NEC特殊文字テーブル

HULFTでは、外字テーブルを原則提供していませんが、NEC特殊文字の一部についてはよく使用されるため、雛型としてテーブルを提供します。既存の外字テーブルファイルに取り込んで使用します。

提供するNEC特殊文字テーブルの雛型は、HULFTがインストールされているライブラリ内のファイル「GTABLEK」内に格納されています。

= 備考 =

提供するNEC特殊文字は以下の文字です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

表3.16 NEC特殊文字テーブル雛型ファイル一覧

入力コード

出力コード

雛型メンバ名

IBM漢字

EUC-JP

KTITOE

IBM漢字

Shift-JIS

KTITOS

IBM漢字

JEF

KTITOJ

IBM漢字

KEIS

KTITOK

IBM漢字

NEC

KTITON

IBM漢字

UTF-8

KTITO8

EUC-JP

IBM漢字

KTETOI

EUC-JP

UTF-8

KTETO8

Shift-JIS

IBM漢字

KTSTOI

Shift-JIS

UTF-8

KTSTO8

JEF

IBM漢字

KTJTOI

JEF

UTF-8

KTJTO8

KEIS

IBM漢字

KTKTOI

KEIS

UTF-8

KTKTO8

NEC

IBM漢字

KTNTOI

NEC

UTF-8

KTNTO8

UTF-8

IBM漢字

KT8TOI

UTF-8

EUC-JP

KT8TOE

UTF-8

Shift-JIS

KT8TOS

UTF-8

JEF

KT8TOJ

UTF-8

KEIS

KT8TOK

UTF-8

NEC

KT8TON

作成例として、IBM漢字コードからShift-JISコードへ変換する際に、NEC特殊文字の外字変換を組み込む方法を下記に示します。

なお、この例ではHULFTがHULFTライブラリにインストールされている場合について説明しています。

(1) テーブルファイルのコピー

IBM漢字からShift-JISへのNEC特殊文字テーブルファイルの内容をコピーします。

NEC特殊文字テーブルの内容(KTITOS)

*                            
* FROM IBM KANJI TO SJIS     
*                            
                             
* DEFAULT OUTPUT CODE        
DEFAULTCODE=0X81A0           
                             
*INCODE     *OUTCODE         
*IBM        SJIS 
0XE270     0X8740 
0XE271     0X8741 
0XE272     0X8742 
  :          :

  • 太字部分をコピーします。

  • 上記のファイルで、「*」で始まる行はコメントです。

    また、0x7Bで始まる行もコメントになります。ただし、0x7Bはコードセットによって表示される文字が変わります。日本語コードセットの場合、0x7Bは「#」と表示されます。

(2) 外字テーブルファイルの編集

(1) でコピーした内容をIBM漢字からShift-JISへの外字テーブルファイルに貼り付けます。外字テーブルファイルについては、「表3.15 外字テーブルファイル一覧」を参照してください。

外字テーブルの内容(GTITOS)

*
* FROM IBM KANJI TO SJIS
*

* DEFAULT OUTPUT CODE
DEFAULTCODE=0X81A0

*INCODE  *OUTCODE
0X676B   0XFBFC
0X5294   0XFA61
0X576B   0X8BA7
0XE270   0X8740 
0XE271   0X8741 
0XE272   0X8742 
  :        :

  • 太字部分が貼り付けられた個所です。

  • 上記のファイルで、「*」で始まる行はコメントです。

    また、0x7Bで始まる行もコメントになります。ただし、0x7Bはコードセットによって表示される文字が変わります。日本語コードセットの場合、0x7Bは「#」と表示されます。

(3) 展開ファイルの作成

外字テーブル展開ファイルを作成します。

CALL HULFT/UTLGTFEXTD PARM('I=IS')

(4) 展開ファイルの確認

展開ファイルの内容を標準出力にて確認します。

CALL HULFT/UTLGTFEXTD PARM('O=IS')