インストーラコマンドを使用したインストール

ここでは、インストーラコマンド(HULSETUP)を使用したHULFTのインストール方法について説明します。

(1) インストーラコマンド(HULSETUP)について

インストーラコマンド(HULSETUP)とは、HULFTのインストール作業を簡易化するためのツールです。

インストールに必要な情報を対話型で入力すると、入力した情報をもとに導入支援JCLが生成されます。

生成された導入支援JCLを順番に実行するだけでHULFTをインストールできるため、インストール作業を簡単に実施することができます。

= 備考 =
  • インストーラコマンドは、新規インストールの場合のみ使用できます。

  • システムファイル(VSAM)の容量を環境に合わせて初期値から変更する場合は、インストーラコマンドで生成した導入支援JCLを編集する必要があります。

以下に、インストーラコマンドを使用したHULFTのインストールの全体像について示します。

図3.2 インストーラコマンドを使用したHULFTのインストール

1) HULFTロードモジュールライブラリの復元

「提供媒体からの復元手順」で提供媒体から復元したHULFT導入用ファイルのHULFTロードモジュールライブラリ(HULFT.V8.LOAD)を、JSECOPYプログラムを使用して導入先のHULFTロードモジュールライブラリ(HULFT.LOAD)に復元します。

2) インストーラコマンド(HULSETUP)の実行、導入支援JCLの生成

対話形式でHULFTのインストールに必要な情報を入力します。

導入支援JCL生成プログラム(XRJCLGEN)の実行用JCLが生成されます。

導入支援JCL生成プログラム(XRJCLGEN)の実行用JCLを実行し、HULFTのインストールに使用する導入支援JCLを生成します。

3) 導入支援JCLを実行して復元

導入支援JCLを順番に実行し、HULFT導入用ファイルを導入先ライブラリに復元します。

 

インストーラコマンドを使用する場合のインストール手順については、以降の「(2) インストーラコマンドを使用したインストール手順」を参照してください。

(2) インストーラコマンドを使用したインストール手順

インストーラコマンドを使用したインストールでは、以下の2つの作業を行う必要があります。

  • インストーラコマンドと導入支援JCLを使用して行うインストール作業

  • HULFTの利用環境を設定する作業

インストーラコマンドを使用してHULFTをインストールするには、上記どちらの作業も実施する必要があります。

ここでは、インストーラコマンドを使用してHULFTをインストールする場合の手順について、各作業の手順とマニュアルの参照先について示します。

インストーラコマンドと導入支援JCLを使用して行うインストール作業の手順

インストーラコマンドおよび導入支援JCLを使用しない手順との差について、参照先を確認してから実施するようにしてください。

以下の手順で実施します。

表3.3 インストール手順とマニュアルの参照先(インストーラコマンドと導入支援JCLの使用手順)

インストール作業

マニュアルの参照先

1

HULFTロードモジュールライブラリの復元

「HULFTロードモジュールライブラリの復元」

2

インストーラコマンド(HULSETUP)の実行

「インストーラコマンド(HULSETUP)の実行」

3

導入支援JCLの生成

「導入支援JCLの生成」

4

HULFT導入先ライブラリの復元

「HULFT導入先ライブラリの復元(STEP2)」

5

HULFTシステムファイルの創成

「HULFTシステムファイルの創成(STEP3)」

6

システム動作環境設定ファイルの変更(*1)

「システム動作環境設定ファイルの変更(STEP4)」

7

雛形JCLの一括編集

「雛形JCLの一括編集(STEP5)」

*1

:

表3.3 の手順6の「システム動作環境設定ファイルの変更」で変更できるのはインストーラコマンドの対話型プログラムで入力した情報のみです。その他の設定項目を見直す場合は、表3.4 の手順12の「システム動作環境設定ファイルの変更」で設定を行ってください。

HULFTの利用環境を設定する作業の手順

上記の「インストーラコマンドと導入支援JCLを使用して行うインストール作業の手順」の後で実施します。

インストーラコマンドを使用しない場合と同様に、以下の作業が必要となります。

表3.4 インストール手順とマニュアルの参照先(HULFTの利用環境を設定する手順)

インストール作業

マニュアルの参照先

8

OSの環境設定

「OSの環境設定」

9

通信に関する設定

「通信に関する設定」

10

ヘルプメッセージの登録

「ヘルプメッセージの登録」

11

HULFT管理画面とHULFT TSSコマンドを使用するための設定

「HULFT管理画面とHULFT TSSコマンドを使用するための設定」

12

システム動作環境設定ファイルの変更(*1)

「システム動作環境設定ファイルの変更」

*1

:

表3.3 の手順6の「システム動作環境設定ファイルの変更」で変更できるのはインストーラコマンドの対話型プログラムで入力した情報のみです。その他の設定項目を見直す場合は、表3.4 の手順12の「システム動作環境設定ファイルの変更」で設定を行ってください。

注意
  • HULFTを使用する場合、必ずプロダクトキーを登録する必要があります。登録を行わないとHULFTは動作しません。

  • プロダクトキーは、URL:http://www.hulft.com/から入手できます。

  • プロダクトキーを取得するときに入力するホスト名は、OSに設定されているシステム名です。

  • 同一システム内で複数のHULFTの常駐プログラムを起動する場合、同一のプロダクトキーを設定してください。

 

以降は、上記の手順のうちインストーラコマンドを使用した場合の固有作業について説明します。