導入手順
導入手順は以下のとおりです。
Operatorのインストール
OperatorHubを使用して、HULFT10 for Container Platformを導入します。
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Red Hat OpenShiftを開きます。
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Red Hat OpenShiftの表示を「管理者向け表示」に切り替えます。
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画面の左側にあるメニューからOperator > OperatorHubを選択します。
OperatorHub画面が表示されます。
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OperatorHubの検索バーで、“HULFT”と入力します。
HULFT10 for Container Platformボタンが表示されます。
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HULFT10 for Container Platformボタンをクリックします。
HULFT10 for Container Platformのインストール画面が表示されます。
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インストールボタンをクリックします。
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Operatorのインストール画面で、以下のとおり設定しインストールボタンをクリックします。
パラメーター
説明
更新チャネル
Operatorのアップデートフローを選択します
バージョン
導入するOperatorのバージョンを選択します
インストールモード
Operatorをインストールする範囲をnamespace単位で設定します
インストール済みのnamespce
Operatorをインストールするnamespaceを指定します
更新の承認
Operatorのアップデートを自動で行うか、手動で承認するかを設定します
インストールが開始されると、インストール中であることを示す画面が表示されます。
インストールが完了すると、「インストールされたOperetor:使用の準備ができています」と書かれた画面が表示されます。
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Operetorがインストールされていることを、以下の手順で確認します。
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画面の左側にあるメニューからOperator > インストール済みのOperatorを選択します。
Operatorの詳細画面が開きます。
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インストール済みのOperatorの一覧の中からHULFT10 for Container Platformを選択し、Operatorの詳細画面を開きます。
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提供される APIの項目で、Hulftリソースのインスタンスの作成が表示されてるか確認します。
表示されていればインストールに成功しています。
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HULFTの導入
Hulftリソースを登録するまでの手順を説明します。
HULFTを導入するプロジェクトに移動
HULFT10 for Container Platformを導入するプロジェクトに移動します。
Red Hat OpenShift CLIで、HULFT10 for Container Platformを導入するプロジェクトに移動するには以下のコマンドを実行します。
oc project <HULFTを導入するプロジェクトの名前>
設定例
oc project hulft-project
Hulftリソースの登録
Hulftリソースを起動するために必要なマニフェストファイルを作成します。
Hulftリソースを登録すると、HULFTで使用する設定情報がKubernetes ConfigMap(以降、ConfigMap)に登録されます。
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ローカルにマニフェストファイルを作成します。
ここで説明しているマニフェストファイルは、Hulftリソースを起動するための最小限の設定例です。
その他のパラメーターについては、「HULFTのCRの定義」を参照してください。
例えばデータベースのポート番号(db.port)など、HULFTのCRの初期値と異なる環境を使用する場合は、マニフェストファイルにて正しい値を指定する必要があります。
導入時に作成されるリソースについての詳細は、「Controllerの定義」を参照してください。
hulft.yaml
apiVersion: hulft.saison-technology.com/v1 kind: Hulft metadata: name: <作成するHulftリソースの名前> namespace: <HULFTを導入するプロジェクトの名前> spec: licenseSecret: <HULFTのライセンスが指定されたSecretのパス> (*1) resourceIdentifier: <キーの発行時に指定したリソースの識別名> (*2) control: allowExternalAccess: true db: hostname: <接続先DBのホスト名> authorizationSecret: <接続先DBの認証用Secretのパス> (*3)
*1
:
spec.licenseSecretには、「事前準備」の「licenseSecretの定義」で作成したSecretリソースの名前を指定します。
*2
:
spec.resourceIdentifierには、「製品の購入およびキーの発行」でキーの発行時に指定したホスト名の中に含まれるリソースの識別名を指定します。
*3
:
spec.db.authorizationSecretには、「事前準備」の「db.authorizationSecretの定義」で作成したリソースの名前を指定します。
設定例
apiVersion: hulft.saison-technology.com/v1 kind: Hulft metadata: name: hulft-cr-sample namespace: hulft-project spec: licenseSecret: hulft-license-secret resourceIdentifier: resource-id-hulft control: allowExternalAccess: true db: hostname: xxxx.svc.cluster authorizationSecret: hulft-db-authorization-secret
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Hulftリソースを作成するには、以下のコマンドを実行します。
oc apply -f hulft.yaml
作成に成功すると、以下が表示されます。
hulft.hulft.saison-technology.com/hulft-cr-sample created
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以下の各リソースが作成されたことを確認します。
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Hulftリソース
Hulftリソースが作成されたことを確認するには、以下のコマンドを実行します。
oc get Hulft <作成したHulftリソースの名前>
設定例
oc get Hulft hulft-cr-sample
Hulftリソースが作成されていると、以下が表示されます。
NAME AGE hulft-cr-sample 1d2h
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ConfigMap
Hulftリソースの登録によりConfigMapが作成されたかどうかを確認するには、以下のコマンドを実行します。
oc get ConfigMap | grep configmap-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>
ConfigMapが作成されていると、以下が表示されます。
configmap-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier> 26 6d3h
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Secret
Hulftリソースの登録により、Red Hat OpenShift、Kubernatesなどの環境の設定情報を保存するSecretが作成されたかどうかを確認するには、以下のコマンドを実行します。
oc get Secret | grep secret-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>
secretが作成されていると、以下が表示されます。
secret-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-console-login Opaque 2 1d2h secret-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-control-console-ca kubernetes.io/tls 3 1d2h (*1) secret-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-control-console-tls kubernetes.io/tls 3 1d2h (*1) secret-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-db-encryption-key Opaque 1 1d2h secret-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer-control-server-ca kubernetes.io/tls 3 1d2h (*2) secret-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer-control-server-tls kubernetes.io/tls 3 1d2h (*2) secret-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer-observe-wss-server-ca kubernetes.io/tls 3 1d2h (*3) secret-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer-observe-wss-server-tls kubernetes.io/tls 3 1d2h (*3) secret-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer-wss-server-ca kubernetes.io/tls 3 1d2h (*4) secret-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer-wss-server-tls kubernetes.io/tls 3 1d2h (*4)
*1
:
Hulftリソースにspec.control.consoleTlsSecretを指定しなかった場合に、このSecretが作成されます。
*2
:
Hulftリソースにspec.transfer.control.serverTlsSecretを指定しなかった場合に、このSecretが作成されます。
*3
:
Hulftリソースにspec.transfer.observe.websocket.serverTlsSecretを指定しなかった場合に、このSecretが作成されます。
*4
:
Hulftリソースにspec.transfer.websocket.serverTlsSecretを指定しなかった場合に、このSecretが作成されます。
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Deployment
Hulftリソースの登録により、管理コンテナおよび転送コンテナに関する情報が保存されるDeploymentが作成されたかどうかを確認するには、以下のコマンドを実行します。
oc get Deployment | grep hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>
Deploymentが作成されていると、以下が表示されます。
hulft-ci-control 1/1 1 1 1d2h hulft-ci-transfer 1/1 1 1 1d2h
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HorizontalPodAutoscaler
Hulftリソースの登録により、オートスケーリングを使用するために必要なHorizontalPodAutoscalerが作成されたかどうかを確認するには、以下のコマンドを実行します。
oc get HorizontalPodAutoscaler | grep hpa-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>
HorizontalPodAutoscalerが作成されていると、以下が表示されます。
hpa-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-control Deployment/hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-control <unknown>/70% 1 1 1 1d2h hpa-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer Deployment/hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer <unknown>/70% 1 1 1 1d2h
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Service
Hulftリソースの登録により、管理コンテナおよび転送コンテナの内部情報が保存されているServiceが作成されたかどうかを確認するには、以下のコマンドを実行します。
oc get Service | grep hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>
Serviceが作成されていると、以下が表示されます。
hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-control ClusterIP 172.32.225.168 <none> 30443/TCP 1d2h hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer ClusterIP 172.32.156.1 <none> 30000/TCP,31443/TCP,31000/TCP,33443/TCP,30443/TCP 1d2h
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Route
Hulftリソースの登録により、外部に公開されるエンドポイントなどが保存されるRouteが作成されたかどうかを確認するには、以下のコマンドを実行します。
oc get Route | grep hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>
Routeが作成されていると、以下が表示されます。
hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-control hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-control-<HULFTを導入するプロジェクトの名前>.<クラスターのデフォルトドメイン> hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-control console passthrough None (*1) hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-observe-wss hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-observe-wss-<HULFTを導入するプロジェクトの名前>.<クラスターのデフォルトドメイン> hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer wss-observing passthrough None (*2) hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer-wss hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer-wss-<HULFTを導入するプロジェクトの名前>.<クラスターのデフォルトドメイン> hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-transfer wss-transfer passthrough None (*3)
*1
:
Hulftリソースでspec.control.allowExternalAccessに“true”を指定した場合に、このRouteが作成されます。
*2
:
Hulftリソースでtransfer.observe.websocket.allowExternalAccessに“true”を指定した場合に、このRouteが作成されます。
*3
:
Hulftリソースでtransfer.websocket.allowExternalAccessに“true”を指定した場合に、このRouteが作成されます。
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HULFT管理画面の起動
コマンドからHULFT管理画面のURLを指定し、HULFT管理画面にアクセスする手順を説明します。
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HULFT管理画面に接続する前に、HULFT10 for Container Platformを導入するプロジェクトに移動してください。
Red Hat OpenShift CLIで、HULFT10 for Container Platformを導入するプロジェクトに移動するには以下のコマンドを実行します。
oc project <HULFTを導入するプロジェクトの名前>
設定例
oc project hulft-project
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以下のコマンドを実行して、HULFT管理画面にアクセスする際の接続先となるホスト名を取得します。
oc get Route hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-control -o jsonpath="{.spec.host}"
以下の内容が表示されます。
hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-control hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-control-<HULFTを導入するプロジェクトの名前>.<クラスターのデフォルトドメイン>
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手順2. で取得した値の先頭に“https://”を付与してURL形式に変更します。
https://hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-control-<HULFTを導入するプロジェクトの名前>.<クラスターのデフォルトドメイン>
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Webブラウザーで、手順3.で作成したURLにアクセスします。
HULFT管理画面が開きます。
HULFT管理画面のログイン
HULFT管理画面を起動したら、以下の手順のとおり、rootユーザーでログインして、ログインユーザーを作成します。
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rootユーザーのパスワードを取得するには、以下のコマンドを実行します。
oc get Secret secret-hulft-<Hulftリソースに指定したspec.resourceIdentifier>-console-login -o jsonpath="{.data.rootPassword}" | base64 -d
パスワードが出力されます。
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HULFT管理画面のログイン画面で、以下を入力してログインボタンをクリックします。
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ユーザーID
“root”を指定します。
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パスワード
手順1.で取得したパスワードを指定します。
ログインに成功すると、HULFT管理画面のトップページが開きます。
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ログインユーザーを作成します。
HULFTの管理画面でSettings-ユーザー管理の新規作成ボタンをクリックして管理者ユーザーを作成します。
詳細は、「アドミニストレーション ガイド」の「管理者権限のユーザーIDの作成」を参照してください。
以上で、HULFT10 for Container Platformの導入は完了です。