HULFT10 for Windows/Linux から HULFT10 for Container Platformへの送信要求
HULFT10 for Windows/Linux から HULFT10 for Container Platformに対して、ファイルの送信要求を行う方法について説明します。
ご利用前の準備
集信側および配信側での相手ホストのホスト名を設定する前に、以下の準備が必要です。
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HULFT10 for Windows/Linuxでの相手ホスト名の設定
HULFT10 for Windows/LinuxからHULFT10の転送コンテナに対する送信要求の接続では、以下の図のようにHULFTからロードバランサーを経由して転送コンテナにつながります。
HULFT10 for Container Platform導入後、ロードバランサーも導入してください。
ロードバランサーの導入については、以下を参照してください。
HULFT10 for Container Platform スタートアップガイド(OpenShift) : 「導入後の設定」の「HULFTの独自プロトコルの外部公開」
OpenShiftの外からの通信を受け付け、HULFT転送用Serviceのポート31000に対して、通信ができるようにロードバランサ―を設定してください。
また、作成したロードバランサ―の名称を、68バイト以内で名前解決できるように設定してください。
HULFT10 for Windows/Linux側の詳細ホスト情報に設定する相手ホスト(HULFT10 for Container Platform側)のホスト名には、以下のいずれかを設定してください。
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ロードバランサ―の名称(68バイト以内の場合のみ)
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68バイト以内で名前解決済みのロードバランサ―の名称
HULFT10 for Windows/Linuxでの詳細ホスト情報で設定するホスト名は、68バイト以内とする制限があります。
図1.2 HULFT10 for Windows/LinuxからHULFT10 for Container Platformへの送信要求の流れ
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送信要求の通信経路の設定
HULFT10 for Windows/Linuxから送信要求を受けたHULFT10 for Container Platformからのファイル転送の接続には、以下のとおりロードバランサーを経由する必要はありません。
図1.3 HULFT10 for Container Platformからオンプレミス環境のHULFT10 for Windows/Linuxへのファイル転送の流れ
HULFT10 for Container PlatformからHULFT10 for Windows/Linuxへのファイル転送の際にロードバランサーを経由する場合は、HULFT10 for Windows/LinuxからHULFT10 for Container Platformへのファイル転送の場合と異なるホスト名を使用します。このため、集信用と配信用の2つの詳細ホスト情報が必要となります。
なお、詳細ホスト情報を1つにするために、Red Hat OpenShiftの外にあるHULFTの自ホスト名をロードバランサーの名前に変更する方法があります。
配信側(HULFT10 for Container Platform)の管理情報の登録
配信側となるHULFT10 for Container Platformで、管理情報を登録します。
ここでは、相手ホストにHULFT10 for Linuxがインストールされていることを前提に説明します。
詳細ホスト情報の登録
以下の手順で相手ホスト(HULFT10 for Linux)の詳細ホスト情報を登録します。
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HULFT10 for Container Platformのホーム>Main>管理情報>詳細ホスト情報をクリックします。
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詳細ホスト情報画面で新規作成ボタンをクリックします。
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詳細ホスト情報 新規作成画面で以下の値を設定します。
表1.11 設定例
項目名
設定内容(例)
基本
ホストID
Linux-HOST
表示名
相手ホストのHULFT10 for Linux
通信
ホスト名
HULFT10 for Linuxのホスト名を設定します
ポート番号
HULFT10 for Linuxの集信ポート番号を設定します
接続時プロトコル
HULFT
管理情報の権限
ユーザーグループID/ユーザーID
root(*1)
管理情報の権限
所有者
その他の項目の設定は任意です。
*1
:
ログインしているユーザーのIDが初期値として設定されています。
管理情報を作成できるユーザーの権限は、管理者および転送管理者の2種類です。
「アドミニストレーション ガイド」の「推奨設定」の「管理者権限のユーザーIDの作成」で設定したユーザーIDを設定することもできます。
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保存ボタンをクリックします。
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詳細ホスト情報の保存ダイアログで、保存ボタンをクリックします。
転送グループ情報の登録
システム動作環境設定で、接続元ホストの検証の転送グループに接続元ホストが含まれていない場合はエラーとするチェックボックスがチェックされている場合、転送グループ情報の登録が必要です。
以下の手順で転送グループ情報を登録します。
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HULFT10のホーム>Main>管理情報>転送グループ情報をクリックします。
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転送グループ情報画面で新規作成ボタンをクリックします。
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転送グループ情報 新規作成画面で以下の値を設定します。
表1.12 設定例
項目名
設定内容(例)
基本
転送グループID
Platform_TO_Linux_GRP
表示名
送信要求の転送グループ
ホスト
ホストID
Linux-HOST
管理情報の権限
ユーザーグループID/ユーザーID
root(*1)
管理情報の権限
所有者
その他の項目の設定は任意です。
*1
:
ログインしているユーザーのIDが初期値として設定されています。
管理情報を作成できるユーザーの権限は、管理者および転送管理者の2種類です。
「アドミニストレーション ガイド」の「推奨設定」の「管理者権限のユーザーIDの作成」で設定したユーザーIDを設定することもできます。
注意転送グループ情報に複数のホストIDを登録すると、ファイルの配信先の相手ホストを特定できずエラーとなります。
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保存ボタンをクリックします。
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集信管理情報の保存ダイアログで、保存ボタンをクリックします。
配信管理情報の登録
以下の手順で配信管理情報を登録します。
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HULFT10のホーム>Main>管理情報>配信管理情報をクリックします。
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配信管理情報画面で新規作成ボタンをクリックします。
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配信管理情報 新規作成画面で以下の値を設定します。
表1.13 設定例
項目名
設定内容(例)
基本
ファイルID
TO_LINUX
表示名
送信要求によるHULFT10 for Container PlatformからHULFT10 for Linuxへの転送
配信ファイル
配信ファイル名
/tmp/send(*1)(*2)
通信
転送グループID
Platform_TO_Linux_GRP
管理情報の権限
ユーザーグループID/ユーザーID
root(*3)
管理情報の権限
所有者
その他の項目の設定は任意です。
*1
:
使用するストレージによって以下のパスを指定してください。
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<転送コンテナのDeploymentに指定したマウントパス>
任意のボリュームのパス
転送コンテナのDeploymentにボリュームのマウントを指定すると使用できます。
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s3://<bucket>/<object>
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/tmp/send
Amazon S3を使用する場合のパス
コンテナの一時ストレージを使用する場合のパス
ただし、一時ストレージに保存したデータはコンテナ間で共有できず、コンテナの再起動時に削除されます。
詳細は、「配信管理情報」の「配信ファイル名」を参照してください。
*2
:
既存のファイルを指定する場合、ファイルに対して読み取り権限および実行権限が必要です。
権限が足りない場合、完了コード301 詳細コード2 でエラーになります。
*3
:
「アドミニストレーション ガイド」の「推奨設定」の「管理者権限のユーザーIDの作成」で設定したユーザーIDを設定することもできます。
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保存ボタンをクリックします。
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配信管理情報の保存ダイアログで、保存ボタンをクリックします。
集信側(HULFT10 for Windows/Linux)の管理情報の登録
ここでは、HULFT10 for Linuxがインストールされていることを前提に説明します。
集信側となるHULFT10 for Linuxで、配信側となるHULFT10 for Container Platformの詳細ホスト情報を、以下の2つ登録します。
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ロードバランサー接続できるホスト名が設定された詳細ホスト情報(以降、ロードバランサーの詳細ホスト情報)
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HULFT10 for Container Platformのホスト名が設定された詳細ホスト情報(以降、HULFT10の詳細ホスト情報)
ロードバランサーに接続できるホスト名とHULFT10のホスト名を一致させる設定を行っている場合は、2つの詳細ホスト情報を登録する必要はありません。
ロードバランサーの詳細ホスト情報の登録
送信要求を行うためにロードバランサーに接続できるホスト名が必要です。
以下の手順でロードバランサーに接続できるホスト名が設定されている相手ホスト(HULFT10 for Container Platform)の詳細ホスト情報を登録します。
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HULFT10 for Linuxのシステム管理メニュー画面で4.詳細ホスト情報をクリックします。
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IDまたはホスト名ロードバランサーの名前を入力します。
ロードバランサーが導入されていない場合は、ロードバランサーを導入してください。
ロードバランサーの名前は、68バイト以下で作成してください。詳細は「ご利用前の準備」を参照してください。
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入力が完了したら、ENTERキーを押します。
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詳細ホスト情報更新画面で以下の値を登録します。
表1.14 設定例
項目名
設定内容(例)
ホスト名
手順2.で設定したロードバランサーに接続できるホスト名が表示されます
詳細ホスト情報更新画面
ホスト種
L(Linux)
転送コードセット
8(UTF-8)
要求受付ポートNo.
HULFT要求受付用Serviceに接続するよう設定したロードバランサーのリッスンポートを設定します
接続形態
L(LAN)
その他の項目の設定は任意です。
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入力が完了したら、ENTERキーを押します。
入力した内容で新規ホスト名が登録され、システム管理メニュー画面に戻ります。
HULFT10の詳細ホスト情報の登録
ファイル転送を検証するためにHULFT10 for Container Platformのホスト名が必要です。
次に、以下の手順で、HULFT10 for Container Platformのホスト名が設定されている相手ホスト(HULFT10 for Container Platform)の詳細ホスト情報を登録します。
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HULFT10 for Linuxのシステム管理メニュー画面で4.詳細ホスト情報をクリックします。
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ホスト名にHULFT10 for Container Platformのホスト名を入力します。
HULFT10 for Container Platformのホスト名は、HULFT10のシステム動作環境設定の自ホスト名で確認してください。
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入力が完了したら、ENTERキーを押します。
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詳細ホスト情報更新画面で以下の値を設定します。
表1.15 設定例
項目名
設定内容(例)
基本
ホスト名
手順2.で設定したHULFT10 for Container Platformのホスト名が表示されます
詳細ホスト情報更新画面
ホスト種
L(Linux)
転送コードセット
8(UTF-8)
接続形態
L(LAN)
その他の項目の設定は任意です。
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入力完了したら、ENTERキーを押します。
入力した内容で新規ホスト名が登録され、システム管理メニュー画面に戻ります。
転送グループ情報を登録
集信側となるHULFT10 for Linuxで転送グループ情報を登録する手順は以下のとおりです。
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HULFT10 for Linuxのシステム管理メニュー画面で5.転送グループ情報をクリックします。
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転送グループIDに“Platform_TO_Linux_GRP”を入力し、ENTERキーを押します。
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転送グループ情報更新画面で、登録済みのホスト名一覧からロードバランサーに接続できるホスト名が設定された詳細ホスト情報を登録して保存します。
システム動作環境設定の転送グループチェックにチェックを行う設定がされていた場合は、ロードバランサーの詳細ホスト情報とHULFT10の詳細ホスト情報の両方を転送グループ情報に登録する必要があります。
集信管理情報の設定
集信側となるHULFT10 for Linuxで、集信管理情報を登録する手順は以下のとおりです。
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HULFT10 for Linuxのシステム管理メニュー画面で2.集信管理情報をクリックします。
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ホスト名に“TO_LINUX”を入力し、ENTERキーを押します。
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集信管理情報更新画面で以下の値を設定します。
表1.16 設定例
項目名
設定内容(例)
ファイルID
TO_LINUX
集信管理情報更新画面
集信ファイル名
/usr/local/rcv
集信管理情報更新画面(拡張)
転送グループID
Platform_TO_Linux_GRP
その他の項目の設定は任意です。
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入力が完了したら、ENTERキーを押します。
入力した内容で新規IDが登録され、システム管理メニュー画面に戻ります。
送信要求を行う
すべての設定が完了したら、HULFT10 for Linuxから送信要求を発行します。
送信要求を発行
以下の手順で送信要求を発行します。
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HULFT10 for Linuxで、集信ファイル一覧画面または集信管理情報一覧画面を表示します。
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要求発行するファイルIDを選択し、Ctrl+uキーを押します。
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転送グループ情報にロードバランサーの詳細ホスト情報とHULFT10の詳細ホスト情報の両方を登録している場合は、送信要求コマンドを実行するときに、送信を依頼する相手ホスト名にロードバランサーの詳細ホスト情報を指定してください。
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HULFT10 for Container Platform(Ver.10.3.0)では、再送要求はできません。
エラーが発生した場合は、エラーの原因を確認し対処した後、送信要求を再度発行してください。
配信履歴を確認
以下の手順で、配信履歴を確認します。
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HULFT10のホーム>Main>状況照会>配信履歴をクリックします。
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配信履歴画面で、ファイルIDが“TO_LINUX”の配信履歴をクリックします。
集信履歴を確認
以下の手順で、集信履歴を確認します。
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HULFT10 for Linuxで処理選択メニュー画面から2.集信状況照会を選択し、区分に“F”を設定します。
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ファイルIDに“TO_LINUX”を入力してENTERキーを押します。