サービスタスク(PDF生成)

機能概要

プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
業務データ(各データ項目に保持されている値)を埋め込んだPDF帳票を生成します。

アプリ管理権限を持つユーザが対象です。

機能一覧

ワークフロー図 ワークフロー図の作成を行います。
スイムレーンや各ノードを配置し、フローを作成して、作業の順序を定義します。
ヒューマンタスク プロセスにおいて、処理担当者が作業する手動工程を表します。
プロセス実行時に、データを入力するフォーム(タスク処理画面)が表示されます。
サービスタスク
(データ設定)		 プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
数値型、日付型/日時型、文字型、選択型データ項目に、動的な値や演算結果を代入します。
サービスタスク
(PDF生成)		 プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
業務データ(各データ項目に保持されている値)を埋め込んだPDF帳票を生成します。
サービスタスク
(選択肢マスタ更新)		 プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
指定の選択型データ項目の内容を、アプリ共有アドオンの[選択型データ項目で使用する選択肢マスタ]として更新します。
スクリプトタスク プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
ECMAスクリプトを使用して、業務データ(各データ項目に保持されている値)を編集します。
受信タスク
(フォーム)		 プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
アカウントを持たないユーザに対して、プロセスの途中での入力フォームを提供します。
メッセージ開始イベント(フォーム)を使用してユーザにWeb入力フォームを提供したあとに、メールによる本人確認を経て、詳細情報を入力するようなWeb入力フォームを表示します。
受信タスク
(Webhook)		 プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
外部サービス側のWebhook通知の受信まで待機し、受信後にトークンが進みます。
サービスタスク
(Add-on)		 プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
ユーザ独自定義のサービスタスクを処理します。
タイマー開始イベント プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
設定した日時にプロセスを自動的に開始します。
タイマー中間イベント プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
指定した日時まで待機し、指定日時を経過するとトークンが進みます。
メッセージ開始・
受信中間イベント(HTTP)		 プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
メッセージ開始イベント(HTTP): 外部システムまたはDataSpider BPMの他のプロセスから受け取ったメッセージをもとにプロセスを開始します。
メッセージ受信中間イベント(HTTP): プロセスの実行途中で、外部システムまたはDataSpider BPMの他のプロセスから受け取ったメッセージをもとにデータを入力できます。
メッセージ開始イベント
(フォーム)		 プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
Webページの入力フォームから受け取ったメッセージをもとにプロセスを開始します。
入力フォームは、データ項目のレイアウトをWebページに埋め込んで使用します。
メッセージ開始イベント
(Webhook)		 プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
外部サービス側のWebhook通知の受信を起点とし、プロセスを自動的に開始します。
メッセージ送信中間イベント
(HTTP)		 プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
指定したURLに、HTTPリクエストを送信します。
外部システムまたはDataSpider BPMの他のプロセスへのデータ送信が可能となります。
メッセージ送信中間イベント
(メール)		 プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
設定した内容でメールを送信します。
送信先は任意に設定できます。
メール本文に、データ項目の入力内容を埋め込むことができます。
メッセージ送信中間イベント
(DataSpider Servista)		 プロセスにおいて、システムが処理する自動工程を表します。
指定したDataSpider Servistaのスクリプトを実行することができます。
イベントの実行時には、DataSpider BPM側のデータ項目の値を、DataSpider Servista側で定義されている入力変数へ渡すことができます。
スクリプト終了時には、DataSpider Servista側で定義されている出力変数の値を、DataSpider BPM側のデータ項目の値として受け取ることができます。
スクリプトの実行結果(結果の戻り値:ExitStatusおよびエラー内容)を受け取り、その後のタスクや条件分岐処理等で使用することができます。
分岐 ワークフロー図に分岐がある場合、分岐・遷移先の設定を行います。

項目説明

項目名 必須 説明
工程名 任意 タスクの名称を入力します。
メモ 任意 タスクの注意点や目的などに関するメモを入力します。
台紙とする
PDFフォーム		 必須 台紙(テンプレート)となるPDFフォームファイルを入力および選択します。
  • [URL]:
    • URL参照が可能な場所に配置されているPDFをPDFフォームとして使用する場合に、そのURLを入力します。
  • [アプリ共有アドオン]:
    • アプリ共有アドオンをPDFフォームとして使用する場合に、そのアプリ共有アドオンをリストから選択します。
  • [アドオン]:
    • アドオンをPDFフォームとして使用する場合に、そのアドオンをリストから選択します。
アプリ共有アドオンは、すべてのアプリで共通のファイルとして保存されています。
アドオンは、そのアプリ内でのみ使用できるファイルとして保存されています。
アプリ共有アドオンに関する詳細は、「アプリ共有アドオン(管理)」を参照してください。
アドオンに関する詳細は、「アドオンの管理」を参照してください。
PDFファイルを保存する
ファイル型データ項目		 必須 生成したPDF帳票を保持するファイル型データ項目をリストから選択します。
アプリには、あらかじめファイル型のデータ項目が必要となります。
保存時に他のファイルを
削除する		 任意 チェックを入れた場合、保存対象ファイル以外の添付ファイルを実行時にクリア(削除)します。
保存するファイル名を指定する
文字型データ項目		 必須 生成するPDF帳票のファイル名を指定する文字型(単一行)データ項目をリストから選択します。
アプリには、あらかじめ文字型(単一行)のデータ項目が必要となります。
指定した文字型(単一行)データ項目には、実行時に値を保持している必要があります。
      値が保持されていない場合は、ファイル名がないためPDFファイルが生成されません。

操作メニュー説明

表示
(HTML5版)		 表示
(Flash版)		 操作メニュー 説明
[ヘルプ]アイコン
 このマニュアルページを表示します。
[適用して閉じる]ボタン
[閉じる]ボタン 		設定した値を適用して、サービスタスク(PDF生成)のプロパティ設定ダイアログを閉じます。
- [適用する]ボタン 設定した値を適用します。
- [キャンセル]ボタン 設定した値を適用せずに、サービスタスク(PDF生成)のプロパティ設定ダイアログを閉じます。
[自動生成]ボタン データを差し込む対象となる簡易的な台紙(テンプレート)のPDFフォームを自動生成します。
別途PDFフォームを作成することなく、PDF生成機能を簡単に使用することができます。
  • [自動生成]ボタンを押下すると、PDFフォームに含める対象のデータ項目を選択する画面が表示されます。
  • データ項目を選択後、[自動生成]ボタンを押下すると、PDFフォームが自動的に生成されます。
  • 適宜、自動生成したPDFフォームを保存して使用してください。
  • 基本的に、以下の用途で使用することを目的としています。
    • レイアウトなどの編集前のベースとして使用します。
    • PDF生成機能の動作テストで使用します。
    • シンプルなレイアウトでよい場合は、PDFフォームとしてそのまま使用します。
PDFフォームの自動生成は、簡易的なレイアウトおよびマッピングを自動的に行うため、各データ項目の表示/非表示設定や高度な編集機能などの設定は反映しません。

操作手順

事前準備

ここでは事前準備として、PDF帳票として出力したいタイミングおよびデータ項目を保持しているアプリを用意します。
あらかじめアプリを用意しなくても、PDFフォーム自体は作成することができます。
      最終的にはデータ項目番号とPDFフォームの出力箇所をマッピングする必要があるため、その際には事前にアプリ設計を行い、
      データ項目(データ型、データ項目番号またはフィールド名)を標準化してください。

使用するアプリのデータ項目例

PDF帳票を保存する際のファイル名を指定するため、文字型のデータ項目が必要となります。
生成されたPDF帳票を保持するため、ファイル型のデータ項目が必要となります。

STEP1: テンプレートとなるPDFフォームを作成する

PDFフォームを作成するには、Adobe Acrobat Pro(10.1.4以降を推奨)が必要となります。
      PDFフォームには、値を埋め込む箇所に対してテキストフィールドを配置し、名前プロパティにマッピング文字列を設定する必要があります。
Adobe Acrobat Proは、PDFフォームを作成するユーザのみ必要です。
自動生成したPDFフォームを使用する場合は、このステップは必要ありません。
  1. PDFフォームとする帳票をデザインします。
    ここでは、PDFファイルを出力できるWord、Excel、PowerPoint等を使用し、帳票をデザインしています。
    PowerPointでのデザイン例

  2. PDFファイルとして保存します。
  3. Adobe Acrobat Proを起動し、作成したPDFファイルを開きます。
  4. フォームの編集を行い、データ項目の値を埋め込みたい箇所に、「テキストフィールド」を新規に配置します。
    テキストフィールドを配置した例

    配置するオブジェクトは、静的なテキストではなく、入力可能なフィールドとなる「テキストフィールド」を配置してください。

  5. 配置したテキストフィールドのプロパティ設定ダイアログを表示し、[名前]プロパティを設定します。
    [名前]には、データ項目とのマッピング文字列(参照書式)を入力します。
    [名前]にマッピング文字列を入力した例: 「data[0].input」

    入力するマッピング文字列は、使用するアプリ側のデータ型およびデータ項目番号と合わせる必要があります。
          よって、この作業を行う際には、アプリがすでに作成済みか、またはアプリ設計がなされている状態となります。
    マッピング文字列に関する詳細は、    こちらを参照してください。

  6. 適宜、フォントやフォントサイズなどのプロパティを設定します。
    設定可能なプロパティや仕様制限に関する詳細は、こちらを参照してください。

  7. 他の項目にも同様にテキストフィールドを配置し、プロパティを設定します。
    すべての項目に設定した例

    上図では、PDFフォーム側の各項目が、アプリ側の各データ項目にマッピングされています。

  8. PDFフォームを保存し、Adobe Acrobat Proを終了します。

STEP2: 作成したPDFフォームを(共有)アプリアドオンとして登録する

PDFフォームをDataSpider BPM内で管理しない場合は、このSTEPは必要ありません。
      適宜PDFフォームをURL参照が可能な場所へ配置してください。
  1. DataSpider BPMにて、(共有)アプリアドオンの管理画面を開きます。

  2. (共有)アプリアドオンの管理画面にて、以下の必須項目を設定します。
    PDFフォームファイルを指定した例

  3. [追加]ボタンを押下し、PDFフォームをアップロードします。
  4. 保存完了後、[サービスタスク(PDF生成)で使用するPDFフォーム]の一覧に、アップロードしたPDFフォームの情報が表示されます。

STEP3: アプリにサービスタスク(PDF生成)を配置し、プロパティを設定する

  1. プロセスモデラーを起動し、アプリのPDF帳票を出力したいフロー箇所に、サービスタスク(PDF生成)を配置します。
    実行時には、配置したサービスタスク(PDF生成)の後続タスクでは、指定のファイル型データ項目に生成されたPDF帳票が保持されます。
    サービスタスク(PDF生成)の配置例

  2. サービスタスク(PDF生成)のプロパティを設定します。

  3. アプリを保存し、プロセスモデラーを閉じます。
  4. アプリをリリースします。
  5. プロセスを運用します。
    生成されたPDF帳票の出力例

マッピング文字列の例

対象データ型 挿入したい値 マッピング文字列の書式
アプリ名 内部値 processModelInfoName
プロセスID 内部値 processInstanceId
プロセス開始日時 内部値 processInstanceStartDatetime
プロセス開始ユーザ 内部値 processInstanceInitQuserName
件名 入力値 title
または
processInstanceTitle
文字型 入力値 data[XX].input
または
<フィールド名>
数値型 入力値 data[XX].input
または
<フィールド名>
選択型 選択した項目の表示ラベル(表示値) data[XX].input
または
<フィールド名>

フォームタイプ(データサブタイプ)が「チェックボックス」の場合は、以下の項目が表示されます。
  • 選択した複数の項目すべてが項目ごとに改行されて表示されます。
  • 選択した複数の項目のうち、指定の選択項目だけを表示することができます。
    data[XX].input[<選択番号>]
    または
    <フィールド名>[<選択番号>]

    選択番号は、ゼロ「0」始まりで指定します。

選択した項目の選択肢ID(データ値) data[XX].selects
または
<フィールド名>.selects

フォームタイプ(データサブタイプ)が「チェックボックス」の場合は、以下の項目が表示されます。
  • 選択した複数の項目すべてが項目ごとに改行されて表示されます。
  • 選択した複数の項目のうち、指定の選択項目だけを表示することができます。
    data[XX].selects[<選択番号>]
    または
    <フィールド名>.selects[<選択番号>]

    選択番号は、ゼロ「0」始まりで指定します。

日付型 入力値 data[XX].input
または
<フィールド名>
日時型 入力値 data[XX].datetime
または
<フィールド名>
入力値(日付) data[XX].input
または
<フィールド名>.input
入力値(時刻) data[XX].time
または
<フィールド名>.time
ファイル型 画像 data[XX].image[<添付ファイル番号>]
または
<フィールド名>[<添付ファイル番号>]

添付ファイルが以下の条件を満たす画像ファイルの場合は、PDFファイルの任意の場所に画像ファイルを埋め込むことができます。
  • ファイル形式: GIF、JPEG、PNG
  • ファイルサイズ: 100KB以下
添付ファイル番号は、ゼロ「0」始まりで何番目の添付ファイルなのかを指定します。
上記の条件を満たさない画像は、実行時に埋め込まれません。
ユーザ型 入力値(名前) data[XX].name
または
<フィールド名>
入力値(メールアドレス) data[XX].email
または
<フィールド名>.email
組織型 入力値(名前) data[XX].qgroupName
または
<フィールド名>
入力値(メールアドレス) data[XX].qgroupEmail
または
<フィールド名>.qgroupEmail
掲示板型 入力値 data[XX].input
または
<フィールド名>

掲示板に投稿されたすべての内容を表示します。
テーブル型 テーブル型内の文字型:
入力値		 data[XX].input[<行番号>][<列番号>]
または
<フィールド名>[<行番号>][<列番号>]

行番号および列番号は、ゼロ「0」始まりで指定します。
テーブル型内の数値型:
入力値		 data[XX].input[<行番号>][<列番号>]
または
<フィールド名>[<行番号>][<列番号>]

行番号および列番号は、ゼロ「0」始まりで指定します。
テーブル型内の選択型:
選択した項目の表示ラベル(表示値)		 data[XX].input[<行番号>][<列番号>]
または
<フィールド名>[<行番号>][<列番号>]

行番号および列番号は、ゼロ「0」始まりで指定します。
テーブル型内の選択型:
選択した項目の選択肢ID(データ値)		 data[XX].selects[<行番号>][<列番号>]
または
<フィールド名>.selects[<行番号>][<列番号>]

行番号および列番号は、ゼロ「0」始まりで指定します。
テーブル型内の日付型:
入力値		 data[XX].input[<行番号>][<列番号>]
または
<フィールド名>[<行番号>][<列番号>]

行番号および列番号は、ゼロ「0」始まりで指定します。
テーブル型内のサマリ情報: data[XX].summary[<列番号>]
または
<フィールド名>.summary[<列番号>]

列番号は、ゼロ「0」始まりで指定します。
ガイドパネル型 - ガイドパネル型の表示には対応しておりません。
上記の「XX」部分はデータ項目番号と呼ばれ、アプリ作成時にデータ項目を定義した順番に依存します。
データ項目番号の指定箇所には、データ項目の[フィールド名]を指定することもできます。
データ項目番号に関する詳細は、「データ項目」を参照してください。

仕様制限