同期の基本知識

本ページでは、PIMSYNCで同期するにあたって必要となる、基本的な概念や機能・用語、および簡単な同期実行までの手順について記述します。

同期の基本要素

同期の基本的な要素について説明します。

サーバー

サーバーとは、PIMSYNCが同期を行う対象である、スケジュールアプリケーション(Microsoft Exchange ServerやDominoなど)を表します。

ユーザー

ユーザーとは、スケジュールアプリケーションに登録されたユーザーを表します。

同期タスク

同期タスクとは、スケジュールアプリケーション間の同期処理を行うための設定です。
運用に使用する[本番用]と、テストに使用する[テスト用]があります。
テスト用同期タスクの詳細については、「PIMSYNC管理画面 - 同期設定 - テスト用同期タスクの動作仕様」を参照してください。

同期タスクの作成と実行

ここからは、実際に簡単な本番用同期タスクを作成し、実行する手順を説明します。
Microsoft Exchange Server 2016に登録されているスケジュールをDominoに同期する処理を作成します。

PIMSYNCサーバーを起動する

以下のいずれかの方法で、PIMSYNCサーバーを起動します。 PIMSYNCサーバーが正常に起動すると、server.logおよびPIMSYNCサーバー起動コンソールに以下のようなメッセージが出力されます。
PIMSYNCサーバーのインストール時にWindowsサービスの登録を行った場合は、PIMSYNCサーバー起動コンソールが表示されません。server.logから確認してください。
server.logの詳細については、「運用ガイド - ログファイル管理」を参照してください。

04/16 14:42:25|**************************************************
04/16 14:42:25|PIMSYNCの起動を開始します。
04/16 14:42:25|データベースの起動を開始します。
04/16 14:42:30|データベースを正常に起動しました。
04/16 14:42:31|アダプタをロード: サイボウズ Office
<中略>
04/16 14:42:31|アダプタをロード: Salesforce
04/16 14:42:31|Logging to com.appresso.ps.logger.JettyLogWrapper@7ed75415 via com.appresso.ps.logger.JettyLogWrapper
04/16 14:42:31|jetty-6.1.12.rc4
04/16 14:42:32|Started SelectChannelConnector@0.0.0.0:8080
04/16 14:42:32|PIMSYNCを正常に起動しました。
04/16 14:42:32|**************************************************

同一インストールディレクトリから複数のPIMSYNCサーバーを起動することはできません。複数起動した場合、以下のようなメッセージが出力されて起動に失敗します。
04/16 11:05:22|PIMSYNCサーバーは既に起動しています。 同一インストールディレクトリから複数のPIMSYNCサーバーを起動することはできません。

PIMSYNC管理画面を起動しログインする

Windowsのスタートメニューから「すべてのプログラム」-「PIMSYNC」-「PIMSYNC管理画面」を選択してPIMSYNC管理画面を起動します。

PIMSYNC管理画面が正常に起動すると、ログイン画面が表示されます。



ユーザーIDとパスワードを入力して[ログイン]ボタンを押下します。 パスワードの変更方法は「PIMSYNC管理画面 - 管理者設定変更」を参照してください。
一般ユーザーの設定変更については、「PIMSYNC管理画面 - ユーザー設定変更」を参照してください。

ログインに成功すると、PIMSYNC管理メニュー画面が表示されます。

サーバーを作成する

同期対象になるサーバーを作成します。

管理者メニューから[サーバー]を押下すると、サーバー一覧画面が表示されます。



サーバー一覧画面から[新規作成]ボタンを押下すると、サーバー追加画面が表示されます。
[サーバー選択]で選択するサーバーの種類により、表示および設定するプロパティ項目が異なります。



[サーバー選択]から「Microsoft Exchange Server 2016」を選択し、[サーバー名]に「Microsoft Exchange Server 2016」を入力します。
他のプロパティ項目も適宜入力および選択します。
サーバー設定の詳細については、各アダプタの「サーバー設定」を参照してください。

[接続テスト]ボタンを押下すると、入力した値で正常に接続できることを確認する接続テスト結果画面が表示され、接続に失敗した場合はエラーメッセージが表示されます。
エラーの詳細については、「トラブルシューティング - 設定内容に関すること」を参照してください。

[登録]ボタンを押下してサーバーを登録すると、新規に作成したサーバーが一覧画面に表示されます。



上記の手順通りにDominoも作成してください。

ユーザーを作成する

同期対象になるユーザーを作成します。

管理者メニューから[ユーザー]を押下すると、ユーザー一覧画面が表示されます。



ユーザー一覧画面から[新規作成]ボタンを押下すると、ユーザー追加画面が表示されます。
サーバー一覧画面で登録してあるサーバーの種類により、表示および設定するプロパティ項目が異なります。



[ユーザー名]に「テストユーザー」を、[パスワード]に適宜のパスワードを入力します。
他のプロパティ項目も適宜入力および選択します。
ユーザー設定の詳細については、各アダプタの「ユーザー設定」を参照してください。

[接続テスト]ボタンを押下すると、入力した値で正常に接続できることを確認する接続テスト結果画面が表示され、接続に失敗した場合はエラーメッセージが表示されます。
エラーの詳細については、「トラブルシューティング - 設定内容に関すること」を参照してください。

[登録]ボタンを押下してユーザーを登録すると、新規に作成したユーザーが一覧画面に表示されます。

同期タスクを作成する

同期元のサーバーと同期先のサーバーに対する同期タスクを作成します。

管理者メニューから[同期設定]を押下すると、同期設定一覧画面が表示されます。



同期設定一覧画面から[新規作成]ボタンを押下すると、同期設定追加画面が表示されます。



[名前]に「同期テスト」を入力し、[同期元]は「Microsoft Exchange Server 2016」を、[同期先]は「Domino」を選択します。
同期設定の詳細については、「PIMSYNC管理画面 - 同期設定」を参照してください。

[ユーザー選択]ボタンを押下後、ユーザー選択画面から同期対象ユーザーを選択して、[反映]ボタンを押下します。



反映に成功すると、[ユーザー]の人数が変わります。



同期設定追加画面から[登録]ボタンを押下して同期タスクを登録すると、新規に作成した同期タスクが一覧画面に表示されます。

同期タスクを実行する

登録した同期タスクを実行して同期します。

Microsoft Exchange Server 2016にスケジュールを1件作成してください。
同期設定一覧画面から[即時実行]ボタンを押下します。
同期タスクの結果をすぐ確認するため、[即時実行]で実施します。



同期アイテムが存在する場合は、server.logおよびPIMSYNCサーバー起動コンソールに以下のメッセージが出力されます。
PIMSYNCサーバーのインストール時にWindowsサービスの登録を行った場合は、PIMSYNCサーバー起動コンソールが表示されません。server.logから確認してください。
server.logの詳細については、「運用ガイド - ログファイル管理」を参照してください。

INFO - 09/28 14:24:10|同期タスク[同期テスト]の実行を開始します。
INFO - 09/28 14:24:28|ユーザー[テストユーザー]のスケジュールの同期を実行しました(Microsoft Exc
hange Server 2016 → Domino)。新規1件、更新0件、削除0件
INFO - 09/28 14:24:54|同期タスク[同期テスト]の実行を終了しました。

同期タスクの結果を確認する

Microsoft Exchange Server 2016に作成したスケジュールがDominoに同期されていることを確認します。

以上で同期タスクの作成、実行の基本的な操作方法についての説明が終了となります。
PIMSYNC管理画面の詳細については、「PIMSYNC管理画面」を参照してください。