集信管理情報(Mainframe)
集信するファイルのファイル情報を登録します。
(1) 項目一覧
項目名 |
初期値 |
設定値 |
省略 |
備考 |
---|---|---|---|---|
ファイルID |
|
英数字 |
× |
8バイト以内 |
コメント |
|
英数字 |
○ |
60バイト以内 |
汎用機DSN |
|
英数字 |
× |
(*1) |
ボリューム通番 |
|
英数字 |
○ |
6バイト以内 |
カタログ処理 |
なし |
(*2) |
○ |
|
マルチボリューム区分 |
シングル |
(*2) |
○ |
|
汎用機間集信属性 |
集信側属性使用 |
(*2) |
○ |
|
レコード形式 |
固定長 |
(*2) |
○ |
|
容量 |
CYL |
(*2) |
○ |
(*3) |
一次要求量 |
5 |
1~9999 |
○ |
(*3) |
増分量 |
3 |
0~9999 |
○ |
(*3) |
未使用域 |
解放しない |
(*2) |
○ |
|
レコード長 |
|
1~32760(固定長) |
× |
単位: バイト数 |
5~32756(可変長) |
× |
|||
ブロック長 |
|
1~32760 |
× |
単位: バイト数 |
ストレージ・クラス |
|
英数字 |
○ |
8バイト以内 (*4) |
管理クラス |
|
英数字 |
○ |
8バイト以内 (*4) |
データ・クラス |
|
英数字 |
○ |
8バイト以内 (*4) |
登録モード |
新規作成 |
(*2) |
○ |
|
異常時の処置 |
削除 |
(*2) |
○ |
|
集信形態 |
単一集信 |
(*2) |
○ |
|
EBCDICコードセット |
カナ文字 |
(*2) |
○ |
|
正常時ジョブID |
|
英数字 |
○ |
8バイト以内 |
異常時ジョブID |
|
英数字 |
○ |
8バイト以内 |
集信完了通知 |
受信完了 |
(*2) |
○ |
|
転送グループID |
|
英数字 |
○ |
8バイト以内 |
データ検証 |
しない |
(*2) |
○ |
|
UNIT |
|
英数字 |
○ |
8バイト以内 |
フォーマットID |
|
英数字 |
○ |
8バイト以内 |
印刷文字 |
なし |
(*2) |
○ |
|
ワークボリューム通番 |
|
英数字 |
○ |
6バイト以内 |
順序番号 |
|
1~9999 |
○ |
|
RDW付集信 |
しない |
(*2) |
○ |
|
暗号キー |
|
英数字 |
○ |
8~20バイト |
○ |
: |
省略可 |
× |
: |
省略不可 |
*1 |
: |
「集信形態」が“単一集信”の場合は44バイト以内、“複数集信”の場合は39バイト以内で指定します。 |
*2 |
: |
画面で選択 |
*3 |
: |
設定値を省略し、「データ・クラス」を指定した場合、データ・クラスの値が設定されます。 |
*4 |
: |
接続先ホストがHULFT for zOSの場合にのみ入力できます。 |
(2) 各項目の説明
集信管理情報で設定する各項目について説明します。
- ファイルID
-
集信するファイルを認識するためのID
8バイト以内の英数字で指定します。
- コメント
-
集信ファイルに対するコメント
- 汎用機DSN
-
集信ファイルのデータセット名
Mainframeのデータセット名の命名規約に従って指定します。
- ボリューム通番
-
集信ファイルを格納するボリューム通番
Mainframeのボリューム通番の命名規約に従って指定します。
- カタログ処理
-
集信ファイルのカタログ管理方法
- なし
-
: カタログなし
- 世代管理
-
: 世代管理
- カタログする
-
: カタログする
- マルチボリューム区分
-
集信ファイルのボリューム数
- シングル
-
: シングルボリューム
- マルチ
-
: マルチボリューム
- 汎用機間集信属性
-
集信ファイルの属性選択
- 集信側属性使用
-
: 集信管理情報の属性を使用
- 配信側属性使用
-
: 配信ファイルの属性を使用
- レコード形式
-
集信ファイルのレコード形式
-
固定長
-
可変長
-
省略
“省略”が表示されるのは、HULFT for zOSに接続した場合のみです。
-
- 容量
-
集信ファイルのスペース容量単位
- CYL
-
: シリンダ
- TRK
-
: トラック
- 省略
-
“省略”が表示されるのは、HULFT for zOSに接続した場合のみです。
「データ・クラス」を指定した場合、データ・クラスの値が設定されます。
- 一次要求量
-
集信ファイルの一次要求量
「データ・クラス」を指定した場合、データ・クラスの値が設定されます。
- 増分量
-
集信ファイルの増分量
「データ・クラス」を指定した場合、データ・クラスの値が設定されます。
- 未使用域
-
集信ファイルの未使用域の処理
-
解放する
-
解放しない
-
- レコード長
-
集信ファイルのレコード長
- ブロック長
-
集信ファイルのブロック長
- ストレージ・クラス
-
パフォーマンスと可用性要件を指定するデータ・セット・ストレージ・サービス属性の名前付きリスト
SMSは、この属性を使用してデータ配置を制御します。
- 管理クラス
-
システムがデータ・セット・レベルでストレージを管理するために使用する、データ・セットのマイグレーション、バックアップ、保存期間属性のリスト
- データ・クラス
-
システムがデータ・セットの作成用に使用する割り振り属性のリスト
= 備考 =「ストレージ・クラス」、「管理クラス」、および「データ・クラス」のいずれかが設定された場合、集信プログラムの実行パラメータでSMSが設定された場合と同様の動作を行います。
- 登録モード
-
集信ファイルの登録モード
- 新規作成
-
: 新規作成モード
- 置き換え
-
: 置き換えモード
- 追加
-
: 追加モード
- 異常時の処置
-
集信に失敗したときの集信ファイルの処置
-
削除
-
保存
-
復元
ただし、集信完了から切断までの間(集信後ジョブを含む)は、異常時の処置は無効になります。
-
- 集信形態
-
集信ファイルの集信形態
- 単一集信
-
: 単一ホストからファイルを集信(単一集信)
- 複数集信
-
: 複数ホストからファイルを集信し、1つのファイルを作成(複数集信)
- EBCDICコードセット
-
ASCIIコードからEBCDICコードに変換するときのファイルに使用されているEBCDICコード体系
-
カナ文字
-
英小文字
-
ASCII
-
ASPEN
-
IBM英小文字
-
IBM英小文字拡張
-
NECカナ文字
-
IBMカナ文字拡張
-
ユーザテーブル1
-
ユーザテーブル2
-
ユーザテーブル3
この設定は、配信側の配信管理情報の「コード変換」が“集信側”の場合有効になります。
= 備考 =“IBMカナ文字拡張”は、接続先のHULFTがVer.7.3.0以降の場合に指定できます。
-
- 正常時ジョブID
-
ファイルの集信が正常終了したときに起動するジョブID
ジョブIDの詳細は「ジョブ起動情報(Mainframe)」を参照してください。
省略するとジョブ起動は行いません。
- 異常時ジョブID
-
ファイルの集信が異常終了したときに起動するジョブID
ジョブIDの詳細は「ジョブ起動情報(Mainframe)」を参照してください。
省略するとジョブ起動は行いません。
- 集信完了通知
-
配信側ホストへの集信完了通知
- 受信完了
-
: 受信完了後に通知
- 正常時ジョブ完了
-
: 集信後ジョブ完了後に通知
- 転送グループID
-
集信ファイルの転送グループID
転送グループIDの詳細は「転送グループ情報(Mainframe)」を参照してください。
- データ検証
-
集信するファイルに対するデータ検証の有無
- しない
-
: データ検証を行わない
- する
-
: データ検証を行う
- UNIT
-
集信ファイルを格納するUNIT名
省略された場合、システム動作環境設定で指定したUNIT名になります。
- フォーマットID
-
集信ファイルのフォーマットID
フォーマットIDの詳細は「フォーマット情報(Mainframe)」を参照してください。
- 印刷文字
-
標準形式ファイルの選択
- なし
-
- ANSI制御文字
-
- 機械制御文字
-
: マシン制御文字
- ワークボリューム通番
-
複数集信時の一時ボリューム通番
- 順序番号
-
集信ファイルを格納するテープ装置ボリューム上の順序番号
- RDW付集信
-
可変長ファイルレコード長領域(RDW)を付加したデータを集信するかどうかの設定
- する
-
: RDW付集信
- しない
-
: RDWなし集信(省略時)
RDW付集信を行う場合は、「レコード形式」に“可変長”または“省略”を設定します。省略すると“しない”が設定されます。
- 暗号キー
-
データを復号化するキー
暗号化されたデータを復号化する場合に指定します。相手ホストの配信管理情報に設定されている暗号キーと同じ暗号キーを設定してください。省略するとデータは復号化されません。
また、集信側で暗号キーが指定されていても配信側の配信管理情報で暗号キーが指定されていない場合、暗号キーは無視されます。
(3) 設定時の注意点
集信ファイル名
ファイル名は「'」(リテラル)で囲まないでください。“&SNDFILE”を指定することにより、配信側の配信ファイル名を集信ファイル名として使用します。詳細は、下部記載の「表5.13 ファイル命名規則」を参照してください。“&SNDFILE”を指定するときは、「集信形態」に“単一集信”を指定してください。先頭に“&”が付いたファイルは、一時ファイルとして作成されますので集信後に削除されます。また、「&MSG0」~「&MSG5」が置換されない条件の場合、「&MSG0」~「&MSG5」という名前で集信ファイルが作成されますので、一時ファイルとなり集信後に削除されます。
ボリューム通番
ボリューム通番を省略すると、XRRCVのJCL内に記述されているSTEPCATのカタログ簿を参照します。カタログ簿に存在しないと、集信時に異常となります。
SMSを使用する場合は、SMS環境のストレージ・グループのボリュームをOSが自動的に割り振るため、ボリューム通番の指定は無視されます。
UNIT
UNIT名が省略された場合、システム動作環境設定で指定した配信・集信ファイルのユニットグループ名(INIT-UNIT)になります。
カタログ処理
カタログ処理は、集信ファイルを新規に作成するときだけ必要となります。すでに集信ファイルが存在する場合は、実際に存在する集信ファイルの属性に依存します。
世代管理の詳細は、「アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。
SMSを使用する場合は、必ずカタログ処理されます。
シングルボリューム区分
MTに新規作成で集信するときに、ボリュームがシングルボリュームでも集信中にパンクした場合は、プライベートマウントで次のMT要求がくるため、自動的にマルチボリュームとなります。
マルチボリューム区分
マルチボリュームで集信する場合は、集信ファイルをマルチボリュームとして事前にカタログ簿に登録しておく必要があります。また、チェックポイント配信はできません。必ず1件目からの配信となります。
すでに複数のボリュームで作成されているファイルに、「登録モード」を“置き換え(R)”で集信し、集信したデータが、集信前に使用していたボリューム数より、少ないボリューム数で格納できた場合、使用しなかった残りのボリュームにデータが残ったままになります。
マルチボリュームで集信する場合、以下の指定はできません。
-
「集信形態」の“複数集信”
-
「異常時の処置」の“復元”
-
「ボリューム通番」
マルチボリュームを以下の設定で行うとエラーになります。
-
「カタログ処理」の“世代管理”
-
集信ファイルにマルチボリュームファイルを指定し、「マルチボリューム区分」に“シングル”を指定した場合
また、マルチボリュームで集信した場合、集信履歴にUNIT名とボリューム通番の情報が出力されません。
汎用機間集信属性
配信ファイルの属性を使用できるのは、相手機種がMainframeで、「集信形態」が“単一集信”のときのみです。「マルチボリューム区分」が“マルチ”で集信した場合、UNITの指定は無視されます。Mainframe以外の機種から配信された場合は、集信管理情報に登録された属性が使用されます。集信管理情報の属性が登録されていない場合は異常終了となります。また、「汎用機間集信属性」に“配信側属性使用”を設定し、相手機種がMainframeの場合でも配信ファイルの属性により以下の制限があります。
-
配信ファイルが、順編成ファイル以外の場合、集信管理情報に登録された属性が使用されます。
-
配信ファイルに印刷文字形式で作成されていても、集信管理情報の「印刷文字」が有効となります。
-
配信ファイルが非ブロック化形式で作成されていても、集信ファイルはブロック化形式となります。
-
配信ファイルがトラックまたはシリンダ以外で作成されていた場合、集信管理情報に登録された属性が使用されます。
-
配信ファイルがSMS管理ファイルの場合、配信ファイルのクラス属性は集信ファイルには使用されません。
-
集信ファイルの一次要求量および増分量は、配信ファイルの割り振り要求量および増分量が使用されます(使用容量は使用されません)。
ブロック長
「レコード形式」が“固定長”の場合、「ブロック長」はレコード長の整数倍を指定します。
「レコード形式」が“可変長”の場合、「ブロック長」はレコード長に4を足した値以上の整数を指定します。
ワークボリューム通番
「ワークボリューム通番」を省略すると集信ファイルと同じボリュームに作成されます。
SMS環境で複数集信する場合、「ワークボリューム通番」を省略しないでください。
また、「ワークボリューム通番」にはSMS管理ボリュームを指定しないでください。「ワークボリューム通番」を省略、またはSMS管理ボリュームを指定した場合は、ワークファイル名が「ファイルID.ホスト名」で作成されるため、SMSの設定によっては、ワークファイルが作成できない場合があります。
登録モード
「集信形態」が“単一集信”で「登録モード」に“追加”を指定した場合、集信中に何らかの異常が発生すると、異常が発生する前までの集信データは追加書きされてしまいます。
「集信形態」が“複数集信”の場合、指定した登録モードは集信ファイルではなく集信一時ファイルに対しての登録モードになりますので、集信ファイルは登録モードに関係なく必ず追加になります。
異常時の処置
「異常時の処置」に“復元”を指定する場合、集信ファイルと同一ボリューム上に元の集信ファイルを格納できるディスク容量が必要です。
SMS環境にて集信するときに、「異常時の処置」に“復元”を指定する場合は、集信管理情報の「ストレージ・クラス」、「管理クラス」、および「データ・クラス」に集信ファイルと同じ属性のクラスを指定してください。
また、「異常時の処置」に“復元”を指定した場合、ワークファイルが「集信ファイル名.BK」で作成されるため、SMSの設定によっては、ワークファイルが作成できない場合があります。
集信形態
「集信形態」で“複数集信”を指定した場合は正常時のジョブIDは必須となります。
「集信形態」が“複数集信”の場合、集信中のデータは一時ファイルに格納され、集信完了後に集信ファイルにコピーされます。集信中(一時ファイルに格納中)に何らかの異常が発生した場合、「異常時の処置」に“保存”が指定されていても、異常が発生する前までの集信データは集信ファイルに書かれません。また、一時ファイルを集信ファイルにコピーしている途中で何らかの異常が発生した場合、「異常時の処置」に“削除”が指定されていても、異常が発生する前までの集信データは追加書きされてしまいます。
「集信形態」が“複数集信”で集信する場合、以下の設定は行わないでください。
-
「マルチボリューム区分」の“マルチ”
-
配信ファイル名を集信ファイル名として使用する(「汎用機DSN」に“&SNDFILE”を指定)
-
集信ファイル名を動的に変換する(「汎用機DSN」に“&MSG0”~“&MSG5”を指定)
-
「汎用機間集信属性」が“配信側属性使用”
「集信形態」が“複数集信”で同一ホストから、同一ファイルIDの集信が行われた場合、ワークファイルへの書き込み処理で問題が発生します。このような運用が想定される場合は、「集信完了通知」を“受信完了”に設定し、2回目の集信ジョブが1回目の集信の後続ジョブより先に動作しないようにする必要があります。
印刷文字
集信ファイルがすでに存在する場合、登録モードにより設定値が無効になる場合があります。「登録モード」に“置き換え”を指定した場合は、集信ファイルに設定されている属性も指定されている印刷文字に置き換えられます。「登録モード」に“追加”を指定した場合は、印刷文字は無視され、集信ファイルに設定されている属性のまま使用されます。
集信完了通知
「集信完了通知」に“正常時ジョブ完了”を指定すると集信後ジョブが終了するまで完了通知が相手ホストに通知されませんので、相手ホストでタイムアウトが発生する可能性があります。
順序番号
「順序番号」を省略してMTへ集信を行った場合、順序番号1を設定してMTに出力します。
メッセージの置換
以下の項目に“&MSG0”~“&MSG5”を指定することにより、送信されたメッセージに置き換えます。
-
集信ファイル名
-
ボリューム通番
-
UNIT
-
転送グループID
-
正常時ジョブID
フォーマットID
フォーマットID(HULFT Managerの接続先がHULFT7未満のみ対象)
データ・クラス
「データ・クラス」を指定する場合、以下の項目は“省略”を指定できます。
-
レコード形式
-
レコード長
-
ブロック長
-
一次要求量
-
増分量
-
容量
-
「レコード形式」に“省略”を指定した場合、「レコード長」の設定値は“1”~“32760”の範囲です。
-
「容量」に“省略”を指定した場合、「一次要求量」と「増分量」は入力できません。
集信ファイルを新規に作成する場合、データ・クラス属性が順編成の「データ・クラス」を指定してください。
MT使用時の制限
MTへ集信する場合には制限事項があります。制限事項に関しては「オペレーション マニュアル」を参照してください。
<ファイル命名規則>
配信ファイル名を集信ファイル名とする場合(“&SNDFILE”指定)の命名規則を以下に示します。
機種 |
集信ファイル名(Mainframe) |
|
---|---|---|
配信ファイル名 |
||
Mainframe |
||
|
順編成ファイル HULFT.DAT.SND.F01 |
HULFT.DAT.SND.F01 |
区分編成ファイル HULFT.DAT.F02(SND) |
HULFT.DAT.SND.F02 |
|
UNIX・Linux |
||
|
/hulft/dat/snd.f03 |
SND.F03 |
Windows |
||
|
c:\hulft\dat\snd.f04 |
SND.F04 |
i5OS |
||
|
HULFT/F05(SND) |
SND.F05 |