配信管理情報
配信するファイルのファイル情報を登録します。以下の登録方法があります。
-
HULFT管理画面による登録
-
パラメータファイル指定によるコマンド登録
(1) 項目一覧
以下の表の「省略」は、HULFT管理画面による登録の場合の値です。コマンド登録の場合、省略可否がHULFT管理画面とは異なる場合があります。
コマンド登録の場合の省略可否については、「管理情報バッチ登録コマンド」を参照してください。
項目値 |
初期値 |
設定値 |
省略 |
備考 |
||
---|---|---|---|---|---|---|
画面 |
ファイル |
|||||
ファイルID |
SNDFILE |
|
大文字英数字 |
× |
50バイト以内 |
|
コメント |
COMMENT |
|
文字 |
○ |
60バイト以内 |
|
配信管理情報更新画面 |
||||||
|
配信ファイル名 |
FILENAME |
|
英数字 |
× |
200バイト以内 |
転送タイプ |
TRANSTYPE |
|
F、B、T、M |
× |
|
|
M/フォーマットID |
FMTID |
|
英数字 |
○ |
50バイト以内 |
|
圧縮方式 |
COMP |
N |
N、1、2、3 |
× |
|
|
圧縮単位 |
COMPSIZE |
0 |
0、1~32760 |
○ |
単位:バイト |
|
DEFLATEレベル |
DEFLATELEVEL |
|
S、D、C |
○ |
|
|
コード変換 |
KJCHNGE |
|
S、R、N |
× |
|
|
EBCDICセット |
CODESET |
0 |
0、A~I、V~X |
○ |
|
|
配信ファイルの扱い |
CLEAR |
K |
K、C、D、L |
○ |
|
|
転送グループID |
GRPID |
|
英数字 |
○ |
50バイト以内 |
|
配信前ジョブID |
PREJOBID |
|
英数字 |
○ |
50バイト以内 |
|
正常時ジョブID |
JOBID |
|
英数字 |
○ |
50バイト以内 |
|
異常時ジョブID |
EJOBID |
|
英数字 |
○ |
50バイト以内 |
|
配信管理情報更新画面(拡張) |
||||||
|
連携DBID |
DBID |
|
CSV |
○ |
「CSV」の文字列のみ(*1) |
転送間隔 |
INTERVAL |
0 |
0~32760 |
○ |
単位:ミリ秒 |
|
転送優先度 |
TRANSPRTY |
50 |
1~256 |
× |
|
|
転送ブロック長 |
BLOCKLEN |
0 |
0、128~65520 |
× |
単位:バイト |
|
転送ブロック数 |
BLOCKCNT |
0 |
0~99 |
× |
|
|
シフトコードの扱い |
SHIFTTRANSACT |
Y |
Y、N |
○ |
|
|
暗号キー |
PASSWORD |
|
英数字 |
○ |
8~20バイト |
|
暗号キー |
16進文字列 |
× |
64桁 |
○ |
: |
省略可 |
× |
: |
省略不可 |
*1 |
: |
転送タイプに“F(FORMAT)”または“M(MULTI-FMT)”を選択した場合に設定できます。 |
*2 |
: |
システム動作環境設定の高強度暗号強制モード(strongkeymode)で“0(無効)”を設定した場合に設定できます。 |
*3 |
: |
システム動作環境設定の高強度暗号強制モード(strongkeymode)で“1(有効)”を設定した場合に設定する必要があります。 |
(2) 各項目の説明
配信管理情報に設定する各項目について説明します。( )内はパラメータファイル使用時に指定する項目名です。
- ファイルID(SNDFILE)
-
配信するファイルを認識するためのID
- コメント(COMMENT)
-
配信するファイルに対するコメント
配信管理情報更新画面
- 配信ファイル名(FILENAME)
-
UNIX上に格納されている配信ファイル
絶対パスで指定します。
HULFT8のEnterpriseグレードを導入した環境ではネットワーク資源を利用したファイルを指定できます。詳細は、「アドミニストレーション マニュアル」のネットワークファイルの説明を参照してください。
- 転送タイプ(TRANSTYPE)
-
配信するファイルのデータタイプ
- F(FORMAT)
-
: フォーマットデータ
- B(BINARY)
-
: バイナリデータ
- T(TEXT)
-
: テキストデータ
- M(MULTI-FMT)
-
: マルチフォーマットデータ
- M/フォーマットID(FMTID)
-
配信するファイルのフォーマットまたはマルチフォーマットが登録されているID
フォーマットIDの詳細は「フォーマット情報」を参照してください。
マルチフォーマットIDの詳細は「マルチフォーマット情報」を参照してください。
転送タイプが“F(FORMAT)”の場合はフォーマットID、“M(MULTI-FMT)”の場合はマルチフォーマットIDが必須です。
- 圧縮方式(COMP)
-
ファイルを転送するときの圧縮の種類
- N(NO)
-
: 圧縮なし
- 1
-
: 横圧縮(レコード内圧縮)
- 2
-
: 縦横圧縮(レコード間圧縮)
- 3
-
: DEFLATE圧縮
- 圧縮単位(COMPSIZE)
-
バイナリファイルを圧縮するときのレコード単位
値が大きいほど、高速に処理を行います(ただし、メモリを消費します)。
以下の場合は省略できません。
-
転送タイプが“B(BINARY)”で圧縮方式が“1(横圧縮(レコード内圧縮))”の場合
-
転送タイプが“B(BINARY)”で圧縮方式が“2(縦横圧縮(レコード間圧縮))”の場合
-
- DEFLATEレベル(DEFLATELEVEL)
-
DEFLATE圧縮時に使用する圧縮レベル
圧縮方式(COMP)で“3(DEFLATE圧縮)”を指定した場合のみ、設定できます。
- S
-
: 圧縮速度優先
- D
-
: 標準
- C
-
: 圧縮率優先
省略すると“D(標準)”が設定されます。
- コード変換(KJCHNGE)
-
配信するファイルのコード変換の指定
- S
-
: 配信側ホストで変換
- R
-
: 集信側ホストで変換
- N
-
: 変換せずに配信
- EBCDICセット(CODESET)
-
1バイトコードを変換するときに使用するEBCDIC系コードセット
集信側ホスト(相手ホスト)のEBCDICセットを指定します。
- 0
-
: 自動
- A
-
: EBCDICカナ文字
- B
-
: EBCDIC英小文字
- C
-
: EBCDIC-ASCII
- D
-
: EBCDIC-ASPEN
- E
-
: IBM英小文字
- F
-
: IBM英小文字拡張
- G
-
: NECカナ文字
- H
-
: IBMカナ文字拡張
- I
-
: 中国語簡体字拡張
- V
-
: ユーザテーブル1
- W
-
: ユーザテーブル2
- X
-
: ユーザテーブル3
省略すると“0(自動)”が設定されます。
この設定は、集信側ホストがMF-IBMi系機種で、配信側変換の場合に有効です。
- 配信ファイルの扱い(CLEAR)
-
配信ファイルの配信中の排他制御と、正常終了したときの処置
- K(KEEP)
-
: 配信中はロックを行わず、正常終了後ファイルを保存
- C(CLEAR)
-
: 配信中はロックを行い、正常終了後0バイトファイルになる
- D(DELETE)
-
: 配信中はロックを行い、正常終了後ファイルを削除
- L(LOCK)
-
: 配信中はロックを行い、正常終了後ファイルを保存
省略すると“K(KEEP)”が設定されます。
- 転送グループID(GRPID)
-
配信するファイルの配信先が登録されているID
転送グループIDの詳細は「転送グループ情報」を参照してください。
- 配信前ジョブID(PREJOBID)
-
配信を行う前に起動するジョブID
ジョブIDの詳細は「ジョブ起動情報」を参照してください。
省略すると、ジョブは起動されません。
- 正常時ジョブID(JOBID)
-
ファイルの配信が正常終了したときに起動するジョブID
ジョブIDの詳細は「ジョブ起動情報」を参照してください。
省略すると、ジョブは起動されません。
- 異常時ジョブID(EJOBID)
-
ファイルの配信が異常終了したときに起動するジョブID
ジョブIDの詳細は「ジョブ起動情報」を参照してください。
省略すると、ジョブは起動されません。
配信管理情報更新画面(拡張)
- 連携DBID(DBID)
-
配信されたデータの集信側での連携
- CSV
-
: 集信側で集信ファイルをCSV形式変換する
集信側(UNIX、Linux、NonStop、およびWindows)で集信ファイルをCSV形式受信する場合、“CSV”を指定します。
省略すると、CSV形式受信は行われません。
連携する場合は、転送タイプ(TRANSTYPE)に“F(FORMAT)”または“M(MULTI-FMT)”を指定してください。
- 転送間隔(INTERVAL)
-
転送単位(転送ブロック長×転送ブロック数)ごとの間隔
省略すると“0”が設定されます。
- 転送優先度(TRANSPRTY)
-
ファイル転送を起動するときの待ち行列での優先度
優先度は、小さい数字ほど高くなります。
- 転送ブロック長(BLOCKLEN)
-
1ブロックを転送するときの長さ
転送ブロック長(BLOCKLEN)と転送ブロック数(BLOCKCNT)の積が65520を超える値は設定できません。
- 転送ブロック数(BLOCKCNT)
-
一度に転送するブロック数
転送ブロック長(BLOCKLEN)と転送ブロック数(BLOCKCNT)の積が65520を超える値は設定できません。
- シフトコードの扱い(SHIFTTRANSACT)
-
MF-IBMi系機種とコード変換を行うときのシフトコードの扱い
- Y
-
: シフトコードを付加する
- N
-
: シフトコードを付加しない
省略すると“Y(シフトコードを付加する)”が設定されます。
- 暗号キー(高強度暗号強制モードが無効)(PASSWORD)
-
データを暗号化するキー
配信するファイルにセキュリティをかけることができます。相手ホストの集信管理情報に設定されている暗号キーと同じ暗号キーを設定してください。
省略すると、ファイルは暗号化されません。
- 暗号キー(高強度暗号強制モードが有効)(PASSWORD)
-
データを暗号化するキー
配信するファイルにセキュリティをかけることができます。相手ホストの集信管理情報に設定されている暗号キーと同じ暗号キーを設定してください。
暗号キーの値を必ず指定してください。集信側が高強度暗号強制モードでない場合は転送エラーになります。
(3) 設定時の注意点
ファイルID
ファイルID(SNDFILE)に“_INSTANT_TRANSFER_”というファイルIDは登録できません。
圧縮方式
以下の場合、圧縮方式(COMP)に“3(DEFLATE圧縮)”を指定しても非圧縮で転送されます。
-
集信側ホストがVer.8未満の場合
-
詳細ホスト情報のHULFT7通信モードで“Y(有効)”を指定した場合
圧縮単位
以下の場合、圧縮単位(COMPSIZE)に“0”を指定しても圧縮されます。
-
圧縮方式(COMP)が“3(DEFLATE圧縮)”の場合
DEFLATEレベル
圧縮方式(COMP)に以下の設定値のいずれかを選択した場合、この項目は指定できません。
-
N(圧縮なし)
-
1(横圧縮)
-
2(縦横圧縮)
コード変換
-
集信側ホストがVer.8.4未満のHULFT for Mainframeで、かつ、集信側ホストのシステム動作環境設定の転送コードセットに“8(UTF-8)”が設定されている場合、“R(集信側ホストで変換)”を指定することはできません。
-
配信側ホストと集信側ホストがともにVer.8.4以降の場合、コード変換(KJCHNGE)に“S(配信側ホストで変換)”を指定しても集信側変換に切り替わる場合と、コード変換(KJCHNGE)に“R(集信側ホストで変換)”を指定しても配信側変換に切り替わる場合があります。詳細は「コード変換 マニュアル」の配信側変換と集信側変換に関する説明を参照してください。
配信ファイルの扱い
配信ファイルの扱いを“K(KEEP)”以外に設定すると、同報配信はできません。
転送ブロック長と転送ブロック数
転送ブロック長(BLOCKLEN)と転送ブロック数(BLOCKCNT)に“0"を設定すると、HULFTが転送単位(転送ブロック長×転送ブロック数)のサイズを自動的に最適化します。
ただし、転送ブロック長(BLOCKLEN)と転送ブロック数(BLOCKCNT)のどちらか一方のみに“0”を指定した場合は、エラーとなります。
詳細は、「アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。
メッセージ置換
メッセージ置換を行える項目は以下のとおりです。
以下の項目に“$MSG0”~“$MSG5”または“$MSGL0”~“$MSGL1”を指定することにより、配信要求時に指定したメッセージや集信側にて送信要求時に指定されたメッセージに置換します。
-
配信ファイル名
-
転送グループID
-
配信前ジョブID
-
正常時ジョブID
-
フォーマットID
-
マルチフォーマットID
相手ホストの言語設定によっては、メッセージの置換が正しく行われず、転送に失敗する場合があります。
メッセージ送信の注意点については「アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。
MF-IBMi系機種に中国語データを配信する場合
EBCDICセット(CODESET)に“I(中国語簡体字拡張)”を設定してください。
システム動作環境設定の転送コードセット(cs4trnsfr)に“G(GB18030)”または“8(UTF-8)”が設定されていることを確認してください。
EBCDICセットを“自動”に設定した場合の動作
EBCDICセット(CODESET)に“0(自動)”を設定した場合、ファイル転送時の1バイトコード変換で実際に使用されるEBCDICセットの値は、以下のように決定されます。
自ホストの転送コードセット |
相手ホストの転送コードセット |
||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
UTF-8 |
SHIFT-JIS |
EUC-JP |
GB18030 |
IBM |
JEF |
KEIS |
NEC |
IBM |
|
SHIFT-JIS |
- |
- |
- |
× |
F |
A |
D |
G |
× |
EUC-JP |
- |
- |
- |
× |
F |
A |
D |
G |
× |
UTF-8 |
- |
- |
- |
- |
F |
A |
D |
G |
I |
GB18030 |
- |
× |
× |
- |
× |
× |
× |
× |
I |
- |
: |
EBCDICセットの値は、ファイル転送時のコード変換で使用されない |
× |
: |
ファイル転送時にコード変換できない組み合わせ |
A |
: |
EBCDICカナ文字 |
D |
: |
EBCDIC-ASPEN |
F |
: |
IBM英小文字拡張 |
G |
: |
NECカナ文字 |
I |
: |
中国語簡体字拡張 |
自ホストのコードセットを登録するシステム動作環境設定の転送コードセット(cs4trnsfr)の詳細は、「アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。
相手ホストのコードセットを登録する転送コードセット(KCODETYPE)の詳細は、「詳細ホスト情報」を参照してください。