システム管理情報の運用の考え方

運用を始める前に理解しておきたい基本的な考え方と、注意事項について説明します。

(1) システム管理情報の集約管理

HULFT-HUBシステムでは、クライアントのシステム管理情報は、管理元サーバのHULFT-HUB Serverに集約されて管理されます。

管理元サーバによる集約管理によって、稼動中のHULFTへの影響を与えず、また、HULFTやHULFTを導入したマシンの稼動状態に関係なく、システム管理情報の設定内容の参照や、一括収集・配布、すべてのクライアントの情報を対象としたバックアップなどの操作を行うことができます。

システム管理情報の集約管理のイメージを、次の図に示します。

図3.1 システム管理情報の集約管理

HULFT-HUB Serverによる自動取得

HULFT-HUBシステムへクライアントを登録すると、HULFT-HUB Serverによって、クライアントにあるすべてのシステム管理情報が自動的に取得され、管理元サーバに保管されます。※

 

運用の必要に応じて、クライアントのシステム管理情報を手動で取得することもできます。手動で取得するには、HULFT-HUB Manager管理画面の[運用支援]メニューから[管理情報取得]をクリックします。

HULFT-HUB Serverによる自動配布

ユーザが各収容クライアント(管理対象クライアント)のシステム管理情報を参照、更新する場合は、HULFT-HUB Managerを使用します。

HULFT-HUB Managerを使用してシステム管理情報を更新(作成・変更・削除)すると、HULFT-HUB Serverによって管理元サーバの情報が更新されると同時に、差分情報が取り出され、対応するクライアントの情報へ自動的に配布、反映されます。

なお、HULFT-HUB Managerから参照、更新できるシステム管理情報の種類は、クライアントに導入したHULFTの製品に応じて異なります。システム管理情報については、各クライアントの「アドミニストレーション・マニュアル」および「オペレーション・マニュアル」を参照してください。

(2) 運用の注意事項

管理元サーバとクライアントのシステム管理情報の整合性を保つため、システム管理情報の更新(作成・変更・削除)には、必ず、HULFT-HUB Managerを使用してください。

HULFT-HUB Managerを使用しないで、直接、HULFTの管理画面やコマンドなどからクライアントのシステム管理情報を更新すると、管理元サーバで管理されている情報との不整合が発生し、HULFT-HUBシステムの動作は保証されません。

したがって、クライアントのシステム管理情報を直接更新した場合は、次に説明するどちらかの対処を実施して、クライアントと管理元サーバとの整合性を確保してください。

変更したHULFT側の設定を、HULFT-HUB Serverで取得する

HULFT-HUB Manager管理画面の構成図または構成リストで設定を変更したクライアントを選択し、[運用支援]メニューから[管理情報取得]をクリックして、クライアントのシステム管理情報を管理元サーバに取得します。

詳細な操作手順については、HULFT-HUB Managerのオンラインヘルプを参照してください。

HULFT-HUB Server側のシステム管理情報を、HULFT側の設定に上書きして元に戻す

HULFT-HUB Managerの「管理情報収集配布機能」を使用して、管理元サーバにある該当のシステム管理情報を収集し、クライアントのHULFTへ配布します。

管理情報収集配布機能については「システム管理情報の収集・配布」を、詳細な操作手順についてはHULFT-HUB Managerのオンラインヘルプを参照してください。

このほかの詳細な留意事項については、「システム管理情報に関する留意点」を参照してください。

(3) クライアントでのシステム管理情報の更新を回避するには

クライアント側での意図しない更新を回避するため、クライアントのHULFTで管理画面セキュリティを設定しておくことをお勧めします。

管理画面セキュリティの設定方法については、各クライアントの「アドミニストレーション・マニュアル」を参照してください。