ログ(メッセージ)出力をフィルタする設定

ログ(メッセージ)を出力するかどうかを、メッセージレベルやメッセージ番号ごとに設定できます。この設定によって、確認したいメッセージだけを監視しやすくできます。

ここでは、各設定の方法および運用例について説明します。

(1) メッセージレベルごとにフィルタする

メッセージレベルごとに、イベントログおよびコンソールログファイルに出力するかどうかを設定できます。

メッセージレベルは、「インフォメーション」、「ワーニング」、「軽度のエラー」、「重度のエラー」の4つがあります。

メッセージレベルについては、「エラーコード・メッセージ」を参照してください。

設定方法

システム動作環境設定の以下の項目で指定してください。

  • イベントログに出力するメッセージレベルの指定

    「イベントログへの出力(eventlog)」

    初期値は、“0000”(すべてのメッセージレベルを出力しない)です。

  • コンソールログファイルに出力するメッセージレベル

    「コンソールログへの出力(consolelog)」

    初期値は、“1111”(すべてのメッセージレベルを出力する)です。

各項目の設定の詳細と設定例については、「ログ」を参照してください。

注意

メッセージレベルごとの設定がされていても、メッセージフィルタファイル(msgfilter.dat)で指定された設定が優先されます。メッセージフィルタファイルについては、「(2) メッセージ番号ごとにフィルタする」を参照してください。

(2) メッセージ番号ごとにフィルタする

HULFTが出力するメッセージのうち、特定のログ(メッセージ)だけをイベントログおよびコンソールログファイル(hulcon.log)に出力するかどうかを設定できます。

メッセージ番号ごとのフィルタ設定は、「メッセージフィルタファイル」というファイルで記述します。

フィルタ設定の対象になるログ(メッセージ)は、イベントログおよびコンソールログファイルに出力されるログのみです。HULFT管理画面に表示されるコンソールログ(コンソール画面のメッセージ)は、フィルタ設定の対象になりません。

 

ここでは、メッセージフィルタファイルの設定方法について説明します。

注意

「(1) メッセージレベルごとにフィルタする」でメッセージレベルごとにログ出力するかどうかを設定できますが、メッセージフィルタファイルで設定したメッセージについては、メッセージフィルタファイルの設定が優先されます。

a) ファイル名

メッセージフィルタファイルの名称は「msgfilter.dat」です。この名称は変更できません。

メッセージフィルタファイルはHULFTが使用するシステムファイルが存在するパス「HULPATH」に置きます。

b) 記述フォーマット

メッセージ番号 consolelog eventlog

  • 行の先頭に「#」があるときは、コメント行とみなされます。

  • 行頭のスペースコードおよびタブコードは読み飛ばします。

  • 項目と項目の区切りは、スペースコード(0x20)またはタブコード(0x09)を使用します。

    スペースコードとタブコードが連続していても1つの区切り文字とみなします。

  • メッセージ番号が重複して記述されている場合は、後に記述された設定が有効となります。

  • 以下のレコードが検出された場合、そのレコードを読み飛ばします。

    • 不正なフォーマットで記述されている

    • メッセージ番号が不正である

    • 許容しない文字または数値が指定されている

c) レコードレイアウト

メッセージフィルタファイル(msgfilter.dat)はバイナリデータを含まないため、メモ帳などのエディタで作成できます。また、レコードはメッセージ番号ごとに記述します。1行につき、1メッセージ番号で記述してください。

1行(レコード)の最大長は1024バイトです。

d) 各項目の説明

各項目の説明を以下に示します。

 

メッセージ番号

定義するメッセージ番号を指定します。

メッセージ番号については、「エラーコード・メッセージ」を参照してください。

consolelog

指定したメッセージ番号のコンソールログファイルへの出力有無を指定します。

0

: ログを出力しない

1

: ログを出力する

eventlog

指定したメッセージ番号のイベントログの出力有無を指定します。

0

: ログを出力しない

1

: ログを出力する

e) 設定例

【記述例】

# HULFT8 Message Filter
#
#       ID          Message number
#       consolelog  0: No Output 1: Output
#       eventlog    0: No Output 1: Output
#
# ID       consolelog    eventlog
#E123456   1             0          #このIDはコメントアウトされている
E001002    0             0          #このメッセージを無視
I200789    1             1          #このメッセージを強制的に両方出力
A111111    1             1          #無効レコード
W001003    9             8          #無効レコード

(3) 運用例

メッセージレベルごとのフィルタ設定とメッセージ番号ごとのフィルタ設定を組み合わせて、ログ出力するログ(メッセージ)を設定します。

特定のメッセージ番号のログ(メッセージ)だけをコンソールログファイルへ出力

例)

すべてのメッセージレベルのログ(メッセージ)をコンソールログファイルおよびイベントログへ出力しない設定をし、メッセージ番号「W102017」のログ(メッセージ)だけをコンソールログファイルへ出力する

  • システム動作環境設定のコンソールログへの出力(consolelog)およびイベントログへの出力(eventlog)に“0000”を指定

    consolelog=0000
    eventlog=0000
    

  • メッセージフィルタファイル(msgfilter.dat)でメッセージ番号「W102017」をコンソールログファイルへ出力する記述を追加

    # HULFT8 Message Filter
    #
    #       ID           Message number
    #       consolelog   0: No Output 1: Output
    #       eventlog     0: No Output 1: Output
    #
    # ID       consolelog    eventlog
    W102017    1             0
    

 

特定のメッセージ番号のログ(メッセージ)だけはコンソールログファイルおよびイベントログへ出力しない

例)

すべてのメッセージレベルのログ(メッセージ)をコンソールログファイルおよびイベントログへ出力する設定をし、メッセージ番号「I010212」のログ(メッセージ)だけを出力しない

  • システム動作環境設定のコンソールログへの出力(consolelog)およびイベントログへの出力(eventlog)に“1111”を指定

    consolelog=1111
    eventlog=1111
    

  • メッセージフィルタファイル(msgfilter.dat)でメッセージ番号「I010212」をコンソールログファイルおよびイベントログへ出力しない記述を追加

    # HULFT8 Message Filter
    #
    #       ID           Message number
    #       consolelog   0: No Output 1: Output
    #       eventlog     0: No Output 1: Output
    #
    # ID       consolelog    eventlog
    I010212    0             0