[モデリング: 入門編] ステップ0: 準備
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モデリングの習得
佐藤さんは、社内の業務が整理されておらず、非効率である現状にアタマを悩ませていました。
誰がどんな業務を担当しているのか把握できておらず、どれだけの実績をあげているのかもわかりません。
申請系の業務に至っては、メールや紙、ひどいものは口頭でのみ処理されていました。
そんな折、大学時代の友人から「DataSpider BPM」という製品があることを教えてもらい、早速インストールしてみました。
「オペレーティングチュートリアル」で実行については理解できたので、いよいよアプリを作成することになりました。
まずは簡単な業務からと、「ログインID発行」アプリをDataSpider BPMを使用して作成し、運用することにしました。
あなたも佐藤さんの立場に立って、一緒にモデリングを習得していきましょう。
アプリを設計できるのは、[アプリ作成権限]を持つユーザです。
「ログインID発行」アプリ
現状、社内システムで使用しているログインIDの発行は、依頼者が製造部の作業担当者に直接メールや口頭でログインIDの発行を依頼し、作業担当者はその都度、発行作業を行っています。製造部が社内システムの管理をしています。
しかしこのままでは、どれだけの「発行」業務を行ったのか把握できず、そのことに起因するリスクに気付くこともできないでしょう。
そこで、発行を申請して新しいログインIDを得るための業務プロセスとして、「ログインID発行」アプリを設計することにしました。DataSpider BPMで運用するために、まずはワークフロー図を紙に描いてみました。
分岐のないシンプルなワークフロー図です。

左上の「開始」と書かれた円(開始イベント)から順にワークフロー図をたどってみましょう。
- 申請者が、「ログインID発行」プロセスを開始します。
- 申請者は、申請理由と希望ログインIDを記入して、製造部に申請を行います。
- 製造部は、申請に目を通し新しいログインIDを発行します。
- 申請者は、発行されたログインIDを確認します。
- ログインIDの発行が完了です。
続いて、処理担当者を考えます。
上の「申請者」は、全社員が対象になります。社長から新入社員まで、全員が申請する可能性があります。
下の「製造部」は、ログインIDの「発行」を行う担当者なので、製造部に所属する社員になります。
登場人物紹介
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佐藤さん(社長)
- 妥協を許さない敏腕社長。
- より効率の良い業務プロセスを見つけるために日々目を光らせている。
各ステップの内容
佐藤さんが、紙に書き留めた「ログインID発行」アプリですが、
このままではDataSpider BPM上で実際に実行できるような状態にはなっていません。
以下のストーリーに沿って作業をおこなうことで、「ログインID発行」アプリを実際に作成し、実行できるようになります。
さあ、はじめましょう!
ここでは、「ログインID発行」アプリの概要を説明し、それを設計する作業の流れについて見てきました。
次のステップから、いよいよDataSpider BPMのモデリング機能を使った設計が始まります。ステップ1では、アプリ設計の開始方法について説明します。
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