HUB転送切り替えの動作
HUB転送切り替えでは、HULFT間の直接転送がHULFT-HUB Serverを中継した転送になるように、管理対象クライアントのシステム管理情報を変更または追加します。
HULFT-HUB Serverのシステム動作環境設定「HUB経由転送における通知ホスト名」の設定によって、動作が変わります。
「HUB経由転送における通知ホスト名」が“ポート番号付きの形式”または“管理対象のみポート番号付きの形式”の場合
HULFT-HUB Serverを経由する転送で使用するホスト名は、「ポート番号付きの形式」です。
直接転送で使用する詳細ホスト情報はそのまま残し、集信ポートNo.を付加したホスト名で詳細ホスト情報を追加します。
- PROXY情報を指定した詳細ホスト情報を、“元のホスト名_集信ポートNo.”というホスト名で追加します。
- 転送グループ情報のホスト名を、1.で追加したホスト名に書き換えます。
- 1.で追加したホスト名を使用して、XML環境設定ファイルを複製します。
「HUB経由転送における通知ホスト名」が“ポート番号無しの形式”の場合
HULFT-HUB Serverを経由する転送で使用するホスト名は、「ポート番号無しの形式」です。
直接転送で使用した詳細ホスト情報を、HUB転送用に変更します。
- 元の詳細ホスト情報を変更し、PROXYサーバの情報を指定します。
以下はクライアントがHULFT8の場合の例です。
【注意】 | |
• | 配信管理情報と集信管理情報は変更されませんが、変更された転送グループIDを参照しているすべての配信管理情報、集信管理情報が影響を受けます。 |
• | 本機能で経路の切り替えを行った場合、転送情報が作成されません。このため、転送時に動作制限が発生します。詳細は「HULFT-HUB マニュアル」のファイル転送に関する留意点の説明を参照してください。 |
【備考】 | 切り替え後の転送の経路は、自動配置で経路設定した場合と同じになります。 |
HUB転送切り替えの対象
構成図で選択されたクライアント間の直接転送だけが切り替えの対象になります。
(例1) | 構成図上で管理対象のクライアントAだけを選択した場合: |
配信側と集信側がともにクライアントAの直接転送のみ | |
(例2) | 構成図上で管理対象のクライアントAと管理対象のクライアントBを選択した場合: |
配信側と集信側がともにクライアントAの直接転送 | |
配信側と集信側がともにクライアントBの直接転送 | |
配信側がクライアントA、集信側がクライアントBの直接転送 | |
配信側がクライアントB、集信側がクライアントAの直接転送 |
【注意】 | 以下の項目について、クライアントに登録されている詳細ホスト情報と、構成図に登録されているクライアントの収容クライアント情報が一致している必要があります。 |
•ホスト名 | |
•集信ポートNo. | |
•要求受付ポートNo. | |
•ホスト種 | |
•漢字コード種 | |
•JIS年度 | |
収容クライアント情報のホスト名は44バイト以内なので、詳細ホスト情報でホスト名が44バイトを超えるホストは経路一括変更の対象になりません。 |
詳細ホスト情報の追加または変更
ホスト名に「ポート番号付きの形式」を使用する場合
構成図上で選択したクライアントと一致する詳細ホスト情報について、PROXY情報を設定してサーバを経由するように変更された詳細ホスト情報が“ホスト名_集信ポートNo.”というホスト名で追加されます。
同名の詳細ホスト情報がすでにある場合は上書きされます。
追加された詳細ホスト情報で値が変更される項目は以下のとおりです。これ以外の項目は元の詳細ホスト情報と同じです。
項目名 | 設定される値 | |
---|---|---|
HULFT8 | HULFT8未満 | |
ホスト名 | ホスト名 | ホスト名_集信ポートNo. |
PROXYサーバ名 | 自ネットPROXYサーバ名 | 転送を中継するHUB Serverのホスト名 |
PROXYポートNo. | 自ネットPROXYポートNo. | 転送を中継するHUB ServerのポートNo. |
― (*) | 相手ネットPROXYサーバ名 | 自ホスト名 |
― (*) | 相手ネットPROXYポートNo. | 自ホストの集信ポートNo. |
*: HULFT8では項目が存在しません。HULFT-HUB Serverを経由する転送時に、内部的にクライアントの「自ホスト名」「集信ポートNo.」の値が使用されます。
ホスト名に「ポート番号無しの形式」を使用する場合
構成図上で選択したクライアントと一致する詳細ホスト情報について、PROXY情報を設定してサーバを経由するように変更します。
該当する詳細ホスト情報で値が変更される項目は以下のとおりです。これ以外の項目は元の詳細ホスト情報と同じです。
項目名 | 変更後の値 | |
---|---|---|
HULFT8 | HULFT8未満 | |
PROXYサーバ名 | 自ネットPROXYサーバ名 | 転送を中継するHUB Serverのホスト名 |
PROXYポートNo. | 自ネットPROXYポートNo. | 転送を中継するHUB ServerのポートNo. |
― (*) | 相手ネットPROXYサーバ名 | 自ホスト名 |
― (*) | 相手ネットPROXYポートNo. | 自ホストの集信ポートNo. |
*: HULFT8では項目が存在しません。HULFT-HUB Serverを経由する転送時に、内部的にクライアントの「自ホスト名」「集信ポートNo.」の値が使用されます。
【備考】 | PROXYサーバの情報については、管理情報リファレンスの各機種の詳細ホスト情報を参照してください。 |
機種 | HULFT8未満 | HULFT8 |
---|---|---|
Mainframe | 詳細ホスト情報 (Mainframe) | 詳細ホスト情報V8 (Mainframe) |
UNIX/Linux | 詳細ホスト情報 (UNIX/Linux) | 詳細ホスト情報V8 (UNIX/Linux) |
Windows | 詳細ホスト情報 (Windows) | 詳細ホスト情報V8 (Windows) |
i5OS | 詳細ホスト情報 (i5OS) | 詳細ホスト情報V8(IBMi) |
【注意】 | クライアントがMainframeのMSPまたはXSPの場合、クライアントの詳細ホスト情報の「自ネットPROXYサーバ名」に記載されたホスト名と同じホスト名を、クライアントのTISPに登録する必要があります。 |
<図> 詳細ホスト情報の追加例
転送グループ情報のホスト名の書き換え
ホスト名に「ポート番号付きの形式」を使用する場合
構成図上で選択されているクライアントだけを含む転送グループ情報について、含まれるクライアントのホスト名を“ホスト名_集信ポートNo.”に書き換えます。
ホスト名に「ポート番号無しの形式」を使用する場合
転送グループ情報の書き換えは行いません。
<図> 転送グループの書き換え例
XML環境設定ファイルの追加
ホスト名に「ポート番号付きの形式」を使用する場合
以下のようなXML環境設定ファイルについて、ファイルを複製します。
- 配信側クライアントが構成図上で選択されている
- 収容クライアント情報の接続IDと、XML環境設定ファイルの接続IDが一致している
複製されたファイルのファイル名は以下のようになります。ただし、すでに同名のXML環境設定ファイルがあるときは、複製しません。
元のファイル名 | 配信側クライアントのホスト名.フォーマットタイプ.MフォーマットID.inf |
複製されたファイル名 | 配信側クライアントのホスト名_配信側クライアントの集信ポートNo..フォーマットタイプ.MフォーマットID.inf |
【備考】 | フォーマット転送の場合、フォーマットタイプは“ff”、MフォーマットIDはフォーマットIDです。 |
マルチフォーマット転送の場合、フォーマットタイプは“mf”、MフォーマットIDはマルチフォーマットIDです。 |
ホスト名に「ポート番号無しの形式」を使用する場合
XML環境設定ファイルの追加は行いません。
<図> XML環境設定ファイルの追加例