管理画面セキュリティーの設定について
HULFT管理画面の使用権限を、ユーザーID単位に設定できます。
管理画面のセキュリティーで設定できる権限を以下に示します。
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履歴参照権限
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履歴削除権限
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システム管理アクセス権限
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要求発行権限
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システム管理参照権限
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システム管理参照更新権限
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システム管理参照削除権限
ユーザーIDに権限が設定されていない場合、そのユーザーIDには初期値の権限が適用されます。また、HULFT Managerを使用するときも、HULFT管理画面の使用権限と同じ設定でHULFT Manager管理画面を使用できます。
設定された管理画面セキュリティーの情報は、集配信管理ファイルに保存されます。
プログラム名
XRUSRADD
XRSYSIN定義カード
定義カードの形式
OPLSELECT=操作ログ出力選択 (*1) SYSFILEOUTPUTMODE=システムファイル出力モード
*1 |
: |
操作ログ出力機能を使用する場合は、操作ログ関連の設定が必要です。詳細は、以下を参照してください。 HULFT10 for zOS オペレーション マニュアル : |
XRCRD定義カードの形式
HULFT管理画面使用権限の設定(ユーザー単位)
HULFT管理画面の使用権限をユーザー単位に設定するための定義カードの形式は以下のとおりです。
a b c d e f g h ADD user-id {[,SYSTEM]|[,SYS-VIEW] [,SYS-UPDATE] [,SYS-DEL]} [,LOG-ACS] [,EXECUTE] [,LOG-DEL]
定義カードは、カンマ区切りの自由カラム形式です。
- a.ユーザーID
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HULFT管理画面のセキュリティーをかけたいユーザーIDを指定します。英大文字で始まる8バイト以内の英数字で指定します。
- b.システム管理アクセス権限
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HULFT管理画面のシステム管理メニュー画面で以下の操作を行うための権限です。
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管理情報の参照
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管理情報の新規登録
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管理情報の更新
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管理情報の削除
システム管理参照権限、システム管理参照更新権限、またはシステム管理参照削除権限と同時には指定できません。
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- c.システム管理参照権限
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HULFT管理画面のシステム管理メニュー画面で以下の操作を行うための権限です。
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管理情報の参照
システム管理アクセス権限と同時には指定できません。
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- d.システム管理参照更新権限
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HULFT管理画面のシステム管理メニュー画面で以下の操作を行うための権限です。
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管理情報の参照
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管理情報の新規登録
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管理情報の更新
システム管理アクセス権限と同時には指定できません。
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- e.システム管理参照削除権限
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HULFT管理画面のシステム管理メニュー画面で以下の操作を行うための権限です。
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管理情報の参照
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管理情報の削除
システム管理アクセス権限と同時には指定できません。
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- f.履歴参照権限
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HULFT管理画面の以下の画面を参照するための権限です。
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配信ファイル一覧画面または配信ホスト一覧画面
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集信ファイル一覧画面または集信ホスト一覧画面
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要求状態確認画面
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転送状況一覧画面
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再配信待ち状況一覧画面
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- g.要求発行権限
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HULFT管理画面で以下の操作を行うための権限です。
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配信要求の実行
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送信要求の実行
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再配信要求の実行
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転送状況一覧画面での転送の削除とキャンセル
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再配信待ち状況一覧画面での再配信待ち情報の削除
注意転送状況一覧画面からのキャンセルは、以下のすべての権限が与えられている場合にだけ実行できます。
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履歴参照権限
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履歴削除権限
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- h.履歴削除権限
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HULFT管理画面で以下の履歴のレコードを削除するための権限です。
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配信履歴
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集信履歴
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要求受付履歴
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履歴削除権限を指定する場合は、同時に履歴参照権限も指定する必要があります。
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履歴参照権限(LOG-ACS)を指定しない場合、要求発行権限(EXECUTE)を指定していても、履歴の各画面から以下の操作はできません。
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要求の発行
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転送のキャンセル
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転送履歴の削除
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再配信待ち情報の削除
システム管理アクセス権限は旧互換の権限です。Ver.6.3以降ではシステム管理参照権限、システム管理参照更新権限、およびシステム管理参照削除権限の使用をお勧めします。
HULFT管理画面使用権限の削除(ユーザー単位)
HULFT管理画面の使用権限をユーザー単位に削除するための定義カードの形式は以下のとおりです。
a DELETE user-id
- a.ユーザーID
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HULFT管理画面のセキュリティーを削除したいユーザーIDを指定します。英大文字で始まる8バイト以内の英数字で指定します。
HULFT管理画面使用権限の初期値
ユーザーIDに権限が設定されていない場合、そのユーザーIDには初期値の権限が適用されます。HULFT導入時に初期値は設定されていません。初期値が設定されていない場合、すべての権限が使用できます。
初期値を設定するための定義カードの形式は以下のとおりです。
a b c d e f g SECURITY {[SYSTEM]|[SYS-VIEW] [,SYS-UPDATE] [,SYS-DEL]} [,LOG-ACS] [,EXECUTE] [,LOG-DEL]
定義カードは、カンマ区切りの自由カラム形式です。
- a.システム管理アクセス権限
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HULFT管理画面のシステム管理メニュー画面で以下の操作を行うための権限です。
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管理情報の参照
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管理情報の新規登録
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管理情報の更新
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管理情報の削除
システム管理参照権限、システム管理参照更新権限、またはシステム管理参照削除権限と同時には指定できません。
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- b.システム管理参照権限
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HULFT管理画面のシステム管理メニュー画面で以下の操作を行うための権限です。
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管理情報の参照
システム管理アクセス権限と同時には指定できません。
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- c.システム管理参照更新権限
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HULFT管理画面のシステム管理メニュー画面で以下の操作を行うための権限です。
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管理情報の参照
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管理情報の新規登録
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管理情報の更新
システム管理アクセス権限と同時には指定できません。
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- d.システム管理参照削除権限
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HULFT管理画面のシステム管理メニュー画面で以下の操作を行うための権限です。
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管理情報の参照
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管理情報の削除
システム管理アクセス権限と同時には指定できません。
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- e.履歴参照権限
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HULFT管理画面の以下の画面を参照するための権限です。
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配信ファイル一覧画面または配信ホスト一覧画面
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集信ファイル一覧画面または集信ホスト一覧画面
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要求状態確認画面
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転送状況一覧画面
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再配信待ち状況一覧画面
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- f.要求発行権限
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HULFT管理画面で以下の操作を行うための権限です。
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配信要求の実行
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送信要求の実行
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再配信要求の実行
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転送状況一覧画面での転送の削除とキャンセル
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再配信待ち状況一覧画面での再配信待ち情報の削除
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- g.履歴削除権限
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HULFT管理画面で以下の履歴のレコードを削除するための権限です。
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配信履歴
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集信履歴
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要求受付履歴
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初期値の設定で、権限の項目を1つも指定しない場合、権限は何もありません。そのため、HULFTの画面(処理選択メニュー画面)は表示されますがそれ以上は何もできません。
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履歴削除権限を指定する場合は、同時に履歴参照権限も指定する必要があります。
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履歴参照権限(LOG-ACS)を指定しない場合、要求発行権限(EXECUTE)を指定していても、履歴の各画面から以下の操作はできません。
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要求の発行
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転送のキャンセル
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転送履歴の削除
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再配信待ち情報の削除
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システム管理アクセス権限は旧互換の権限です。Ver.6.3以降ではシステム管理参照権限、システム管理参照更新権限、およびシステム管理参照削除権限の使用をお勧めします。
HULFT管理画面使用権限の確認リスト
HULFT管理画面の使用権限を設定したユーザーID、または初期値で設定した権限を確認するときに使用します。確認リストはSYSOUTに出力されます。詳細は、「HULFT管理画面使用権限の確認リスト例」を参照してください。確認リストを表示する定義カードの形式は以下のとおりです。
a b LIST {user-id|ALL}
- a.ユーザーID
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セキュリティーを確認したいユーザーIDを指定します。英大文字で始まる8バイト以内の英数字で指定します。
- b.すべてのユーザーID
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登録しているすべてのユーザーIDのセキュリティーを確認したい場合に指定します。
リスト機能は、HULFT管理画面の使用権限を設定した場合のみ使用できます。
JCL例
//XRUSRADD JOB CLASS=A,MSGCLASS=B //XRUSRADD EXEC PGM=XRUSRADD //STEPLIB DD DSN=HULFT.LOAD,DISP=SHR //XRFILE DD DSN=HULFT.FILE,DISP=SHR //XRHOST DD DSN=HULFT.HOST,DISP=SHR //XRSYSIN DD DSN=HULFT.PARMLIB(HULPRM),DISP=SHR //SYSOUT DD SYSOUT=* //XRCRD DD * ADD HULUSER1,SYS-VIEW,SYS-UPDATE,SYS-DEL,LOG-ACS,EXECUTE,LOG-DEL DELETE HULUSER2 LIST ALL //
DD名 |
項目名 |
説明 |
---|---|---|
STEPLIB |
HULFT.LOAD |
HULFTロードモジュールライブラリー |
XRFILE |
HULFT.FILE |
集配信管理ファイル |
XRHOST |
HULFT.HOST |
詳細ホスト情報ファイル |
XRSYSIN |
HULFT.PARMLIB(HULPRM) |
システム動作環境設定ファイル |
HULFT管理画面使用権限の確認リスト例
* XRUSRADD * HULUSER1 IS ADDED * XRUSRADD * HULUSER2 IS DELETED * XRUSRADD * HULUSER1 LOG-ACS=ON LOG-DEL=ON SYS-VIEW=ON SYS-UPDATE=ON SYS-DEL=ON EXECUTE=ON * XRUSRADD * OTHERS LOG-ACS=OFF LOG-DEL=OFF SYS-VIEW=OFF SYS-UPDATE=OFF SYS-DEL=OFF EXECUTE=OFF
HULFT管理画面の使用権限を使ってHULFT Managerにセキュリティー(使用権限)を設定する場合は、HULFT管理画面の使用権限が設定されたユーザーIDを要求受付プログラムの起動JCLに指定します。
詳細は、「HULFT Managerサービスの設定」を参照してください。