HULFT連携
(1) 前提条件
HULFT連携を利用するには、HULFT-WebFileTransferと同じマシンにHULFTがインストールされている必要があります。また、HULFTのシステム動作環境設定の「動的パラメータ指定」および「メッセージ動的パラメータ指定」が有効になっている必要があります。
HULFT-WebFileTransferをLinux環境で使用する場合、HULFT-WebFileTransfer起動ユーザでHULFTの環境変数「HULEXEP」と「HULPATH」が有効になっている必要があります。
HULFTのインストールおよび環境変数については、当該機種の「導入 マニュアル」を参照してください。システム動作環境設定については、当該機種の「アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。
また、インストールされたHULFTに合わせてプロパティファイル(env.properties)の以下の項目を適切に設定する必要があります。各項目の詳細は「プロパティファイル」を参照してください。
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hulft.bin.path
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hulft.knjcode
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hulft.os.type
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hulft.version
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hulft.dateformat
HULFTを一般ユーザで起動した場合、HULFTを起動したユーザと異なるユーザでHULFT-WebFileTransferを起動すると、HULFT連携に失敗します。HULFTとHULFT-WebFileTransferを同一ユーザで起動するか、またはHULFTをOSの管理者ユーザで起動してください。
(2) HULFT-WebFileTransferからのHULFTの履歴参照
HULFT-WebFileTransferから、HULFT連携機能を使用して行われた配信履歴および集信履歴を確認することができます。確認の手順については「HULFT-WebFileTransfer 操作ヘルプ」の履歴の確認の説明を参照してください。
HULFTの履歴は、HULFTが提供する集配信履歴リスト表示コマンド(utllist)をHULFT-WebFileTransferが内部的に発行することで表示しています。HULFT-WebFileTransferではHULFTの配信履歴および集信履歴の参照のみを行い、履歴の削除手段は提供していません。HULFTの履歴を削除するためには、HULFTの管理画面またはコマンドを利用してください。
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HULFT-WebFileTransferから参照できるHULFTの履歴は、Ver.7.0以降となります。
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HULFTの履歴を参照するためには、履歴の参照権限が必要です。
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HULFTの履歴で表示される日時のタイムゾーンは、HULFTの設定に依存します。詳細はHULFTのマニュアルを参照してください。
(3) 転送後のHULFT連携(配信)
ファイル転送(アップロード)後にフォルダイベントの「HULFT連携」で配信を行う場合の動作は以下のようになります。

図2.6 アップロードしたファイルを配信
1) アップロード処理が実行されます。
アップロードについては「アップロード処理の流れ」を参照してください。
2) HULFT-WebFileTransferはアップロード処理でデータベースに登録されたファイルを抽出し、HULFT-WebFileTransferのテンポラリ格納フォルダにテンポラリファイルを作成します。抽出したファイルのファイル名をHULFTに引き継ぐ場合には、HULFT-WebFileTransfer置換文字の「$FILE」を指定します。
3) HULFT-WebFileTransferは、HULFT-WebFileTransferと同一マシンにインストールされているHULFTに対してHULFTの配信要求コマンド(utlsend)を発行します。
2) で作成したテンポラリファイルを配信するため、配信ファイル名をパラメータで動的指定します。
HULFTによる配信が完了した後に、テンポラリファイルは削除されます。
配信要求コマンドの詳細は、HULFTの「オペレーション マニュアル」を参照してください。
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HULFT-WebFileTransferのシステム動作環境設定の「ファイル保存先」を“ディレクトリ保存”に設定している場合、配信対象となるファイルは保存先ディレクトリから取得します。システム動作環境設定については「システム動作環境設定」を参照してください。
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HULFT-WebFileTransfer 置換文字の詳細は「フォルダイベントと共通イベントの置換文字について」を参照してください。
(4) 転送後のHULFT 連携(集信)
ファイル転送(ダウンロード)後にフォルダイベントの「HULFT 連携」で集信を行う場合の動作は以下のようになります。

図2.7 ダウンロード後に集信
1) ダウンロード処理が実行されます。
ダウンロードについては「ダウンロード処理の流れ」を参照してください。
2) HULFT-WebFileTransferはイベントで使用するファイルをデータベースから抽出し、HULFT-WebFileTransferのテンポラリ格納フォルダにテンポラリファイルを作成します。
3) HULFT-WebFileTransferはHULFTの送信要求コマンド(utlrecv)を発行します。
2) で作成したテンポラリファイルに上書きで集信するために、HULFT のメッセージ置換機能を利用して($MSG1~$MSG5を利用)、動的に集信ファイル名を指定します。詳細は、「集信処理時」を参照してください。
4) HULFTの集信完了後、テンポラリファイル(HULFT連携で集信したファイル)をデータベースに登録します。
データベース登録後にテンポラリファイルは削除されます。
テンポラリファイルをデータベースに登録するとき、格納先のフォルダに同名のファイルがあった場合に上書きするかエラーにするかを設定できます。詳細は「HULFT-WebFileTransfer 操作ヘルプ」を参照してください。
登録先のフォルダに同名のフォルダがあった場合はエラーになります。
送信要求コマンドの詳細は、HULFTの「オペレーション マニュアル」を参照してください。
システム動作環境設定の「ファイル保存先」を“ディレクトリ保存”に設定している場合、イベントで使用するファイルは保存先ディレクトリから取得し、テンポラリファイルは保存先ディレクトリに格納されます。システム動作環境設定については「システム動作環境設定」を参照してください。
(5) 転送前のHULFT連携(配信)
ファイル転送(アップロード)時に転送前フォルダイベントの「HULFT連携」で配信を行う場合の動作は以下のようになります。
以下の図と説明では、アップロード処理のうち、転送前フォルダイベントに関係する部分のみ抜き出しています。1) ~5) は「アップロード処理の流れ」の1) ~5) に対応しています(図では2) は省略されています)。A)~B)が転送前フォルダイベントの処理です。
アップロード処理の詳細は「アップロード処理の流れ」を参照してください。

図2.8 配信後にアップロード
2) サーバはアップロード処理を開始することを示す排他制御情報をデータベースに登録します。
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HULFT-WebFileTransferはアップロード先のファイルをデータベースから抽出し、HULFT-WebFileTransferのテンポラリ格納フォルダにテンポラリファイルを作成します。抽出したファイルのファイル名をHULFTに引き継ぐ場合には、HULFT-WebFileTransfer置換文字の「$FILE」を指定します。 |
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HULFT-WebFileTransferは、HULFT-WebFileTransferと同一マシンにインストールされているHULFTに対してHULFTの配信要求コマンド(utlsend)を発行します。 A)で作成したテンポラリファイルを配信するため、配信ファイル名をパラメータで動的指定します。 |
3) 配信完了後、サーバはクライアントにアップロード処理の開始了解を通知します。
4) クライアントはサーバにファイルをアップロードします。
5) サーバはA)で作成したテンポラリファイルにアップロードされたファイルデータを格納します。
転送前フォルダイベントでは、データベースに登録された元のファイルは変更されません。
配信要求コマンドの詳細は、HULFTの「オペレーション マニュアル」を参照してください。
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システム動作環境設定の「ファイル保存先」を“ディレクトリ保存”に設定している場合、ダウンロードするファイルは保存先ディレクトリから取得します。システム動作環境設定については「システム動作環境設定」を参照してください。
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HULFT-WebFileTransfer 置換文字の詳細は「フォルダイベントと共通イベントの置換文字について」を参照してください。
新規アップロードの場合、アップロード先のファイルがデータベースに存在しないため、A)でテンポラリファイルを作成できず、HULFT連携(配信)はエラーになります。
(6) 転送前のHULFT連携(集信)
ファイル転送(ダウンロード)時に転送前フォルダイベントの「HULFT連携」で集信を行う場合の動作は以下のようになります。
以下の図と説明では、ダウンロード処理のうち、転送前フォルダイベントに関係する部分のみ抜き出しています。5)~6)は「ダウンロード処理の流れ」の5) ~6) に対応しています。A)が転送前フォルダイベントの処理です。
ダウンロード処理の詳細は「ダウンロード処理の流れ」を参照してください。

図2.9 集信後にダウンロード
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サーバはデータベースから該当ファイルを抽出し、サーバにテンポラリファイルを作成します。
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集信完了後、サーバはA) で上書きされたテンポラリファイル(HULFT連携で集信したファイル)をクライアントへ送信します。 |
送信要求コマンドの詳細は、HULFTの「オペレーション マニュアル」を参照してください。
システム動作環境設定の「ファイル保存先」を“ディレクトリ保存”に設定している場合、ダウンロードするファイルは保存先ディレクトリから取得します。システム動作環境設定については「システム動作環境設定」を参照してください。