開発環境、本番環境でプロファイルを切り替えてみよう
プロファイルとは、スクリプトの実行時にリソースの設定を切り替えるための機構です。
リソースにプロファイルを設定することにより、スクリプトを編集することなくデータベースなどの接続先を切り替えたり、データの出力先のストレージを切り替えたりできます。
ここでは、プロファイルを使用して開発環境、本番環境の設定を切り替えながら開発を行う方法について説明します。
説明
ユーザーが使用するリソースごとに、以下のプロファイルを切り替えて使用します。
-
Devプロファイル
開発環境で開発者が使うプロファイルです。
-
Productionプロファイル
本番環境でOpsエンジニアが使うプロファイルです。

操作手順
このチュートリアルでは、開発者、Opsエンジニアが作業するためのワークスペースとしてAチームを使用します。
Aチームのワークスペースがない場合は、「共同で作業するためのワークスペースを作ってみよう」を参照してワークスペースを作成してください。
開発者、Opsエンジニアのユーザーの権限は変更です。
ワークスペースの 権限が変更のユーザーは、ワークスペースに登録されているユーザーやグループの変更ができます。
権限が読み取りのユーザーは、ワークスペースを使用できますが、ユーザーやグループの変更はできません。
このチュートリアルでは、開発用のCSVデータを出力するための開発用ディレクトリーと、本番用のCSVデータを出力するための本番用ディレクトリーを用意します。

「Aチーム」のストレージに、以下の手順でディレクトリーを作成してください。
-
> サービス > ストレージを選択します。
-
ストレージページで、ワークスペースにAチームを選択します。
-
Aチームのストレージページで、新しいディレクトリーを選択します。
-
新しいディレクトリーダイアログボックスで、名前にDevと入力し、追加を選択します。
-
同様の手順で、Productionディレクトリーを作成します。
ここでは、開発用のリソースを登録するためのDevプロファイルを作成します。
以下の手順で、Devプロファイルを作成します。
-
> システム > プロファイルを選択します。
-
プロファイルページで追加を選択します。
-
手順全般で、以下に示すようにプロファイルに関する項目を設定し、次へを選択します。
項目名
設定(例)
名前
Dev
説明
(任意)
ユーザー
開発を担当するユーザーまたはグループを追加する。
権限は変更を指定する。
グループ
= 備考 =権限が変更のユーザーは、プロファイルに登録されているリソースの変更ができます。
権限が読み取りのユーザーは、プロファイルに登録されているリソースを使用できますが、リソースの変更はできません。
-
手順サマリーで、設定が正しいことを確認し、完了を選択します。
= 備考 =作成したプロファイルは、ユーザーまたはグループに指定されたユーザーが使用できます。
そのため、Devプロファイルは開発メンバーのみが使用できるプロファイルになります。
ここでは、開発でPostgreSQLのデータベースを使用する場合を例に接続設定を行います。
以下の手順で、PostgreSQLへの接続設定を行います。
-
> HULFT INTEGRATE > コネクションを選択します。
-
コネクションページで新規追加を選択します。
-
種類リストからPostgerSQL 12接続を選択し、次へを選択します。
-
手順全般で、以下に示すように接続に関する項目を設定し、次へを選択します。
項目名
設定(例)
名前
PostgreSQL 12接続
ワークスペース
Aチーム
説明
(任意)
-
手順設定でコネクションに関する項目を設定し、次へを選択します。
-
手順プロファイルで、Devプロファイルを選択し、次へを選択します。
= 備考 =ここでは、(1) で作成したDevプロファイルに、開発用のコネクションを登録しています。
-
手順サマリーで、設定が正しいことを確認し、完了を選択します。
ここでは、開発用のデータを配置するディレクトリーと本番用のデータを配置するディレクトリーを切り替えるために、変数の設定を行います。
以下の手順で変数を作成します。
-
> HULFT INTEGRATE > 変数を選択します。
-
変数ページで新規追加を選択します。
-
手順全般で、以下に示すように接続に関する項目を設定し、次へを選択します。
項目名
設定(例)
名前
ストレージパス
ワークスペース
Aチーム
説明
(任意)
-
変数の値に、開発用ディレクトリーのストレージパスを設定します。
手順設定で、以下に示すように項目を設定し、次へを選択します。
項目名
設定(例)
値
/Aチーム/Dev(*1)
*1
:
/ワークスペース名/ディレクトリー名を表します。
-
手順プロファイルで、Devプロファイルを選択し、次へを選択します。
= 備考 =ここでは、(1) で作成したDevプロファイルに、開発用ディレクトリーのパスを設定した変数を登録しています。
-
手順サマリーで、設定が正しいことを確認し、完了を選択します。
以下の手順で、プロジェクトとスクリプトを作成します。
-
> HULFT INTEGRATE > プロジェクトを選択します。
-
プロジェクトページでプロジェクトを作成を選択します。
-
プロジェクト > 新規追加ページの手順全般で、以下に示すようにプロジェクトに関する項目を設定し、次へを選択します。
項目名
設定(例)
名前
CSV_PostgreSQL
ワークスペース
Aチーム
説明
(任意)
スクリプトを作成
チェックボックスを選択する。
スクリプト名
CSV_Postgre_script
-
手順サマリーで、設定が正しいことを確認し、完了を選択します。
-
CSV_PostgreSQLを編集ダイアログボックスで、以下のように設定します。
項目名
設定(例)
プロファイル
Dev
Integrateサービス
Integrateサービスを選択する。
プロジェクトのバージョン
1
-
デザイナーを起動を選択します。
= 備考 =デザイナーを起動した後にプロファイルを変更したい場合は、以下の手順で操作を行ってください。
デザイナーのツールメニュー > オプション > プロファイル > プルダウンリストからプロファイルを選択
-
デザイナーのツールパレットデータベース > PostgreSQL > テーブル読み取りをスクリプトキャンバスにドラッグ&ドロップします。
テーブル読み取り処理の必須設定は、以下のように行います。
項目名
設定(例)
接続先
PostgreSQL 12接続
テーブル名
読み取るデータのテーブル名を指定する。
-
デザイナーのツールパレットファイル > CSV > CSVファイル書き込みをスクリプトキャンバスにドラッグ&ドロップします。
CSVファイル書き込み処理の必須設定は、以下のように行います。
項目名
設定(例)
ファイル
%{ストレージパス}/output.csv
-
コンポーネントアイコンを以下のように繋ぎます。
(5) 開発用のテストデータでプロジェクトとスクリプトをテストする
-
「CSVを加工するスクリプトを作ってみよう」の「スクリプトを実行する」と同様の手順でスクリプトを実行します。
-
スケジュールジョブを作成してスクリプトを実行する場合を例に、設定を行います。
以下の手順で、開発用のスケジュールジョブを作成します。
-
> ジョブ > スケジュール ジョブを選択します。
-
スケジュール ジョブページで追加を選択します。
-
スケジュール ジョブ> 新規追加ページの手順全般で、以下に示すようにスケジュールジョブに関する項目を設定し、次へを選択します。
項目名
設定(例)
名前
開発用スケジュールジョブ
ワークスペース
Aチーム
プロファイル
Dev
説明
(任意)
-
手順繰り返しで、以下に示すように項目を設定し、次へを選択します。
項目名
設定(例)
繰り返し
時
間隔
1
開始時間
現在時刻の10分後を指定する。
終了時間
現在時刻の30分後を指定する。
開始日
本日の日付を指定する。
終了日
本日の日付を指定する。
タイムゾーン
(UTC+9:00)Osaka,Sapporo,Tokyo
-
手順休日で、以下に示すように項目を設定し、次へを選択します。
項目名
設定(例)
カレンダー
「組織カレンダーを準備してみよう」で作成した組織カレンダー
休日オプション
休日には実行しない
-
手順プロジェクトで、以下に示すように項目を設定し、次へを選択します。
項目名
設定(例)
プロジェクト
CSV_PostgreSQL
バージョン
最新のバージョンを指定する。
スクリプト
CSV_PostgreSQL_script
スクリプトバージョン
スクリプト依存関係を設定する。
-
手順スクリプト実行のためのサービスで、スクリプトの実行環境のHULFT Integrateサービスを指定し、次へを選択します。
-
手順サマリーで、設定が正しいことを確認し、完了を選択します。
-
スケジュールジョブの実行時間に、スクリプトが実行されていることを確認します。
スクリプトの実行結果は、
> ジョブ > スケジュール ジョブで確認します。
= 備考 =-
スケジュールジョブ以外にもすべてのジョブでプロファイルを関連付ける必要があります。
-
REST APIジョブの場合、開発のエンドポイントは本番のものとは異なります。
REST APIジョブを作成するときは、開発用のエンドポイントを作成してください。
-
-
以下の手順で、CSVファイルが開発用ディレクトリーに作成されていることを確認します。
-
> サービス > ストレージを選択します。
-
ストレージページで、ワークスペースにAチームを選択します。
-
Aチームのストレージページで、Devディレクトリーを選択します。
-
Devディレクトリーにoutput.csvが作成されていることを確認します。
以上で開発用のプロファイルを使ってスクリプトを実行する手順は完了です。
ここでは、本番用のリソースを登録するためのProductionプロファイルを作成します。
ここでは、本番環境でPostgreSQLのデータベースを使用する場合を例に接続設定を行います。
以下の手順で、PostgreSQLへの接続設定を行います。
-
> HULFT INTEGRATE > コネクションを選択します。
-
コネクションページでPostgreSQL 12接続のアクションメニューを選択します。
-
情報を選択します。
-
コネクション > PostgreSQL 12接続ページで設定を追加を選択します。
-
手順設定でコネクションに関する項目を設定し、次へを選択します。
-
手順プロファイルで、Productionプロファイルを選択し、次へを選択します。
-
手順サマリーで、設定が正しいことを確認し、完了を選択します。
-
コネクション > PostgreSQL 12接続ページに戻り、プロファイルリストにProductionプロファイルの接続設定があることを確認します。
-
> HULFT INTEGRATE > 変数を選択します。
-
変数ページでストレージパスのアクションメニューから情報を選択します。
-
変数 > ストレージパスページで設定を追加を選択します。
-
本番用ディレクトリーのストレージパスを設定します。
手順設定で、以下に示すように項目を設定し、次へを選択します。
項目名
設定(例)
値
/Aチーム/Production
-
手順プロファイルで、Productionプロファイルを選択し、次へを選択します。
= 備考 =ここでは、(1) で作成したProductionプロファイルに、本番用ディレクトリーのパスを設定した変数を登録しています。
-
手順サマリーで、設定が正しいことを確認し、完了を選択します。
-
本番環境用のプロファイルに切り替えるために、以下の手順でデザイナーを開きます。
-
> HULFT INTEGRATE > プロジェクトを選択します。
-
プロジェクトページでCSV_PostgreSQLプロジェクトのプロジェクトを開くを選択します。
-
CSV_PostgreSQLを編集ダイアログボックスで、プロファイルにProductionを指定します。
-
デザイナーを起動を選択します。
-
「CSVを加工するスクリプトを作ってみよう」の「スクリプトを実行する」と同様の手順でスクリプトを実行します。
-
-
スケジュールジョブを作成してスクリプトを実行する場合を例に、本番環境用の設定を行います。
以下の手順で、本番環境用のスケジュールジョブを作成します。
-
> ジョブ > スケジュール ジョブを選択します。
-
スケジュール ジョブページで追加を選択します。
-
スケジュール ジョブ > 新規追加ページの手順全般で、以下に示すようにスケジュールジョブに関する項目を設定し、次へを選択します。
項目名
設定(例)
名前
本番環境用スケジュールジョブ
ワークスペース
Aチーム
プロファイル
Production
説明
(任意)
-
以降、「開発者」の「ジョブで実行する場合」の手順4.と同様の手順で操作します。
-
-
スケジュールジョブ以外にもすべてのジョブでプロファイルを関連付ける必要があります。
-
REST APIジョブの場合、開発のエンドポイントは本番のものとは異なります。
本番ではスクリプトの更新時に、Opsエンジニアがエンドポイントを変更する必要はありません。
以下の手順で、CSVファイルが本番用ディレクトリーに作成されていることを確認します。
-
> サービス > ストレージを選択します。
-
ストレージページで、ワークスペースにAチームを選択します。
-
Aチームのストレージページで、Productionディレクトリーを選択します。
-
Productionディレクトリーにoutput.csvが作成されていることを確認します。
以上で本番環境用のプロファイルを使ってスクリプトを実行する手順は完了です。