集信プログラムの起動方法
集信処理を行うためには、集信プログラムを立ち上げておく必要があります。
集信プログラムを立ち上げるには、以下の説明に従ってJCLを作成して実行してください。
集信プログラム
プログラム名
XRRCV
実行(EXECステートメント)パラメーター
実行(EXECステートメント)パラメーターは、下位バージョンとの互換のためのパラメーターです。
通常は、システム動作環境で設定を行ってください。
実行(EXECステートメント)パラメーターとシステム動作環境の両方を設定した場合は、実行(EXECステートメント)パラメーターの設定が有効になります。
システム動作環境の設定内容の詳細は、以下を参照してください。
HULFT10 for zOS アドミニストレーション マニュアル :
a b c d e f [APPLNM=xxxxxxxx][,MAX-CON=999][,RECCHK][,RWAIT][,RCVRETRY=9999][,RCVRTIME=99999] g h i j k [,JOBWTIME=9999][,TIMEOUT=999999][,TCPIP=xxxxx][,SMS][,CHRSET=x]
- a.集信アプリケーション名
-
PORT管理ファイル(HULFT.PROFILE.TCPIP)で設定した集信アプリケーション名を指定します(省略可)。
英大文字で始まる8バイト以内の英数字で指定します。
省略すると、システム動作環境設定の集信アプリ名(RCV-APPLNM)の設定値が有効になります。
- b.集信多重度
-
同時に集信を行うことができる集信子タスクの数を指定します(省略可)。
“1”~“100”の範囲で指定します。
“0”を指定すると、“16”が設定されます。最大値を超えて指定した場合は、“100”が設定されたときと同じ動作となります。
省略すると、システム動作環境設定の集信多重度(RCV-MAXCON)の設定値が有効になります。
- c.集信レコード長のチェック
-
受信したデータのレコード長が集信ファイルのレコード長を超えた場合、処理を異常として終了させたいときに指定します(省略可)。
省略すると、システム動作環境設定の集信レコード長のチェック(RCV-RECCHK)の設定値が有効になります。
- d.集信ファイル使用時の扱い
-
集信ファイルが他の集信処理で使用中の場合、完了を待って集信を行うときに指定します(省略可)。
省略すると、システム動作環境設定の集信ファイル使用時の扱い(RCV-FILE-WAIT)の設定値が有効になります。
- e.集信ファイルのリトライ回数
-
集信ファイルが他のジョブで使用中の場合のリトライ回数を、“0”~“9999”の範囲で指定します(省略可)。
省略すると、システム動作環境設定の集信ファイルのリトライ回数(RCV-FILE-RETRY)の設定値が有効になります。
- f.集信ファイルのリトライ間隔
-
集信ファイルが他のジョブで使用中の場合のリトライ間隔を、秒単位で“0”~“32760”の範囲で指定します(省略可)。
省略すると、システム動作環境設定の集信ファイルのリトライ間隔(RCV-FILE-RTIME)の設定値が有効になります。
なお、「集信ファイルのリトライ間隔」を指定するには「集信ファイルのリトライ回数」を“1”~“9999”の範囲で指定する必要があります。
- g.集信後ジョブ実行タイムアウト時間
-
集信完了通知(RCVEND-NOTICE)に“J(ジョブ完了)”が設定されている場合の集信後ジョブのタイムアウト時間を“1”~“1440”の範囲で分単位で指定します(省略可)。
“0”を指定すると、“15”が設定されます。最大値を超えて指定した場合は、“1440”が設定されたときと同じ動作となります。
省略すると、システム動作環境設定の集信後ジョブ実行タイムアウト時間(RCV-JOBWTIME)の設定値が有効になります。
タイムアウトすると集信処理から集信後ジョブが切り離され、配信側ホストにジョブタイムアウトが通知されます。
- h.ソケットリード待ち時間
-
ソケットリード待ち時間を秒単位で指定します(省略可)。
“10”~“259200”の範囲で指定します。
省略すると、システム動作環境設定の集信ソケットリード待ち時間(RCV-TIMEOUT)の設定値が有効になります。
- i.TCP/IPのアドレススペース名
-
TCP/IPのアドレススペース名を指定します(省略可)。
英大文字で始まる8バイト以内の英数字で指定します。
省略すると、システム動作環境設定のTCP/IPのアドレススペース名(TCPIP)の設定値が有効になります。
- j.データセットの探索方法
-
集信データ・セット(集信ファイル)の存在をチェックするときに、カタログ簿を探索させたい場合に指定します(省略可)。
省略すると、システム動作環境設定の集信ファイルの探索対象(RCV-FILE-SEARCH)の設定値が有効になります。
- k.詰め文字の選択
-
テキスト転送で、かつ固定長ファイルに集信するときに、レコードの後ろの余り個所に詰める文字を指定します(省略可)。
- 0
-
: NULL詰め
- S
-
: スペース詰め
省略すると、システム動作環境設定の詰め文字の選択(RCV-CHRSET)の設定値が有効になります。
XRSYSIN定義カード
HULFTシステムの動作環境をXRSYSIN定義カードで設定します。設定内容の詳細は、以下を参照してください。
HULFT10 for zOS アドミニストレーション マニュアル :
定義カードの形式
RCVBNO=集信用ファイルI/Oバッファー数 TGRPCHK=転送グループチェック HSTCHK=ホストチェック LOGDELTHRESHOLD=ログ削除しきい値 LOGKEEPCOUNT=ログ保持件数 EBCDIC=EBCDICコード間変換 PSCHG=パック・ゾーン変換 PSEBCDIC=EBCDIC用符号部 GAIJIFILE=外字テーブル使用 GAIJIERR=外字未登録時の処理 INIT-UNIT=配信ファイル・集信ファイルのUNIT名 JLIB1=後続ジョブ付加ステップのSTEPLIB設定1 JLIB2=後続ジョブ付加ステップのSTEPLIB設定1 JLIB3=後続ジョブ付加ステップのSTEPLIB設定1 JELIB1=後続ジョブ付加ステップのSTEPLIB設定2 JELIB2=後続ジョブ付加ステップのSTEPLIB設定2 JELIB3=後続ジョブ付加ステップのSTEPLIB設定2 MSGDYNPARM=メッセージ動的パラメーター指定 CIPHERTYPE=暗号化方式 JCLRETRY=JCLライブラリーのリトライ回数 JCLRTIME=JCLライブラリーのリトライ間隔 PROCTRANSTYPE=電文転送タイプ CONSMSG=ユーザー固有メッセージ OUTSTSKID=子タスクID出力 OPLSELECT=操作ログ出力選択(*1) HULLANG=HULFT動作言語 DATEFMT=日付形式 SNDSOCKSIZE=ソケット送信バッファーサイズ RCVSOCKSIZE=ソケット受信バッファーサイズ TTMODE=転送動作モード TTRCVOMIT=集信結果制御 TTRCVFILOUTPUT=集信ファイル出力 TTPRESNDJOB=配信前ジョブ実行 TTSNDJOB=配信後ジョブ実行 TTRCVJOB=集信後ジョブ実行 TTSNDRCVLOG=転送履歴出力 CNSSELECT=コンソールメッセージ出力選択 HULCHARSET=HULFTキャラクターセット TERMLICENSEKEY=利用期間ライセンスキー SERIALNO=シリアル番号 PRODUCTKEY=プロダクトキー INDOPTVAR=環境変数の頭文字選択 LISTEN=接続待ち最大数 RCV-APPLNM=集信アプリ名 RCV-MAXCON=集信多重度 RCV-RECCHK=集信レコード長のチェック RCV-FILE-WAIT=集信ファイル使用時の扱い RCV-FILE-SEARCH=集信ファイルの探索対象 RCV-FILE-RETRY=集信ファイルのリトライ回数 RCV-FILE-RTIME=集信ファイルのリトライ間隔 RCV-JOBWTIME=集信後ジョブ実行タイムアウト時間 RCV-CHRSET=詰め文字の選択 RCV-TIMEOUT=集信ソケットリード待ち時間 ALLOWINSTTRANS=未登録ホストからの簡易転送受付許可 INSTTRANSRCVUNIT=簡易転送集信ファイルUNIT INSTTRANSRCVSPACE=簡易転送集信ファイル容量 INSTTRANSMFRCVORG=簡易転送集信MF間配信属性利用 INSTTRANSDSNLST=簡易転送集信ファイル名許可リストファイル INSTTRANSVOLLST=簡易転送集信ボリューム許可リストファイル CONSOLELOG=メッセージ重大度別出力要否選択 CONS-MSGFILTER=メッセージフィルタファイル CONTROL-FILE=システム制御ファイル名 STRONGKEYMODE=高強度暗号強制モード CODE-CONVERSION-LOCATION=コード変換テーブルの記憶域 SYSFILEOUTPUTMODE=システムファイル出力モード
*1 |
: |
操作ログ出力機能を使用する場合は、操作ログ関連の設定が必要です。詳細は「操作ログの動作設定」を参照してください。 |
JCL例
//HULRCV JOB CLASS=A,MSGCLASS=B,TIME=1440 //HULRCV EXEC PGM=XRRCV,REGION=4096K //STEPLIB DD DSN=HULFT.LOAD,DISP=SHR [//XREXTLIB DD DSN=HULFT.LOAD,DISP=SHR] //XRFILE DD DSN=HULFT.FILE,DISP=SHR //XRHOST DD DSN=HULFT.HOST,DISP=SHR //XRLOG DD DSN=HULFT.LOG,DISP=SHR //XRLOG1 DD DSN=HULFT.LOG.PATH1,DISP=SHR //XRLOG2 DD DSN=HULFT.LOG.PATH2,DISP=SHR //XRSYSIN DD DSN=HULFT.PARMLIB(HULPRM),DISP=SHR //PORTGET DD DSN=HULFT.PROFILE.TCPIP,DISP=SHR //SYSUDUMP DD SYSOUT=* //
DD名 |
項目名 |
説明 |
---|---|---|
STEPLIB |
HULFT.LOAD |
HULFTロードモジュールライブラリー |
XREXTLIB |
HULFT.LOAD |
HULFTロードモジュールライブラリー(*1) |
XRFILE |
HULFT.FILE |
集配信管理ファイル |
XRHOST |
HULFT.HOST |
詳細ホスト情報ファイル |
XRLOG |
HULFT.LOG |
集配信履歴ファイルIDキーファイル |
XRLOG1 |
HULFT.LOG.PATH1 |
集配信履歴ホスト名キーファイル |
XRLOG2 |
HULFT.LOG.PATH2 |
集配信履歴日付キーファイル |
XRSYSIN |
HULFT.PARMLIB(HULPRM) |
システム動作環境設定ファイル |
PORTGET |
HULFT.PROFILE.TCPIP |
PORT管理ファイル |
*1 |
: |
集信側で外字コードを外字テーブルで変換させるときに、外字テーブルが格納されているライブラリーを付加します。外字テーブルの詳細は、以下を参照してください。 HULFT10 for zOS アドミニストレーション マニュアル : |
集信プログラムを起動する際、コンソールから識別子を指定してSTARTコマンドを実行しないでください。
通常は、JCLをカタログ式プロシージャとして登録し、STARTコマンドを使用して起動します。