配信要求コマンド

配信を行うためには、配信要求コマンドを配信受付ジョブに対して実行します。

プログラムインターフェイス

CALL ライブラリー名/UTLSEND PARM( ['LIB=ライブラリー名'] 'F=fileid' ['P=priority']
   ['FILE=filename'] ['TGRP=tgrpid'|'H=hostname'] ['SYNC'] ['W=waittime']
   ['MSG0=message0'] ['MSG1=message1'] ['MSG2=message2'] ['MSG3=message3'] 
   ['MSG4=message4'] ['MSG5=message5'] ['MSGL0=lmessage0'] ['MSGL1=lmessage1']
   ['G'] ['OUTPUT=filename'] ['EXIT' CL変数名])

パラメーター説明

LIB=ライブラリー名

HULFTがインストールされているライブラリー名(省略時値HULFT)

先頭英字の10バイト以内の英数字で指定します。

F=fileid

配信を行うファイルID(省略不可)

50バイト以内の英数字および“_”で指定します。

P=priority

配信要求の優先度(省略可)

“1”から“256”までの間で指定します。

相対的に小さい値のものが優先されます。

省略すると配信管理情報に登録されている優先度が設定されます。

FILE=filename

配信を行うファイル名(省略可)

物理データファイルの場合は「ライブラリー名/ファイル名(メンバー名)」の形式で指定します。保管ファイルの場合は「ライブラリー名/ファイル名」の形式で指定します。省略すると配信管理情報に登録されているファイル名が設定されます。

TGRP=tgrpid

配信を行う転送グループID(省略可)

50バイト以内の英数字および“_”で指定します。

省略すると配信管理情報に登録されている転送グループIDが設定されます。

H=hostname

配信を行う相手ホスト名(省略可)

68バイト以内の英数字で指定します。

省略すると指定されている転送グループID内のホスト名が設定されます。

MSG0=message0 ~ MSG5=message5

集信側へ送信するメッセージ(省略可)

50バイト以内で指定します。

省略すると集信側にメッセージは送信されません。

メッセージは6つまで指定できます。たとえば、メッセージ0を送信する場合は、パラメーター「MSG0=」にて指定します。

MSGL0=lmessage0 ~ MSGL1=lmessage1

集信側へ送信する拡張メッセージ(省略可)

200バイト以内で指定します。

省略すると集信側にメッセージは送信されません。

メッセージは2つまで指定できます。たとえば、拡張メッセージ0を送信する場合は、パラメーター「MSGL0=」にて指定します。

SYNC

同期転送要求(省略可)

省略すると非同期の配信要求となります。

W=waittime

同期転送待ち時間(秒)(省略可)

同期転送時に処理結果を受け取るために同期をとる時間を指定します。“10”から“259200”の間で指定します。この時間に至ると、たとえ配信中であっても処理を戻します。その場合、転送結果はコマンドには戻りませんので注意してください。“0”を指定すると無限に待ちます。

このパラメーターを指定する場合は、パラメーター「SYNC」を指定する必要があります。

省略すると処理結果を受け取るまで無限に待ちます。

G

配信要求コマンドが出力するエラーメッセージの表示抑制(省略可)

省略するとエラーメッセージが表示されます。

OUTPUT=filename

配信要求コマンドが出力するエラーメッセージの出力先(省略可)

ライブラリー名/ファイル名(メンバー名)」の形式で指定します。

省略するとエラーメッセージは出力されません。

ログファイルのレコード保持件数は無制限です。

EXIT CL変数名

配信要求コマンドが出力するエラーコードの受け取りとCL変数名(省略可)

EXITとCL変数名は連続して指定してください。

異常終了の場合のみ、エラーコードをCL変数へセットします。

省略するとエラーコードはセットされません。

注意
  • 配信管理情報に配信前ジョブが登録されている場合、以下のことに注意してください。

    • 配信前ジョブのジョブが異常終了したときは、配信要求は行わずコマンドが異常終了となります。

    • 同報配信(複数ホストへの配信)の場合も、配信前ジョブの実行は1回のみです。

    • 配信管理情報の内容に誤りがあるときも、配信前ジョブは実行されます(転送グループ、詳細ホスト情報の未登録など)。

  • 同期転送要求時の待ち時間がソケットリードタイムアウト(SOCKTIME)より大きい場合は、処理結果を受け取る前にソケット通信が切断される場合があります。

  • 同期指定で配信要求を行った場合、通信異常で自動再配信が行われると自動再配信が完了するまで配信要求コマンドは終了しません。

  • 「MSG0」~「MSG5」または「MSGL0」~「MSGL1」を指定し、メッセージの置換を行う場合は、システム動作環境設定のメッセージ動的パラメーター指定(MSGDYNPARM)に“1”~“3”のいずれかを指定する必要があります。

    また、相手ホストの言語設定によっては、メッセージの置換が正しく行われず、転送に失敗する場合があります。

    メッセージ送信の注意点については、以下を参照してください。

    HULFT10 for IBMi アドミニストレーション マニュアル : メッセージ送信

  • 「MSG0」~「MSG5」または「MSGL0」~「MSGL1」で指定した文字列は、システム動作環境設定のHULFTキャラクターセット(HULCHARSET)で指定したCCSID (コード化文字セット識別コード)のデータとして扱われます。HULFT for IBMi Ver.8未満と同じキャラクターセットのデータとして扱うには、システム動作環境設定のメッセージキャラクターセット選択(CHARSETOPTMSG)の設定を変更してください。

    設定内容の詳細は、以下を参照してください。

    HULFT10 for IBMi アドミニストレーション マニュアル : コード変換関連設定

= 備考 =

パラメーター「TGRP=」と「H=」は同時に指定できません。

コマンドインターフェイス

UTLSEND FILEID( ) PRIORITY( ) DYNAFILE( ) DYNAMBR( ) DYNAFATR( ) DYNATGRP( )
   DYNAHOST( ) MSG0( ) MSG1( ) MSG2( ) MSG3( ) MSG4( ) MSG5( ) MSGL0( ) MSGL1( ) 
   SYNC( ) WAITTIME( ) LIBRARY( ) MSG( ) FILE( ) MBR( )

パラメーター説明

FILEID

配信を行うファイルID(省略不可)

50バイト以内の英数字および“_”で指定します。

PRIORITY

配信要求の優先度(省略可)

“001”から“256”までの間で指定します。

省略すると配信管理情報に登録されている優先度が設定されます。

DYNAFILE

配信を行うファイル名(省略可)

ライブラリー名/ファイル名」の形式で指定します。

それぞれ先頭英字の10バイト以内の英数字で指定します。

省略すると配信管理情報に登録されているファイル名が設定されます。

DYNAMBR

配信を行うファイルのメンバー名(省略時値 *FILE)

先頭英字の10バイト以内の英数字で指定します。

省略するとパラメーター「DYNAFILE」のファイル名と同じ値が設定されます。

DYNAFATR

配信を行うファイルの属性(省略時値 *PF)

*PF

: 物理ファイル

*SAVF

: 保管ファイル

“*SAVF”を指定した場合、「DYNAMBR」の値は使用しません。

DYNATGRP

配信を行う転送グループID(省略可)

50バイト以内の英数字および“_”で指定します。

省略すると配信管理情報に登録されている転送グループIDが設定されます。

DYNAHOST

配信を行う相手ホスト名(省略可)

68バイト以内の英数字で指定します。

省略すると配信管理情報に登録されている転送グループIDが設定されます。

MSG0~MSG5

集信側へ送信するメッセージ(省略可)

50バイト以内で指定します。

省略すると集信側にメッセージは送信されません。

MSGL0~MSGL1

集信側へ送信するメッセージ(省略可)

200バイト以内で指定します。

省略すると集信側にメッセージは送信されません。

SYNC

同期転送要求(省略時値 *NO)

*NO

: 非同期転送

*YES

: 同期転送

WAITTIME

同期転送待ち時間(秒)(省略可)

同期転送時に処理結果を受け取るために同期をとる時間を指定します。“000010”から“259200”までの間で指定します。“000000”を指定すると無限に待ちます。

このパラメーターを指定する場合は、パラメーター「SYNC(*YES)」を指定する必要があります。

省略すると処理結果を受け取るまで無限に待ちます。

LIBRARY

HULFTがインストールされているライブラリー名(省略時値 HULFT)

先頭英字の10バイト以内の英数字で指定します。

MSG

エラーメッセージの表示抑制(省略時値 *YES)

*NO

: エラーメッセージを表示しない

*YES

: エラーメッセージを表示する

FILE

エラーメッセージ出力先ファイルのライブラリー名とファイル名(省略可)

ライブラリー名/ファイル名」の形式で指定します。

それぞれ先頭英字の10バイト以内の英数字で指定します。

省略するとエラーメッセージは出力されません。ログファイルのレコード保持件数は無制限です。

MBR

エラーメッセージ出力先ファイルのメンバー名(省略時値 *FILE)

先頭英字の10バイト以内の英数字で指定します。