追越禁止
同一ファイルIDの転送データが頻繁にHULFT-HUB Serverへ蓄積されると、データ量や送出エラーのために転送データの順番が逆転する場合があります。HULFT-HUBシステムでは、転送データの順番が逆転しないように、データの転送順序を制御することができます。
転送データの追越を禁止すると、蓄積データはHULFT-HUB Serverへの蓄積が開始された順番に、集信側クライアントに送出されます。
追越禁止の設定方法はHULFT-HUB Managerのオンラインヘルプを参照してください。
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複数のHULFT-HUB Serverを経由する転送で転送順序を確保するためには、経由するすべてのHULFT-HUB Serverで追越禁止の設定をする必要があります。
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「管理外サーバとの転送」のように配信と集信で個別に転送定義を行う場合、それぞれで管理対象内HULFT-HUB Serverのみの追越禁止設定しかできないため、転送順序を確保することができません。転送順序を確保するためには、配信、集信ともに追越禁止設定を行ってください。
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追越を禁止している場合、同一ファイルIDの転送を並行して処理できないため、ホスト別配信多重度の範囲内であっても、「送出多重度空待ち」または「送出順序待ち」として扱われることがあります。
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蓄積条件が「転送不能時に蓄積する」または「転送と蓄積を同時に行う」の場合でも、追越を禁止するとデータの転送順序は確保されます。
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後から配信された転送データの送出を待機するのは、先に配信された転送データが未送出または送出済み解除の状態で蓄積されていた場合です。
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先に配信された転送データが以下の状態となった場合、後から配信された転送データは待機せずに送出または中継されます。
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蓄積異常となり、蓄積データが削除された場合
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蓄積開始前にエラーが発生した場合
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下図に、追越禁止の概要を示します。

図2.44 追越禁止