HULFT Technical Support & FAQ

[改訂2]DataMagic、HULFT-DataMagicおよびiDIVOの数値演算処理に関する不具合について

2017年3月2日

(改訂日:2017年3月10日)

DataMagic、HULFT-DataMagicおよびiDIVOにおいて、下記の不具合が発見されましたので、ご報告申し上げます。
以下の内容をご確認いただき、ご対応をお願いいたします。

                       - 記 -

1.発生現象
 DataMagic、HULFT-DataMagicおよびiDIVO (以下、対象製品)のデータ加工にて数値演算を
 行っている場合、後述の発生条件に合致すると誤った演算結果が出力されます
 (※処理は正常終了します)。

2.発生原因
 加算式および減算式を使用した数値演算処理に誤りがあったため。

3.発生条件
 データ加工情報のマッピング情報設定で、出力情報設定に数値演算を設定している場合、
 事象が発生する可能性がございます。

 お客様のデータ加工情報が出力情報設定に数値演算を設定しているか否かについて、
 ツール等を使用してご確認いただく方法をご用意いたしました。
 確認方法につきましては、<別紙>「確認方法について」をご確認ください。

 出力情報設定に数値演算を設定している場合、以下の「演算式に指定している値」の
 条件と「演算対象のデータ」の条件をすべて満たすと、誤った演算結果が出力されます。
  ・演算式に指定している値」の条件
  「演算式に指定している値」が以下のいずれかを満たす場合
    ・加算式
    ・減算式

 ・「演算対象のデータ」の条件
  「演算対象のデータ」が条件1と条件2をすべて満たす場合
   条件1:
    以下の条件のいずれかを満たす場合
    前提:( 0 < A < B のとき)
    ・ A - B で A < Bのように正の値から減算した結果が負となる
    ・ -A + B で A < Bのように負の値から加算した結果が正となる
      ※数値を変数で代入している場合、代入後の値が上記条件の対象です。
 
   条件2:
    上記A, Bの桁を小数点以下が0になるように桁をそろえ、それぞれを65536で割った余りが等しい
[例1]データ加工情報の「演算式」が加算式(-6553.6+65536)の場合
被加数 加数
データ加工の処理 「演算式」の数値 -6553.6 65536
小数部を揃えた値
(0を補完(下線部))
-6553.6 65536.0
符号と小数点を除去した値 65536 655360
65536で割った余りの値 0 0
[例2]データ加工情報の「演算式」が減算式(18048000-32793600)の場合
被減数 減数
データ加工の処理 「演算式」の数値 18048000 32793600
65536で割った余りの値 25600 25600
4.対象製品・バージョン
  ・DataMagic for Windows 	Ver.3.0.0 ~Ver.3.1.0
  ・DataMagic for UNIX 		Ver.3.0.0 ~Ver.3.1.0
  ・DataMagic for Linux 		Ver.3.0.0 ~Ver.3.1.0
  ・DataMagic for zLinux 		Ver.3.0.0 ~Ver.3.1.0

  ・HULFT-DataMagic for Windows	Ver.1.0.0 ~Ver.2.2.3
  ・HULFT-DataMagic for UNIX 	Ver.1.0.0 ~Ver.2.2.3
  ・HULFT-DataMagic for Linux 	Ver.1.0.0 ~Ver.2.2.3
  ・HULFT-DataMagic for zLinux 	Ver.1.0.0 ~Ver.2.2.3

  ・iDIVO for Windows 		Ver.1.0.0 ~Ver.1.5.3
  ・iDIVO for UNIX/Linux 		Ver.1.0.0 ~Ver.1.5.3

5.回避方法
 回避方法はございません。

6.正式対応版の提供について
 「DataMagic Ver.3」および「HULFT-DataMagic Ver.2」につきましては、本障害の正式対応版を
   3月10日(金)にリリースいたしました。

 「HULFT-DataMagic Ver.1」および「iDIVO」につきましては、対象となるお客様は、
 総合窓口(info@hulft.com)、もしくはご契約いただいているサポート窓口までお問合せください。

 正式対応版リリースまでの間は、バージョンアップ/レベルアップを、お控えいただきます様お願いいたします。

7.対象製品の出荷・ダウンロードについて
 対象製品の出荷・myHULFTからのダウンロードを再開いたしました。
 出荷・ダウンロード再開日:2017年3月10日(金)

 本事象を回避するために最新版の製品をご導入いただくことを推奨いたします。


  本件に関するお問合せについては、総合窓口(info@hulft.com)、
  もしくはご契約いただいているサポート窓口までお問合せください。
〈改訂履歴〉
2017年3月2日 初版作成
2017年3月3日
  • 〈別紙〉「確認方法について」を追加
  • 一部表現を改善
2017年3月10日
  • 「6.正式対応版の提供について」を更新
  • 「7.対象製品の出荷・ダウンロードについて」を更新
 
<別紙>「確認方法について」

■対象製品
  ・DataMagic   Ver.3.0.0 ~Ver.3.1.0
  ・HULFT-DataMagic Ver.2.0.0 ~Ver.2.2.3
  ・iDIVO   Ver.1.0.0 ~Ver.1.5.3

本障害に合致する可能性があるデータ加工情報の使用有無をチェックするツールを提供させていただきます。
ツールと使用方法については弊社ホームページ「myHULFT」よりダウンロードいただけます。

 https://his.hulft.com/mypage/login/login/
 myHULFT > 製品情報 > ツール/サンプル/ベータ版


■対象製品
  ・HULFT-DataMagic Ver.1.0.0 ~Ver.1.4.0

確認方法:
ご使用のパラメータファイルの内容をご参照いただき、
<CALCULATE>タグの有無で数値演算の有無をご確認いただけます。
また、<CALCULATE>タグ内での「+」もしくは「-」の有無で加算、減算の使用有無をご確認いただけます。

 ・UNIX/Linuxの場合
  確認対象のパラメータファイルを1か所のディレクトリに集めます。

  <コマンド例>
  % cd <パラメータファイルを格納したディレクトリ>
  % grep '<CALCULATE>' * | grep -e '+' -e '-'

  何も表示されない場合、障害発生の条件には該当しません。
  <CALCULATE>を含む行が表示されたら、障害発生の条件に該当する可能性があります。

 ・Windowsの場合
  確認対象のパラメータファイルを1か所のフォルダに集めます。
  コマンドプロンプトを開きます。

  <コマンド例>
  > cd <パラメータファイルを格納したフォルダ> 
  > findstr "<CALCULATE>" * | findstr "+ -"
 
  何も表示されない場合、障害発生の条件には該当しません。
  <CALCULATE>を含む行が表示されたら、障害発生の条件に該当する可能性があります。