ジョブステップの種類
ジョブステップとは、ジョブフローを構成する各処理のことです。ジョブステップは、開始系、実行系、トリガ系、および終了系の4種類に分かれます。
- 開始系
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: ジョブフローの中で最初に実行されるジョブステップです。
スケジューラ、蓄積待ち、ファイル待ち、ユーティリティ待ち
- 実行系
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: ユーザによって定義された処理を行うジョブステップです。
蓄積ファイル抽出、蓄積ファイル置換え、蓄積ファイル送出、蓄積ファイル削除、DataMagic、ユーザJOB
- トリガ系
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: 後続ジョブステップの起動を制御するための待ち処理を行うジョブステップです。
蓄積待ち、ファイル待ち
- 終了系
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: ジョブフローの処理を終了させるジョブステップです。
終了
各ジョブステップには対応するアイコンがあり、それらを処理の順番に並べてジョブフローを作成します。ジョブフローの作成例については「ジョブフローの作成例と整合性チェック」を参照してください。
ここでは、それぞれのジョブステップについて説明します。
(1) 開始系ジョブステップ
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スケジューラ
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「ジョブフローの種類」を参照してください。
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蓄積待ち
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「ジョブフローの種類」を参照してください。
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ファイル待ち
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「ジョブフローの種類」を参照してください。
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ユーティリティ待ち
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「ジョブフローの種類」を参照してください。
(2) 実行系ジョブステップ
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蓄積ファイル抽出
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蓄積ファイルの抽出とは、蓄積ファイルのデータ部を抽出することです。HULFT-DataMagicでファイルを変換したり、ユーザJOBでファイルを使用したりする場合は、あらかじめデータ部だけを抽出しておく必要があります。
このジョブステップでは、HULFT-HUB Serverに蓄積されたファイルのデータ部を抽出します。複数の蓄積ファイルを抽出することもできます。
なお、抽出する蓄積ファイルは、このジョブステップより前に実行した蓄積待ちのジョブステップで、待つ対象として指定した蓄積ファイルの中から選択します。
抽出ファイルは、システム動作環境設定の「蓄積データ抽出ワークディレクトリ」下に拡張子「.fil」のファイル名で作成されます。作成された抽出ファイルは、ジョブフロー終了時(正常/異常/キャンセル)に自動的に削除されます。
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蓄積ファイル置換え
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蓄積ファイルの置き換えとは、蓄積ファイルを抽出したファイルの内容で置き換えることです。一度抽出して変更を加えたファイルを送出するためには、再度蓄積ファイルに置き換える必要があります。
このジョブステップでは、蓄積ファイルを抽出したファイルの内容で置き換えます。また、複数の蓄積ファイルを、それぞれの抽出ファイルの内容で置き換えることもできます。
なお、置き換える蓄積ファイルは、このジョブステップより前に実行した蓄積待ちのジョブステップで対象として指定した蓄積ファイルの中から選択します。
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蓄積ファイル送出
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HULFT-HUB Serverに蓄積されたファイルを送出するためのジョブステップです。複数の蓄積ファイルを送出することもできます。
なお、送出する蓄積ファイルは、このジョブステップより前に実行した蓄積待ちのジョブステップで対象として指定した蓄積ファイルの中から選択します。また、送出先のホストを設定する必要があります。
注意送出先は、転送情報で指定した集信側クライアントの中から「どれか一つの宛先」または「全宛先」しか選択できません。例えば、5つの宛先が存在する場合、1つの宛先かすべての宛先は選択できますが、「5つのうち3つの宛先」という選択はできません。
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蓄積ファイル削除
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HULFT-HUB Serverに蓄積されたファイルを削除するためのジョブステップです。複数の蓄積ファイルを削除することもできます。
なお、削除する蓄積ファイルは、このジョブステップより前に実行した蓄積待ちのジョブステップで対象として指定した蓄積ファイルの中から選択します。
蓄積ファイル削除アイコンより前に蓄積ファイル抽出アイコンが存在する場合、蓄積ファイルの削除と同時に抽出ファイルも削除されます。
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DataMagic
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HULFT-DataMagicを起動させて、抽出ファイルのデータ形式を変換するためのジョブステップです。
また、データ形式の変換時に指定するコマンドに環境変数を使用できます。環境変数を使用したジョブフローについては「ジョブフローの環境変数」を参照してください。
注意DataMagicアイコンは、システム動作環境設定の「DataMagicインストールディレクトリ」を指定することで使用できます。HULFT-DataMagicアイコンが呼び出されるたびに「DataMagicインストールディレクトリ」を参照して動作します。また、本アイコンはHULFT-DataMagic for UNIX/Linux Ver.1のみに対応しております。HULFT-DataMagic for UNIX/Linux Ver.2以降の場合は、ユーザJOBに直接コマンドを設定してください。コマンドについては、以下のマニュアルを参照してください。
- HULFT-DataMagic Ver.1の場合
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: HULFT-DataMagic 運用マニュアル
- HULFT-DataMagic Ver.2以降の場合
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:HULFT-DataMagic リファレンスマニュアル
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ユーザJOB
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ユーザ指定ジョブ(シェルスクリプトなど)を実行するためのジョブステップです。
実行するシェルスクリプトには環境変数を使用できます。環境変数を使用したジョブフローについては「ジョブフローの環境変数」を参照してください。
(3) トリガ系ジョブステップ
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蓄積待ち
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HULFT-HUB Serverに特定のファイルが蓄積されたタイミングで、後続ジョブステップに処理を渡すジョブステップです。蓄積ファイルの特定は、ホスト名、サービス名、およびファイルIDで行います。
対象の蓄積ファイルを複数指定することもできます。この場合、指定されたすべてのファイルが蓄積されたタイミングで後続ジョブステップに処理を渡します。
なお、サービス名は設定されていない場合があります。
蓄積待ちジョブステップの指定方法には、任意指定と動的指定があります。それぞれの指定方法の違いについては「ジョブフローの種類」の「(2) 蓄積待ち起動」を参照してください。
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ファイル待ち
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HULFT-HUB Serverを導入しているOSから参照可能なファイルが存在するかどうかを確認して、存在を確認したタイミングで後続ジョブステップに処理を渡すジョブステップです。
対象の蓄積ファイルを複数指定することもできます。この場合、指定されたすべてのファイルの存在を確認したタイミングで後続ジョブステップに処理を渡します。
なお、ファイルの監視間隔と確定待ち時間については「ジョブフローの種類」の「(3) ファイル待ち起動」を参照してください。