配信管理情報V8(UNIX/Linux)

配信するファイルのファイル情報を登録します。

以下の画面から、参照・更新ができます。

  • 転送情報画面
  • 管理情報収集配布画面

また、以下の画面からインポート/エクスポートできます。

  • 管理情報収集配布画面
【注意】 HULFT-HUB Server Ver.3.9未満の場合、HULFT Ver.8.4以降でシステム動作環境設定の「高強度暗号強制モード」が“有効”のクライアントとの接続はサポートされないため、そのクライアントの管理情報を参照、更新、および新規登録することはできません。

項目一覧

1. 配信管理情報

<表>配信管理情報項目一覧

No. 項目名 初期値 設定値 指定 備考 転送 配布
A1 ファイルID   大文字英数字 必須 50バイト以内 パネル外
A2 ファイル名   英数字 必須 200バイト以内 基本設定
A3 転送タイプ TEXT *1 必須   基本設定
A4 圧縮方式 圧縮なし *1 必須   基本設定
A5 DEFLATEレベル   *1 必須 *4 基本設定
A6 コード変換 配信側 *1 必須   基本設定
A7 圧縮単位   0, 1~32760 任意 単位:バイト 基本設定
A8 配信前ジョブID   英数字 任意 50バイト以内 基本設定
A9 正常時ジョブID   英数字 任意 50バイト以内 基本設定
A10 異常時ジョブID   英数字 任意 50バイト以内 基本設定
A11 M/フォーマットID   英数字 任意 50バイト以内 *2 基本設定
A12 連携DBID   英数字 任意 3バイト *2 基本設定
A13 転送グループID *3 英数字 任意 50バイト以内 パネル外
A14 コメント   文字 任意 60バイト以内 パネル外
A15 転送間隔 0 0~32760 必須 単位:ミリ秒 拡張設定
A16 配信ファイルの扱い 保存 *1 必須   拡張設定
A17 転送ブロック長 0 0, 128~65520 必須 単位:バイト 拡張設定
A18 転送ブロック数 0 0, 1~99 必須   拡張設定
A19 転送優先度 50 1~256 必須   拡張設定
A20 EBCDICセット *5 *1 必須 *6 拡張設定
A21 暗号キー   *7 *7 *7 拡張設定
A22 シフトコードの扱い 付加する *1 必須   拡張設定
*1: 画面で設定する場合、設定値は画面上の選択肢から選択
*2: 「転送タイプ」に“FORMAT”(F)または“MULTIFORMAT”(M)を選択した場合に設定可能
*3: HULFT-HUB Managerから転送定義登録時は、初期値が自動設定
*4: 「圧縮方式」に“DEFLATE圧縮”(3)を選択した場合に設定可能
*5: クライアントがVer.8.1未満の場合は“カナ文字”(A)、Ver.8.1以降では“自動”(0)
*6: クライアントがVer.8.1未満の場合、項目名は「EBCDICコードセット」となります。
*7: クライアントのシステム動作環境設定の「高強度暗号強制モード」の設定によって、「暗号キー」に指定可能な内容が異なります(HULFT Ver.8.4.0未満の場合、「高強度暗号強制モード」が“無効”として扱われます)。
  • 「高強度暗号強制モード」が“無効” : 8~20バイトの英数字(任意)
  • 「高強度暗号強制モード」が“有効” : 64桁の16進文字列(0~9、A~F)(必須)

2. 配信管理情報以外の付加情報

転送定義を編集する各画面では、配信管理情報と共に以下の付加情報が表示されます。

 

<表>配信管理情報以外の付加情報項目一覧

No. 項目名 初期値 設定値 指定 備考 転送 配布
B1 ホスト名   英数字 *1   パネル外
B2 ファイル表示名 *2   文字 任意 256バイト以内 パネル外
B3 一括配布ID   英数字 *1  
B4 業務グループID   英数字 *3  
*1: 画面では参照のみ
*2: 管理情報収集配布画面では「表示名」と表示される。
*3: 画面で設定する場合、設定値は画面上の選択肢から選択
【凡例】  
初期値 画面上で管理情報を新規作成した際に項目に設定されている値
指定 画面上で管理情報を更新する際の指定の要否
転送 転送情報画面
配布 管理情報収集配布画面
項目あり

各項目の説明

配信管理情報で設定する各項目について、以下に説明します。

選択肢から設定値を選ぶ項目については、画面上に表示される選択肢と、管理情報収集配布で使用するCSVファイルに記載する値を併記しています。

1. 配信管理情報

(A1)ファイルID

配信するファイルを認識するためのID

【注意】 クライアントがHULFT Ver.8.4以降の場合、「ファイルID」に“_INSTANT_TRANSFER_”を設定できません。“_INSTANT_TRANSFER_”は簡易転送専用のファイルIDです。

(A2)ファイル名

UNIX上に格納されている配信ファイル

絶対パスで指定します。

HULFT8 for UNIX/Linux-Enterpriseでは、ネットワーク資源を利用したファイル名を指定できます。

(A3)転送タイプ

配信するファイルのデータタイプ

<表> 「転送タイプ」の設定値

画面上の
選択肢
CSVファイルに
記載する値
説明
FORMAT F フォーマットデータ
BINARY B バイナリデータ
TEXT T テキストデータ
MULTIFORMAT M マルチフォーマットデータ

(A4)圧縮方式

ファイルを転送するときの圧縮の種類

<表> 「圧縮方式」の設定値

画面上の
選択肢
CSVファイルに
記載する値
説明
圧縮なし N 圧縮しない
横圧縮 1 レコード内圧縮
縦横圧縮 2 レコード間圧縮
DEFLATE圧縮 3 DEFLATE圧縮

(A5)DEFLATEレベル

DEFLATE圧縮時に使用する圧縮レベル

「圧縮方式」で“DEFLATE圧縮”(3)を指定した場合のみ、設定できます。

<表> 「DEFLATEレベル」の設定値

画面上の
選択肢
CSVファイルに
記載する値
説明
圧縮速度優先 S 圧縮率より圧縮速度を優先
圧縮率優先 C 圧縮速度より圧縮率を優先
標準 D 圧縮速度優先と圧縮率優先の中間

(A6)コード変換

配信するファイルのコード変換先

<表> 「コード変換」の設定値

画面上の
選択肢
CSVファイルに
記載する値
説明
配信側 S 配信側変換
集信側 R 集信側変換
無変換 N 無変換

(A7)圧縮単位

バイナリファイルを圧縮するときのレコード処理単位

「転送タイプ」に“BINARY”(B)を指定し、「圧縮方式」が“横圧縮”(1)または“縦横圧縮”(2)の場合に指定します。

値が大きいほど、高速に処理を行います(ただし、メモリを消費します)。

(A8)配信前ジョブID

配信を行う前に起動するジョブID

ジョブIDの詳細はジョブ起動情報V8(UNIX/Linux)を参照してください。

省略するとジョブ起動はされません。

(A9)正常時ジョブID

ファイルの配信が正常終了した時に起動するジョブID

ジョブIDの詳細はジョブ起動情報V8(UNIX/Linux)を参照してください。

省略するとジョブ起動はされません。

(A10)異常時ジョブID

ファイルの配信が異常終了した時に起動するジョブID

ジョブIDの詳細はジョブ起動情報V8(UNIX/Linux)を参照してください。

省略するとジョブ起動はされません。

(A11)M/フォーマットID

配信するファイルのフォーマットまたはマルチフォーマットが登録されているID

フォーマットIDの詳細はフォーマット情報V8(UNIX/Linux)を参照してください。

マルチフォーマットIDの詳細はマルチフォーマット情報V8(UNIX/Linux)を参照してください。

「転送タイプ」が“FORMAT”(F)の場合はフォーマットID、「転送タイプ」が“MULTIFORMAT”(M)の場合はマルチフォーマットIDが必須です。

(A12)連携DBID

配信されたデータの集信側での連携

•CSV: 集信側で集信ファイルをCSV変換する

集信側で集信ファイルをCSV形式受信(UNIX、Linux、Nonstop、Windows)する場合、上記の固定文字を指定します。

省略するとCSV形式受信はされません。

連携する場合は、「転送タイプ」に“FORMAT”(F)または“MULTIFORMAT”(M)を選択してください。

(A13)転送グループID

配信するファイルの配信先が登録されているID

転送グループIDの詳細は転送グループ情報V8(UNIX/Linux)を参照してください。

【注意】 HULFT-HUB Managerの転送情報画面から登録する転送定義では、クライアント側に登録されている転送グループのうち、転送マップで選択した集信側ホストを含む転送グループIDが初期値として自動的に選択されます。該当する転送グループIDがない場合は、“HB”で始まる8文字の転送グループIDが自動的に設定されます。

(A14)コメント

配信するファイルに対するコメント

(A15)転送間隔

1ブロック(転送ブロック長×転送ブロック数)の転送後から、次の1ブロックを転送するまでの間隔

ネットワークを占有することなくファイル転送を行うことができます(間欠転送)。

(A16)配信ファイルの扱い

配信ファイルの配信中の排他制御と、正常終了した時の処置

<表> 「配信ファイルの扱い」の設定値

画面上の
選択肢
CSVファイルに
記載する値
説明
保存 K 配信中はロックを行わず、正常終了後ファイルを保存
クリア C 配信中はロックを行い、正常終了後0バイトファイルになる
削除 D 配信中はロックを行い、正常終了後ファイルを削除
ロック L 配信中はロックを行い、正常終了後ファイルを保存
【注意】  
「配信ファイルの扱い」に“保存”(K)以外を選択すると、配信側HULFTからすべての転送先へ配信を行う同報配信(クライアント側の同報配信機能)は、行えません。

(A17)転送ブロック長

1ブロックを転送するときの長さ

「転送ブロック長」と「転送ブロック数」を乗じた値が“65520”を超える値は指定できません。

(A18)転送ブロック数

一度に転送するブロック数

「転送ブロック長」と「転送ブロック数」を乗じた値が“65520”を超える値は指定できません。

(A19)転送優先度

ファイル転送を起動するときの待ち行列での優先度

優先度は、小さい数字ほど高くなります。

待ち行列が複数ある場合、先に配信を開始したい転送処理の優先度の値を低くすることで、先に配信処理が開始されます。

管理情報収集配布用のCSVファイルで指定を省略した場合、“50”が設定されます。

(A20)EBCDICセット

ASCIIコードからEBCDICコードに変換するときに使用するEBCDICコード体系

<表> 「EBCDICセット」の設定値

画面上の
選択肢
CSVファイルに
記載する値
説明
自動 *1 0 自動設定
カナ文字 A EBCDICカナ文字
英小文字 B EBCDIC英小文字
ASCII C EBCDIC ASCII
ASPEN D EBCDIC ASPEN
IBM英小文字 E IBM英小文字
IBM英小文字拡張 F IBM英小文字拡張
NECカナ文字 G NECカナ文字
IBMカナ文字拡張 H IBMカナ文字拡張
中国語簡体字拡張 *1 I 中国語簡体字拡張
ユーザテーブル1 V ユーザテーブル1
ユーザテーブル2 W ユーザテーブル2
ユーザテーブル3 X ユーザテーブル3
*1: クライアントがVer.8.1以降の場合に指定可能

(A21)暗号キー

データを暗号化するキー

配信するファイルにセキュリティをかけます。相手ホストの集信管理情報に設定されている暗号キーと同じ暗号キーを設定してください。

(A22)シフトコードの扱い

シフトコードのコード変換を行うときの扱い

<表> 「シフトコードの扱い」の設定値

画面上の
選択肢
CSVファイルに
記載する値
説明
付加する Y シフトコードを付加する
付加しない N シフトコードを付加しない

2. 配信管理情報以外の付加情報

転送定義を編集する各画面に配信管理情報と共に表示される付加情報です。HULFT-HUB Managerの画面から参照や更新ができます。

【注意】 これらの付加情報は、クライアント(HULFT)側の管理画面からは参照できません。

(B1)ホスト名

この配信管理情報が登録されるクライアントのホスト名

【備考】 転送情報画面でのみ表示されます(変更不可)。

(B2)ファイル表示名

配信するファイルに対する表示名

HULFT-HUB Managerの画面上に表示される各ファイルIDをわかりやすく識別できるよう、配信管理情報内でユニークな名称を付与することを推奨します。

【備考】 管理情報収集配布画面では「表示名」と表示されます。

(B3)一括配布ID

この配信管理情報が配布データとして登録されている一括配布情報のID

【備考】 管理情報収集配布画面で表示されます(変更不可)。

(B4)業務グループID

この配信管理情報が所属している業務グループID

【備考】 管理情報収集配布画面で表示されます。

設定時の注意点

1. メッセージの置換

以下の項目に“$MSG0”~“$MSG5”または“$MSGL0~$MSGL1”を指定することにより、配信要求時に指定したメッセージや送信されたメッセージに置き換えます(メッセージ送信機能)。

•ファイル名

•配信前ジョブID

•正常時ジョブID

•フォーマットID

•マルチフォーマットID

•転送グループID

【注意】  
転送グループIDは、管理情報収集配布画面からのみ編集できます。転送情報画面ではHULFT-HUB Managerで自動的に設定されたIDか既存の転送グループIDしか選択できませんので、メッセージの置換はできません。
集信側からメッセージを送信する機能は、集信側のクライアントのバージョンが Ver.6以降の場合に使用できます。詳細については、クライアントの「アドミニストレーション・マニュアル」を参照してください。
相手ホストの言語設定によっては、メッセージの置換が正しく行われず、転送に失敗する場合があります。 詳細は、「アドミニストレーションマニュアル」を参照してください。

2. 圧縮方式

“DEFLATE圧縮”(3)は、集信側クライアントがHULFT8の場合に有効です。

集信側クライアントがHULFT8未満の場合、“DEFLATE圧縮”(3)を指定しても無圧縮で転送されます。

3. コード変換

  • HULFT Ver.8.4以降には「コード変換の自動切り替え」機能があります。この機能により、配信側クライアントと集信側クライアントがともにVer.8.4以降のときは、コード変換エラーを回避するために「コード変換」の設定とは異なるホストでコード変換を行う場合があります。詳細は、クライアントの「コード変換マニュアル」の配信側変換と集信側変換に関する説明を参照してください。

    ただし、HULFT-HUB Server Ver.3.8を経由する転送では、コード変換の自動切り替えは機能しません。

  • 集信側クライアントがHULFT for Mainframeで、かつ集信側クライアントの収容クライアント情報の「漢字コード種」が“UTF-8”の場合、集信側変換ができないので、「コード変換」には“配信側”(S)を指定してください。

4. 転送ブロック数と転送ブロック長

「転送ブロック長」と「転送ブロック数」に“0"を設定すると、HULFTが転送単位(転送ブロック長×転送ブロック数)のサイズを自動的に最適化します。

ただし、「転送ブロック長」と「転送ブロック数」のどちらか一方のみに“0”を指定した場合は、エラーとなります。

詳細は、クライアントの「アドミニストレーションマニュアル」を参照してください。

5. EBCDICセットの自動設定

「EBCDICセット」に“自動”(0)を指定した場合に、実際に使用されるEBCDICのコードセットは、配信側クライアントと集信側クライアントそれぞれの収容クライアント情報の「漢字コード種」の組み合わせによって、以下のように設定されます。

<表>「EBCDICセット」が“自動”(0)の場合に設定される値

配信側クライアントの「漢字コード種」 集信側クライアントの「漢字コード種」 使用されるEBCDICの値

UTF-8

SHIFT-JIS

EUC-JP

UTF-8 カナ文字(A)
SHIFT-JIS カナ文字(A)
EUC-JP カナ文字(A)
GB18030 カナ文字(A)
IBM漢字 IBM英小文字拡張(F)
JEF カナ文字(A)
KEIS ASPEN(D)
NEC漢字 NECカナ文字(G)
GB18030 UTF-8 カナ文字(A)
IBM簡体字 中国語簡体字拡張(I)