HULFT クラウドストレージオプションの機能
HULFT クラウドストレージオプションを使用すると、集信データをクラウド上のオブジェクトストレージにアップロードしたり、配信データをクラウド上のオブジェクトストレージからダウンロードしたりできます。
HULFTの管理情報の設定、履歴の参照、ファイル転送前後のジョブ実行など、通常のファイル転送と同様の運用方法でクラウドストレージへのアップロードおよびダウンロードが可能です。
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集信ファイルおよび配信ファイルをディスクではなくオブジェクトストレージに入出力するため、一部の機能に制限があります。詳細は以下を参照してください。
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HULFT クラウドストレージオプション Ver.8.5.0以前では下位互換設定を使用するため、以下の注意点があります。
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各クラウドストレージにアクセスする認証情報の設定には、OSのシステム環境変数を使用します。このため、1つのクラウドストレージに対して複数のアカウントでアクセスできません。アップロードとあわせてダウンロードを使用する場合は、両方のアクセス権限を同じアカウントに設定する必要があります。
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同一のクラウドストレージを指定してアップロードおよびダウンロードを行う場合は、共通の環境設定を参照します。クラウドストレージごとの環境設定やシステム動作環境設定(タイムアウト値)を設定する場合は、アップロードとダウンロードの両方を踏まえて設定する必要があります。詳細は、「HULFT クラウドストレージオプションの動作環境(下位互換設定)」を参照してください。
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図1.1 HULFT クラウドストレージオプションの概要
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HULFT クラウドストレージオプションは以下の製品を導入している場合に利用できます。
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HULFT for Windows-Server Ver.8.4.1以降
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HULFT for Linux-Enterprise Ver.8.4.1以降
HULFTとHULFT クラウドストレージオプションのバージョンの組み合わせによっては利用できない機能があります。
製品の組み合わせによって利用可能な機能は以下のとおりです。
表1.1 製品のバージョンと利用可能な機能
HULFT
HULFT クラウドストレージオプション
Ver.8.4.1
Ver.8.5.0以降
アップロード
ダウンロード
アップロード
ダウンロード
Ver.8.4.1
○
×
○
×
Ver.8.5.0以降
×
×
○
○
○
:
利用可能
×
:
利用不可能
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アップロードまたはダウンロードのいずれか片方のみを利用する場合は、配信側ホストおよび集信側ホストの両方にHULFT クラウドストレージオプションをインストールする必要はありません。アップロード機能のみを利用する場合は集信側ホストにHULFT クラウドストレージオプションをインストールしてください。ダウンロード機能のみを利用する場合は配信側ホストにHULFT クラウドストレージオプションをインストールしてください。HULFT クラウドストレージオプションをインストールする必要がないホストについては、機種やグレードを問いません。HULFT8との通信が保証されていれば下位バージョンでもかまいません。
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HULFT クラウドストレージオプションの対応OSについては、以下のURLの弊社ホームページから参照してください。
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速度向上のため、配信データまたは集信データを複数のパートに分割して、並列にアップロードまたはダウンロードします。詳細は以下を参照してください。
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使用されるTLSバージョンは、HULFT クラウドストレージオプションのバージョンによって異なります。
HULFT クラウドストレージオプションで対応しているTLSバージョンは以下のとおりですが、実際に使用されるTLSバージョンはクラウドサービスに依存します。
HULFT クラウドストレージオプション Ver.8.4.1の場合
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TLS 1.2
HULFT クラウドストレージオプション Ver.8.5.0以降の場合
:
TLS 1.3