集信管理情報の設定
集信ファイル名の設定
集信ファイルをオブジェクトストレージにアップロードする場合、アップロード先のオブジェクトストレージに合わせて集信管理情報のファイル名に以下のようなパスを指定してください。
オブジェクトストレージ種 |
パス |
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Amazon S3 |
s3://バケット名/オブジェクト名 |
Azure Blob Storage |
bs://コンテナー名/オブジェクト名 |
Google Cloud Storage |
gs://バケット名/オブジェクト名 |
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パス名の最初の“s3://”、“bs://”、および“gs://”の部分は、それぞれのオブジェクトストレージ種に対応した固定文字列です。必ず小文字で指定してください。
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集信側ホストがWindowsの場合でも、オブジェクトストレージにアップロードするためのパスを指定する場合は、パスの区切りに“\”(円記号)ではなく“/”(スラッシュ)を使用してください。
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表3.12 のようなパスを指定しても、対応するHULFT クラウドストレージオプションが導入されていないと、オブジェクトストレージ用のパスとは判定されません。その場合、集信側ホストのディスク上に集信しようとしてファイルオープンエラーになります。
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バケット名またはコンテナー名には、オブジェクトストレージ上に存在するバケットまたはコンテナーの名称を指定してください。指定した名称のバケットまたはコンテナーがアップロード時に存在していなかった場合、エラーとなります。
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オブジェクトストレージ側の仕様として、バケット名またはコンテナー名にはマルチバイト文字を指定できません。オブジェクト名にはマルチバイト文字を指定できます。
ただし、HULFT8 for Linuxでは集信管理情報のファイル名にマルチバイト文字を登録できません。
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オブジェクト名の末尾に“/”(スラッシュ)は指定できません。指定した場合、転送エラーとなります。
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オブジェクト名に“/”を含めることができます。
たとえば、“s3://sales/kanto/tokyo/akasaka.dat”というパスを指定した場合、以下のように扱われます。
バケット名
:
sales
オブジェクト名
:
kanto/tokyo/akasaka.dat
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オブジェクトストレージには階層構造がなく、バケット内のオブジェクトはすべてフラットに格納されます。しかし、“/”を含むオブジェクト名を指定した場合、各オブジェクトストレージの管理コンソール上ではあたかもフォルダの階層構造があるかのように表示されます。
集信ファイルの扱いに関する設定
オブジェクトストレージ上のオブジェクトは、ディスク上のファイルのように扱うことができません。
そのため、集信ファイルの扱いに関する以下の項目は、設定できる値に制限があります。
- 登録モード
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オブジェクトストレージ上のオブジェクトを更新する場合、旧オブジェクトは新オブジェクトで上書きされます。旧オブジェクトの後に追加で書き込むことはできません。
そのため、登録モードには“新規作成”または“置き換え”のみ指定可能で、“追加”は指定できません。
- 異常時の処置
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オブジェクトストレージ上のオブジェクトを更新する場合、アップロードが成功すれば旧オブジェクトは新オブジェクトで上書きされ、アップロードが失敗すれば旧オブジェクトのままとなります。そのため、異常時の処置に“削除”または“保存”を指定できません。
“復元”は指定できますが、HULFTが集信前のバックアップや異常時の復元を行っているわけではなく、オブジェクトストレージの仕様に基づく動作となります。
- 集信形態
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旧オブジェクトに追加で書き込むことができないので、集信形態には“単一集信”のみ指定できます。
- 世代管理
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HULFT クラウドストレージオプションでは世代管理機能をサポートしていません。そのため、世代管理に“なし”を指定してください。
上記以外の項目は、「オブジェクトストレージにアップロードするときのHULFTの機能制限」を確認のうえ、運用に合わせて設定してください。
アップロード時の動作については「並列アップロード」を参照してください。