スクリプトキャンバスでフローを引く

  1. Startアイコンをマウスでドラッグし、csv_readにドロップします。

    Startアイコンからcsv_readに向かって黒色の実線で矢印が表示されます。

    = 備考 =

    プロセスフローは、黒色の実線で表示されます。データフローは、黄色の破線で表示されます。

  2. csv_writeをマウスでドラッグし、Endアイコンにドロップします。

    csv_writeからEndアイコンに向かって黒色の実線で矢印が表示されます。

     

(8) 作成したスクリプトを保存する

  1. ファイルメニューのプロジェクトを保存を選択、または「Ctrl+S」で保存します。

    キーボードショートカットについての詳細は、キーボードショートカットを参照してください。

    注意

    プロジェクトを保存している最中に、ネットワークが切断されるなどの問題が発生した場合に、プロジェクトが不正な状態で保存され、再度開くことができなくなることがあります。

(9) スクリプトをデバッグ実行する

  1. テスト実行メニューのデバッグ実行の開始/再開を選択します。

    = 備考 =

    ツールバーの ボタンを選択してもスクリプトを実行できます。

  2. デザイナーの画面下に表示されている実行ログを確認し、スクリプトがデバッグ実行されたことを確認します。

    = 備考 =

    デバッグ実行をすることで、コンポーネントごとの処理時間やスクリプトの実行ログを確認することができます。

    実行履歴ビューには全体の処理時間のほかに、アイコンごとの処理時間が表示されます。

(10) スクリプトを実行する

  1. テスト実行メニューの実行を選択します。

    = 備考 =

    ツールバーの ボタンを選択してもスクリプトを実行できます。

  2. スクリプト実行ダイアログで了解を選択します。

    = 備考 =

    実行履歴ビューには、スクリプトの実行処理時間が表示されます。

  3. デザイナーの画面下に表示されている実行ログを確認し、スクリプトが実行されたことを確認します。

(11) デザイナーを終了する

  1. デザイナーの画面右上の×を選択します。

  2. 画面にHULFT Square Designerを終了してもよろしいですか?と表示されます。

    了解を選択します。

  3. HULFT Squareサイトに戻ります。

(12) ストレージ上にファイルが作成されていることを確認する

  1. > サービス > ストレージを選択します。

  2. 指定したストレージのフォルダに、「outputdata.csv」が作成されていることを確認します。

  3. 「outputdata.csv」を開き、文字列が置換されていることを確認します。

    アクションメニューのダウンロードでファイルをダウンロードして、ファイルの内容が以下のように変更されていることを確認してください。

    SampleDataB,100 
    SampleDataB,200 
    SampleDataC,300

(13) サービスイベントログを確認する

  1. > サービス > HULFT Integrateを選択します。

  2. HULFT Integrateページでプロジェクト名が「sample1」のログを確認します。

 

これで、ストレージ上にアップロードしたCSVファイルを加工して別のCSVファイルに出力する手順が完了しました。