各管理情報の登録、変更
各管理情報の登録および変更は、定義内容をバッチプログラムの定義カードとして指定し、実行することにより登録、変更を行います。
(1) 管理情報バッチ登録プログラム
プログラム名
XRSYSINF
実行(EXEC文)パラメータ
[NOREP|REP]
- NOREP
-
新規登録
管理情報を新規登録します。
- REP
-
変更
指定したIDが存在しない場合は、新規登録となります。
省略すると、“NOREP”が設定されます。
XRSYSIN定義カード
HULFTシステムの動作環境を設定します。設定内容の詳細は、「アドミニストレーション マニュアル」のシステム動作環境の説明を参照してください。
定義カードの形式
OPLSELECT=操作ログ出力選択 HULCHARSET=HULFTキャラクタセット STRONGKEYMODE=高強度暗号強制モード
|
*1 |
: |
操作ログ出力機能を使用する場合は、操作ログ関連の設定が必要です。詳細は「操作ログの動作設定」を参照してください。 |
XRCRD定義カード
JCLと定義カードは、エディタなどで作成してください。
各項目の詳細は、「管理情報の設定」を参照してください。
定義カードの1バイト目に「*」を記述するとコメント行になります。
-
各管理情報の定義カードは1行を1レコード(1枚のカード)として記述してください。1行に2項目分は記述できません。
-
[]で囲まれている項目は省略できます。ただし、各ファイルによっては制限事項があります。
-
コメント(COMMENT)にスペースを記述したい場合には、コメント全体を「'」で囲んでください。
-
_(下線)を引いている項目は省略値です。
各管理情報を登録または変更するための定義カードの形式は以下のとおりです。
配信管理情報の定義カード
SNDFILE=ファイルID
DSNAME=データセット名[,VOL=ボリューム通番][,{CYL|TRK}={(一次要求量,増分量)|,OMIT}]
[WORK-VOL=ワークボリューム通番]
[UNIT-CNT=装置台数]
[INTERVAL=転送間隔]
[BLOCKLEN=転送ブロック長]
[BLOCKNUM=転送ブロック数]
[CLEAR={KEEP|CLEAR|DELETE|LOCK}] …………………… 配信ファイルの扱い
[DIRECT={NO|YES}] ……………………………………… 転送方法
[COMP={NO|1|2}] ………………………………………… 圧縮方式
[CODESET={0|A|B|C|D|E|F|G|H|V|W|X}] ……………… EBCDICセット
[TRANSTYPE]={FORMAT|BINARY|TEXT|MFORMAT} ………… 転送タイプ
[SHIFT-CODE={C|S}] ……………………………………… シフトコードの扱い
[CODE-CONV]={SND|RCV|NOC} …………………………… コード変換
[PRE-JOB=配信前ジョブID]
[TRANSPRTY=転送優先度]
[JOBID=正常時ジョブID]
[AB-JOBID=異常時ジョブID]
[FMTID={フォーマットID|マルチフォーマットID}]
[DBID=連携DBID]
GRPID=転送グループID
[PASSWORD=暗号キー|PW=暗号キー]
[UNIT=ユニット名]
[VSEQNO=順序番号]
[PAD={0|A|S|N}] ………………………………………… 後続文字カット
[SND-RDW={Y|N}] ………………………………………… RDW付配信
[COMMENT='コメント']
END
-
タグ名(「=」を含む左辺文字列、および定義カード)は、配信管理情報におけるHULFTの予約語となっているため、値として指定できません。
-
タグ名(「=」を含む左辺文字列、および定義カード)および「NO」は配信管理情報におけるHULFTの予約語となっているため、以下の項目には指定できません。
-
正常時ジョブID(JOBID)
-
異常時ジョブID(AB-JOBID)
-
配信前ジョブID(PRE-JOB)
-
-
転送ブロック長(BLOCKLEN)に“6”~“127”の値が設定されている場合は、自動的にHULFT Ver.8の下限値“128”へ変換された後、配信管理情報に登録されます。
-
ファイルID(SNDFILE)に“_INSTANT_TRANSFER_”は指定できません。
-
システム動作環境設定の高強度暗号強制モード(STRONGKEYMODE)を“1(有効)”に設定した場合、タグは「PW」を選択、暗号キーは64桁の16進文字列(A~F、0~9の文字)で指定してください。
集信管理情報の定義カード
RCVFILE=ファイルID
DSNAME=データセット名[,VOL=ボリューム通番][,{CYL|TRK}=(一次要求量,増分量,RLSE)]
RECFM={F|V} …………………………………………… レコード形式
[CATALOG={Y|N|C}] …………………………………… 集信ファイルのカタログ方法
LRECL=レコード長
[BLOCKLEN=ブロック長]
[CODESET={0|A|B|C|D|E|F|G|H|V|W|X}] …………… EBCDICセット
TRANSMODE={NEW|REP|MOD} …………………………… 登録モード
ABNORMAL={DELETE|KEEP|RESTORE} ………………… 異常時の処置
RCVTYPE={S|M} ………………………………………… 集信形態
[JOBID=正常時ジョブID]
[AB-JOBID=異常時ジョブID]
[GRPID=転送グループID]
[RCVEND-NOTICE={T|J}] ……………………………… 集信完了通知
[PASSWORD=暗号キー|PW=暗号キー]
[VOL-TYPE={S|M|A}] ………………………………… マルチボリューム区分
[MFRCVORG={R|S}] …………………………………… MF間集信属性
[UNIT=ユニット名]
[VSEQNO=順序番号]
[WORK-VOL=ワークボリューム通番]
[PRINT-CNTL={A|M}] ………………………………… 印刷文字
[DATAVERIFY={0|1}] ………………………………… データ検証
[RCV-RDW={Y|N}] ……………………………………… RDW付集信
[COMMENT='コメント']
END
-
タグ名(「=」を含む左辺文字列、および定義カード)は、集信管理情報におけるHULFTの予約語となっているため、値として指定できません。
-
タグ名(「=」を含む左辺文字列、および定義カード)および「NO」は集信管理情報におけるHULFTの予約語となっているため、以下の項目には指定できません。
-
正常時ジョブID(JOBID)
-
異常時ジョブID(AB-JOBID)
-
-
ファイルID(RCVFILE)に“_INSTANT_TRANSFER_”は指定できません。
-
システム動作環境設定の高強度暗号強制モード(STRONGKEYMODE)を“1(有効)”に設定した場合、タグは「PW」を選択、暗号キーは64桁の16進文字列(A~F、0~9の文字)で指定してください。
ジョブ起動情報の定義カード
JOB=ジョブID DSNAME=データセット名 MEMBER DEF メンバ名1 : : (90まで指定可能) : メンバ名90 DEFEND [JOB-RC=ユーザが指定したジョブのリターンコードを正常とみなす値] [COMMENT='コメント'] END
-
タグ名(「=」を含む左辺文字列、および定義カード)は、ジョブ起動情報におけるHULFTの予約語となっているため、値として指定できません。
-
タグ名(「=」を含む左辺文字列、および定義カード)および「NO」はジョブ起動情報におけるHULFTの予約語となっているため、ジョブID(JOB)には指定できません。
詳細ホスト情報の定義カード
HOST=ホスト名
HOSTTYPE={HOST|UNIX|NT|WIN|AS400|K} …………………………………………… ホスト種
KCODETYPE={SHIFT-JIS|JEF|EUC|IBM|KEIS|NEC|UTF-8|GB18030|ZH-HANS} ……… 転送コードセット
[JIS={78|83}] ………………………………………………………………………… 日本語規格
[RCVPORT=集信ポートNo.]
[REQPORT=要求受付ポートNo.]
[LOCAL-PROXY=PROXYサーバ名] ……………………………………………………… PROXYサーバ名
[LOCAL-PROXY-PORT=PROXYポートNo.] ……………………………………………… PROXYポートNo.
[CONNECTTYPE={L}] …………………………………………………………………… 接続形態
[HOSTSPSNUM=ホスト別配信多重度]
[SENDPERMIT={Y|N}] …………………………………………………………………… 送信要求・再送要求受付許可
[HULJOBPERMIT={Y|N}] ………………………………………………………………… 集信後ジョブ結果参照要求受付許可
[HULSNDRCPERMIT={Y|N}] ……………………………………………………………… ジョブ実行結果通知受付許可
[HULRJOBPERMIT={Y|N}] ……………………………………………………………… リモートジョブ実行受付許可
[ALLOWINSTTRANS={Y|N}] ……………………………………………………………… 簡易転送受付許可
[USRNOTIFY={Y|N}] …………………………………………………………………… ユーザの通知
[HUL7MODE={Y|N}] ……………………………………………………………………… HULFT7通信モード
[COMMENT='コメント']
END
-
タグ名(「=」を含む左辺文字列、および定義カード)は、詳細ホスト情報におけるHULFTの予約語となっているため、値として指定できません。
-
以下の項目は、HULFT-HUBまたはHULFT-WebConnectを使用したときに設定する項目のため、HULFTでは値を変更しないでください。
-
PROXYサーバ名
-
PROXYポートNo.
-
転送コードセットの“IBM”はIBM漢字、“EUC”はEUC-JPを指しています。IBM漢字を指定する場合は“IBM”、EUC-JPを指定する場合は“EUC”と指定してください。
転送グループ情報の定義カード
HGRPID=転送グループID SERVER DEF ホスト名1 : : (1000個まで指定可能) : ホスト名1000 DEFEND [COMMENT='コメント'] END
タグ名(「=」を含む左辺文字列、および定義カード)は、転送グループ情報におけるHULFTの予約語となっているため、値として指定できません。
フォーマット情報の定義カード
FMTID=フォーマットID FORMAT DEF 項目名1 開始位置1 バイト数1 データタイプ1 [小数点以下桁数1] : : (1000個まで指定可能) : 項目名1000 開始位置1000 バイト数1000 データタイプ1000 [小数点以下桁数1000] DEFEND [COMMENT='コメント'] END
タグ名(「=」を含む左辺文字列、および定義カード)は、フォーマット情報におけるHULFTの予約語となっているため、値として指定できません。
-
開始位置を省略できます。省略したい場合には「*」を入力してください。省略すると、1つ前の項目の開始位置とバイト数を足した値になります(自動計算)。
-
1フォーマットの各項目の区切りはスペースで行ってください。
マルチフォーマット情報の定義カード
MFMTID=マルチフォーマットID KEY-START=キー開始位置 KEY-LEN=キー長 [DEFAULT-FMTID=デフォルトフォーマットID] MFORMAT DEF キー値1 フォーマットID1 : : : : (20個まで指定可能) : : キー値20 フォーマットID20 DEFEND [COMMENT='コメント'] END
タグ名(「=」を含む左辺文字列、および定義カード)は、マルチフォーマット情報におけるHULFTの予約語となっているため、値として指定できません。
JCL例
各管理情報を登録するためのJCL例は以下のとおりです。
//XRSYSINF JOB CLASS=A,MSGCLASS=B //XRSYSINF EXEC PGM=XRSYSINF,PARM='NOREP' //STEPLIB DD DSN=HULFT.LOAD,DISP=SHR //STEPCAT DD DSN=USERCAT,DISP=SHR //XRFILE DD DSN=HULFT.FILE,DISP=SHR //XRHOST DD DSN=HULFT.HOST,DISP=SHR //XRSYSIN DD DSN=HULFT.PARMLIB(HULPRM),DISP=SHR //SYSOUT DD SYSOUT=* //XRCRD DD * *DEFINITION OF FORMAT INFORMATION* FMTID=FMT0001 FORMAT DEF CODE 1 8 X NAME 9 20 N AGE * 2 9 GENDER * 2 B ADDRESS 33 30 M PHONE 63 12 X DEFEND COMMENT='PAYROLL FORMAT' END * *DEFINITION OF MULTI FORMAT INFORMATION* MFMTID=MFMT0001 KEY-START=1 KEY-LEN=2 DEFAULT-FMTID=FMT0001 MFORMAT DEF AA FMT0001 AB FMT0002 AC FMT0003 BA FMT0004 DEFEND COMMENT='TO HQ' END * *DEFINITION OF JOB INFORMATION* JOB=J0000001 DSNAME=HUL.FT01 JOB-RC=4 COMMENT='PAYROLL' MEMBER DEF DUMP1 DUMP2 DEFEND END * *DEFINITION OF HOST INFORMATION* HOST=SUN1 HOSTTYPE=HOST KCODETYPE=JEF JIS=83 RCVPORT=30000 REQPORT=31000 HOSTSPSNUM=5 SENDPERMIT=Y HULJOBPERMIT=Y HULSNDRCPERMIT=Y HULRJOBPERMIT=Y ALLOWINSTTRANS=Y USRNOTIFY=N COMMENT='HOST INFORMATION OF SYSX01' END * *DEFINITION OF TRANSFER GROUP INFORMATION* HGRPID=SUN01 SERVER DEF SUN1 SUN2 SUN3 DEFEND COMMENT='BRANCH OFFICES IN ASIA' END * *DEFINITION OF SEND MANAGEMENT INFORMATION* SNDFILE=F0000001 DSNAME=HUL.FT01,VOL=WRKX01,CYL=(1,1) WORK-VOL=WRKX01 UNIT-CNT=1 INTERVAL=0 BLOCKLEN=1000 BLOCKNUM=5 CLEAR=KEEP DIRECT=NO COMP=1 CODESET=B TRANSTYPE=MFORMAT SHIFT-CODE=S CODE-CONV=SND PRE-JOB=J0000009 TRANSPRTY=50 JOBID=J0000001 AB-JOBID=J0000002 FMTID=MFMT0001 DBID=CSV GRPID=NEWS1 UNIT=SYSDA PAD=N SND-RDW=N COMMENT='PAYROLL' END * *DEFINITION OF RECEIVE MANAGEMENT INFORMATION* RCVFILE=S0000001 DSNAME=HUL.FT01,VOL=WRKX01,CYL=(3,0) CATALOG=N RECFM=F LRECL=200 BLOCKLEN=1000 CODESET=A TRANSMODE=REP ABNORMAL=DELETE RCVTYPE=S JOBID=J000002 AB-JOBID=J000003 GRPID=SUN01 RCVEND-NOTICE=J VOL-TYPE=S UNIT=SYSDA DATAVERIFY=0 RCV-RDW=N COMMENT='FILE OF EARNINGS' END *
|
DD名 |
項目名 |
説明 |
|---|---|---|
|
STEPLIB |
HULFT.LOAD |
HULFTロードモジュールライブラリ |
|
STEPCAT |
USERCAT |
カタログ簿データセット名 |
|
XRFILE |
HULFT.FILE |
集配信管理ファイル |
|
XRHOST |
HULFT.HOST |
詳細ホスト情報ファイル |
|
XRSYSIN |
HULFT.PARMLIB(HULPRM) |
システム動作環境設定ファイル |
登録されていないIDを参照するとエラーになります。
参照するIDは事前に登録しておくか、JCL内の参照個所より前に記述する必要があります。