集信管理情報の設定
クラウドストレージDBの情報を使用してオブジェクトをアップロードする場合は、集信管理情報のファイル名のパスに集信ストレージ管理情報IDを指定します。
これによって、集信ファイルとクラウドストレージDBを紐づけることができます。
集信ストレージ管理情報IDについての詳細は、「集信ストレージ管理情報の設定」を参照してください。
個別設定またはデフォルト設定を行う場合は、ファイル名に以下のようなパスを指定してください。
オブジェクトストレージ種 |
パス |
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Amazon S3 |
s3://集信ストレージ管理情報ID/オブジェクト名 |
Azure Blob Storage |
bs://集信ストレージ管理情報ID/オブジェクト名 |
Google Cloud Storage |
gs://集信ストレージ管理情報ID/オブジェクト名 |
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集信ストレージ管理情報IDには、バケット名を指定することをお勧めします。集信履歴には、集信管理情報のファイル名に指定した集信ストレージ管理情報ID、つまりバケット名が表示されます。
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パス名の最初の“s3://”、“bs://”、および“gs://”の部分は、それぞれのオブジェクトストレージ種に対応した固定文字列です。必ず小文字で指定してください。
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集信側ホストがWindowsの場合でも、オブジェクトストレージにアップロードするためのパスを指定する場合は、パスの区切りに“\”(円記号)ではなく“/”(スラッシュ)を使用してください。
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表2.14 のようなパスを指定しても、対応するHULFT クラウドストレージオプションが導入されていないと、オブジェクトストレージ用のパスとは判定されません。その場合、集信側ホストのディスク上に集信しようとしてファイルオープンエラーになります。
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オブジェクト名の末尾に“/”(スラッシュ)は指定できません。指定した場合、転送エラーとなります。
オブジェクトストレージには階層構造がなく、バケット内のオブジェクトはすべてフラットに格納されます。しかし、“/”を含むオブジェクト名を指定した場合、各オブジェクトストレージの管理コンソール上ではあたかもフォルダの階層構造があるかのように表示されます。
集信ファイルの扱いに関する設定
オブジェクトストレージ上のオブジェクトは、ディスク上のファイルのように扱うことができません。
そのため、集信ファイルの扱いに関する以下の項目は、設定できる値に制限があります。
- 登録モード
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オブジェクトストレージ上のオブジェクトを更新する場合、旧オブジェクトは新オブジェクトで上書きされます。旧オブジェクトの後に追加で書き込むことはできません。
そのため、登録モードには“新規作成”または“置き換え”のみ指定可能で、“追加”は指定できません。
- 異常時の処置
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オブジェクトストレージ上のオブジェクトを更新する場合、アップロードが成功すれば旧オブジェクトは新オブジェクトで上書きされ、アップロードが失敗すれば旧オブジェクトのままとなります。そのため、異常時の処置に“削除”または“保存”を指定できません。
“復元”は指定できますが、HULFTが集信前のバックアップや異常時の復元を行っているわけではなく、オブジェクトストレージの仕様に基づく動作となります。
- 集信形態
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旧オブジェクトに追加で書き込むことができないので、集信形態には“単一集信”のみ指定できます。
- 世代管理
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HULFT クラウドストレージオプションでは世代管理機能をサポートしていません。そのため、世代管理に“なし”を指定してください。
上記以外の項目は、「オブジェクトストレージにアップロードするときのHULFTの機能制限」を確認のうえ、運用に合わせて設定してください。
アップロード時の動作については「並列アップロード」を参照してください。