コマンドクライアントのアップデート

コマンドクライアントアップデート用のJavaプログラムを利用することで、従来のコピー&ペーストによる手作業ではなく自動的にコマンドクライアントを更新できます。

(1) 実行に必要な権限

コマンドクライアントアップデートの実行に必要な権限はありません。

(2) HULFT-WebFileTransferのバージョン確認

コマンドクライアントアップデートは、HULFT-WebFileTransfer Ver.1.5.0以降で利用可能です。HULFT-WebFileTransferのバージョンの確認方法は、「製品情報の確認」を参照してください。

(3) 格納フォルダの確認

コマンドクライアントアップデートは以下のフォルダに格納されています。

表2.8 コマンドクライアントアップデート格納フォルダと提供ファイル

格納フォルダ

提供ファイル

説明

提供媒体\TOOL\CMD

hcupdate.jar

コマンドクライアントアップデートの実行ファイル

(4) 利用方法

コマンドクライアントアップデートを利用するマシンにhcupdate.jarをコピーします。次に「設定ファイル」以降の記述を参考に設定ファイルを用意します。

= 備考 =

コマンドクライアントアップデートを削除する場合はhcupdate.jarを削除してください。

(5) アップデート前作業

コマンドクライアントの更新を行う上での注意事項は以下のとおりです。

  • 作業前に必ずコマンドクライアントを停止してください。更新対象のコマンドクライアントが動作中の場合はエラーとなります。

  • 他のユーザが更新対象のコマンドクライアントを起動していないか確認してください。他のユーザがコマンドクライアントを起動中の場合はエラーとなります。

  • 作業前に必ずコマンドクライアント(hccommand.jar)をコピーし任意の場所に退避させてください。コマンドクライアントを更新すると、従来のコマンドクライアントに新しいバージョンのコマンドクライアントが上書きされます。

  • 更新対象のコマンドクライアントのバージョンをあらかじめ確認してください。コマンドクライアントのバージョンの確認方法については「コマンド共通の注意点」を参照してください。
    更新対象のコマンドクライアントのバージョンがVer.1.4.0未満の場合はエラー(ERROR: 20001)が出力されますが、その場合でもコマンドクライアントのアップデートは可能です。

  • あらかじめ、コマンドクライアント(hccommand.jar)をサーバ上に格納し、プロパティファイル(env.properties)でそのパスを設定しておく必要があります。
    プロパティファイル(env.properties)については「HULFT-WebFileTransfer 管理ヘルプ」を参照してください。

(6) コマンド形式

java -jar hcupdate.jar -config 設定ファイル
[ -hccommand 更新対象(使用中)のコマンドクライアント ]
[ -force_flag 自動更新フラグ ]

パラメータ説明

1. -jar hcupdate.jar

jarファイルの指定(必須)

2. -config 設定ファイル

使用する設定ファイル(必須)

255バイト以内で、OSの規約に従ったファイル名を指定します。

3. -hccommand

更新対象(使用中)のコマンドクライアント(省略可)

255バイト以内で、OSの規約に従ったファイル名を指定します。

省略した場合はカレントディレクトリの'hccommand.jar'が更新対象となります。

4. -force_flag

自動更新フラグ(省略可)

コマンドクライアントを自動更新するかどうかを指定します。

true

:

確認せずに更新する(自動更新)

false

:

更新前に確認メッセージを表示する

確認メッセージへのレスポンス
y

: コマンドクライアントを更新する

n

: コマンドクライアントを更新しない

 

= 備考 =

更新対象(使用中)のコマンドクライアントがサーバ上のコマンドクライアントと同一バージョンの場合は、確認メッセージを表示せず、同一バージョンである旨のメッセージを表示して終了します。

省略した場合は「false」として動作します。

注意

2. 4. のパラメータは順不同ですが、1. の「-jar hcupdate.jar」は必ず1番目に指定します。また同じパラメータを重複して指定した場合はエラーになります。

(7) 戻り値

0

正常終了

1

異常終了

異常終了の場合、「ERROR:エラーコード」の形式で標準出力にエラーコードが出力されます。エラーコードについては「HULFT-WebFileTransfer 管理ヘルプ」を参照してください。

(8) 設定ファイル

既存の設定ファイルを使用することができます。共通項目のみの記述でも構いませんが、コマンドクライアントアップデートの固有の項目を設定ファイルに記述することもできます。

1. 記述形式

コマンドクライアントアップデート固有の項目は、設定ファイルの<info_hcupdate>~</info_hcupdate>内に以下の形式で記述します。設定ファイル全体の構成および共通項目については、「設定ファイル」を参照してください。

    ...
    <info_hcupdate>
      <hccommand>更新対象のコマンドクライアント</hccommand>
      <force_flag>自動更新フラグ</force_flag>
      ...
    </info_hcupdate>
    ...

2. 各項目の説明

コマンドクライアントアップデートに固有な各項目の詳細は以下のとおりです。

表2.9 設定ファイルのコマンドクライアントアップデート固有の項目

タグ名(設定項目名)

用途

省略

省略時値

hccommand

更新対象のコマンドクライアント

255バイト以内で、OSの規約に従ったファイル名を指定します。

カレントディレクトリの"hccommand.jar"

force_flag

自動更新フラグ

コマンドクライアントを自動更新するかどうかの指定

false

更新前に確認メッセージを表示する

true

確認せずに更新する(自動更新)

false

(9) 注意点

共通の注意点は「コマンド共通の注意点」を参照してください。

コマンドクライアントアップデートに固有の注意点は以下のとおりです。

パラメータと設定ファイルの関係

表2.10 パラメータと設定ファイルの関係

項目

省略

パラメータ優先

パラメータ

設定ファイル

更新対象のコマンドクライアント

-hccommand

hccommand

自動更新フラグ

-force_flag

force_flag

パラメータで指定しなかった場合、設定ファイルの設定が使用されます。