ジョブ起動情報
配信前または集配信後にジョブ起動を行う場合に起動するコマンドを登録します。1ジョブIDに登録できるジョブの最大数は5ジョブです。登録するには以下の2通りの方法があります。
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管理画面による登録
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パラメーターファイル指定によるコマンド登録
項目一覧
下記表は管理画面による登録の場合の値です。コマンド登録の場合、「省略」が画面の設定と異なる場合があります。コマンド登録の場合の「省略」の詳細は「管理情報バッチ登録コマンド」を参照してください。
項目名 |
初期値 |
設定値 |
省略 |
備考 |
|
---|---|---|---|---|---|
画面 |
ファイル |
||||
JOB |
|
英数字および“_” |
× |
先頭英字の50バイト以内 |
|
JOBDESC |
|
英数字 |
× |
3バイト以上21バイト以内 |
|
JOB DEF ~ DEFEND |
|
英数字 |
× |
1ジョブにつき210バイト以内(*1) |
|
COMMENT |
|
文字 |
○ |
60バイト以内 |
○ |
: |
省略可 |
× |
: |
省略不可 |
*1 |
: |
HULFT管理画面上でジョブ名に“DEFEND”を登録することができます。一方、「DEFEND」は管理情報バッチ登録コマンド(UTLIUPDT)の予約語であるため、管理情報バッチ登録コマンド(UTLIUPDT)使用時はジョブ名に“DEFEND”という文字列を登録することができません。 |
各項目の説明
ジョブ起動情報に設定する各項目について説明します。()内はパラメーターファイル使用時に指定する項目名です。
- ジョブID(JOB)
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起動するユーザージョブを認識するID
このジョブIDと配信管理情報と集信管理情報のジョブIDが関連づけされます。
- ジョブ記述(JOBDESC)
-
ジョブ記述名
「ライブラリー名/ジョブ記述名」の形式で指定します。
- ジョブ名(JOB DEF ~ DEFEND)
-
CLコマンド
起動するCLコマンドを指定します。
- コメント(COMMENT)
-
起動するユーザージョブに対するコメント
設定時の注意点
複数ジョブの指定
指定されたジョブ名をHULFTのプログラムとして実行したあと、REXXプロシージャを実行します。複数のジョブを指定した場合、順番にジョブを実行していきます。並列には実行しません。
配信前ジョブのエラー
配信前ジョブが異常終了した場合、配信要求はエラーとなり終了します。
ジョブの異常終了
配信後ジョブと集信後ジョブが異常終了した場合、システム動作環境設定ファイルに登録してあるジョブ中断重大度を超える値が検出された場合は、それ以降のジョブは実行しません。なお、ジョブがCLコマンド以外のときはジョブ起動できない場合があります。
シングルクォーテーションの扱い
ジョブ名で「'」(シングルクォーテーション)を使用する場合は、シングルクォーテーションを2つ連続して(「''」)指定してください。
メッセージの置換
ジョブのパラメーターに“&MSG0”~“&MSG5”または“&MSGL0”~“&MSGL1”を指定することにより、送信されたメッセージに置換します(ジョブ名には指定できません)。
通信するホストの言語設定によっては、メッセージの置換が正しく行われず、転送に失敗する場合があります。メッセージ送信の注意点については、以下を参照してください。
HULFT10 for IBMi アドミニストレーション マニュアル :
ジョブ実行時のメッセージについて
配信後ジョブと集信後ジョブが正しく起動できる指定ではない場合、ジョブ実行時に集配信システム起動時の出力待ち行列(OUTQ)に対してメッセージが出力されます。該当出力待ち行列がプリンター等に接続されていないか確認してください。また、定期的に出力待ち行列内のメッセージの削除を行ってください。
出力待ち行列については、IBM iのマニュアルを参照してください。
ジョブ起動情報のジョブ記述が使用されない場合
下記のジョブでは、ジョブ起動情報にジョブ記述を指定しても無視されます。
ジョブ |
使用される実行環境 |
---|---|
配信前ジョブ |
UTLSEND発行ユーザーの実行環境 |
集信後正常時ジョブ (集信管理情報の集信完了通知に“正常時ジョブ完了(J)”を指定した場合) |
集信ジョブの実行環境 |
リモートジョブ実行要求により実行されるジョブ |
要求ジョブの実行環境 |
ジョブ記述とジョブ実行の関係
HULFTが指定されたジョブ名をHULFTの後続ジョブとして内部的に実行する際に、ジョブ起動情報に指定されたジョブ記述を使用します。
IBM iのSBMJOB(サブミット)コマンドの各パラメーターのデフォルト値と使用される値の関係は以下のようになります。
デフォルト値 |
使用される値 |
---|---|
「*JOBD」 |
ジョブ起動情報で指定されたジョブ記述の値 |
「*JOBD」以外 |
デフォルト値として指定された値 |