〈 HULFT Square 技術コラム【つないでみた編】 〉

HULFT Square 技術コラム【つないでみた編】一覧

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Vol.15
【詳細設定編】HULFT8とServiceNowでデータ連携 ~HULFT Transfer機能を使ってみた~

下記記事でのHULFTとServiceNowのファイル連携の設定手順の詳細を本ページでは記載いたします。
https://dmscube.com/view/post/0/224821

オンプレミス環境のHULFTと連携してHULFT Squareのストレージ上にファイルを転送し、ServiceNowにマッピングして連携する構成です。
※今回、HULFTにはHULFT8を使用しています。
※ServiceNowコネクターはβ版での動作となります。

上記構成を実現するために、HULFT Squareでは以下の2本のスクリプトを作成することになります。

  • HULFT8から集信したCSVファイル(社員情報)をServiceNowに連携
  • ServiceNowにリクエストしたIT機器の発注リストをCSVファイルにしてHULFT Transfer機能でオンプレミス環境側へ配信

HULFT Transferの設定

まずはHULFT SquareにログインしてHULFT Transferの設定を行います。
HULFT Transferの設定はコネクション設定ではなく「サービス」>「HULFT Transfer」設定でインバウンド用とアウトバウンド用のサービスを作るところから始めます。
インバウンド用サービスを作ることでHULFTからのファイル受信ができるようになり、アウトバウンド用サービスを作ることでHULFTへのファイル送信ができるようになります。

入力値は以下の通りです。
名前:任意
説明:任意
転送方式:インバウンドorアウトバウンド
HULFT8からファイルを受信するためにはインバウンドを、HULFT8にファイルを送信するためにはアウトバウンドを選択します。
ソケットリードタイムアウト:任意の数値
方式:速度優先orエラー検知優先
カスタマーのAWSアカウントID:HULFT SquareとHULFT8が通信するためには、間の経路がAWSのVPCで結ばれていることが前提になります。VPCのAWSのアカウントIDを入力してください
割り当てるグループ:任意

ストレージの設定

次に、HULFTとHULFT Squareが送受信するファイルの置き場となるディレクトリをHULFT Square上に準備します。
「サービス」>「ストレージ」で「新しいディレクトリ」をクリックして作成してください。

ServiceNowコネクターの設定 (セゾンテクノロジー様から提供していただいたβ版での操作イメージになります)

次に、ServiceNowコネクターの認証設定を行います。
ServiceNowコネクターの設定は、コネクション設定から始めていきます。
コネクターの一覧から「ServiceNow」>「ServiceNow接続設定」を選んで「次へ」をクリックしてください。

名前:任意
ワークスペース:任意
説明:任意
プロファイル:任意
「次へ」をクリックするとコネクターの詳細設定画面に移ります。

クライアントID:ServiceNowで確認するクライアントID
クライアントシークレット:ServiceNowで確認するクライアントシークレット
ユーザー名:ServiceNow側のユーザー名
パスワード:ServiceNow側のパスワード
トークンエンドポイント:https://xxx.service-now.com/oauth_token.do
共通URI:https://xxx.service-now.com/api
※ServiceNowのURLはユーザー毎に異なります。
以上を入力して「トークンを発行する」を実行して成功したら、「次へ」をクリックして「完了」をクリックしてください。

ServiceNowのクライアントIDとクライアントシークレットは
ServiceNow上で準備しておくことが必要です。
ServiceNowの「System OAuth」>「Application Registry」設定でOAuth client applicationを作成することで生成されます。

ServiceNowのApplication Registry設定に関する詳細
https://developer.servicenow.com/blog.do?p=/post/connections-and-credentials/

HULFTとの集信/配信のための詳細設定

HULFT Squareで実際にHULFT8とファイルを送受信するための設定を行っていきます。

名前:任意
ワークスペース:任意
説明:任意
転送の方向:インバウンドorアウトバウンドorインバウンド/アウトバウンド
ホスト名:任意
ホストの種類:HULFT8がインストールされているOSの種類を選択して指定します。
VPCエンドポイント:転送で使用するVPCを指定します
文字コード:文字コードを選択して指定します。
集信ポート:任意のポート番号
V7互換:HULFT8より前のバージョンとの互換を有効にするかを指定します。

転送ホストの設定が終わったら次に「DATA ENTRY」の設定をします。
受信する場合は「集信」、送信する場合は「配信」の設定をします。

集信管理情報の設定

  • 名前:任意
  • ワークスペース:任意
  • 説明:任意
  • ファイルID:任意
  • 登録モード
  • 集信ファイル名:任意(HULFT Square上のパスを格納先として指定します)
  • 配信ホスト名:HULFT SquareのReceierの設定が成功していれば、接続先のHULFT8を選択可能になります。
  • データ検証:選択しない
  • 暗号キー:任意

配信管理情報の設定

  • 名前:任意
  • ワークスペース:任意
  • 説明:任意
  • ファイルID:任意
  • 転送タイプ:任意
  • 配信ファイル名:任意(HULFT Square上のパスを格納先として指定します)
  • 配信ホスト名:HULFT SquareのSenderの設定が成功していれば、接続先のHULFT8を選択可能になります。
  • DEFLATE圧縮:選択しない
  • コード変換:配信側
  • 転送感覚:0
  • シフトコードの扱い:選択する
  • 暗号キー:任意

HULFTと送受信するためのトリガーの設定

HULFT Square上でHULFTのためのプロジェクトとスクリプトを作成して、ファイル送受信のトリガーとなるジョブの設定を行っていきます。
DATA INTEGRATION > HULFT Integrate > プロジェクトを選択します。

名前:任意
ワークスペース:任意
説明:任意
スクリプトを作成:チェックを入れる
スクリプト名:任意
※スクリプト名で入力した名前で空のスクリプトが生成されます。

作成したプロジェクトで「ジョブを新規作成」をクリックしてジョブを追加します。

  • 種類:
    集信する設定を行う場合はHULFT Transferを選びます
    配信する設定を行う場合はファイルイベントを選びます
  • 集信設定:
    HULFT Transferを選んだ場合

名前:任意
ワークスペース:任意
説明:任意
ファイルID:使用する作成済のファイルIDを選択
トリガーイベント:集信成功を選択
集信する転送:使用するHULFT TransferのDATA ENTRY設定を選択

使用するプロジェクト・プロジェクトのバージョン・スクリプトを選択
ここでは先ほど設定したプロジェクトとスクリプトを選択します。

リソース読み込みのためのプロファイル:任意

スクリプト実行のためのサービス:使用するHULFT Transferのサービスを選択

以上の設定で、基幹ファイル側のHULFT8からHULFT Squareのストレージにファイルが転送されるようになります。

集信設定:ファイルイベントを選んだ場合

名前:任意
ワークスペース:任意
説明:任意
ファイルイベント:作成と更新にチェックを入れる
監視対象ディレクトリ:連携するファイルのディレクトリの場所を入力する
ディレクトリーのを監視:ディレクトリーそのものの作成・更新・削除をトリガーとする場合にチェックを入れる。今回はファイルを監視するためにチェックを外す。
監視対象ファイル:連携するファイル名を入力する

使用するプロジェクト・プロジェクトのバージョン・スクリプトを選択
ここでは先ほど設定したプロジェクトとスクリプトを選択します。

リソース読み込みのためのプロファイル:任意

以上の設定で、HULFT Squareのストレージの指定したディレクトリに指定したファイル名のファイルが作成/更新されたときに、基幹システム側のHULFT8へ転送されるようになります。

HULFTとServiceNowのマッピング

最後に、マッピング設定をHULFT Squareのデザイナー上で作成します。
大まかな手順は以下の通りです。

処理A:ServiceNowは社員情報を人事システムから更新する

  • 基幹システム側のHULFT8からHULFT Squareに集信されたCSVファイル(社員情報)を読み込む
  • HULFT SquareのServiceNowのマルチインポートツールでServiceNowにデータを投入する

下記のようなスクリプトの作成を目指します。

処理B:ServiceNowが発注システムに対して問い合わせで受けた依頼内容を渡す

  • HULFT SquareのServiceNowのエクスポートツールでServiceNowから発注情報を読み込んで、HULFT SquareのストレージにCSVファイルとして作成する
  • HULFT Squareのストレージから基幹システム側のHULFT8へ転送される

下記のようなスクリプトの作成を目指します。

処理A:ServiceNowは社員情報を人事システムから更新する

HULFT Squareのデザイナー上でツールパレットの「クラウド」>「ServiceNow」のマルチインポートツールをドラッグして使用します。

接続先:作成済みのServiceNowのコネクション設定を選びます
テーブル名:接続先を選択したら「接続先からステージングテーブル名を取得する」をクリックしてServiceNowから使用するステージングテーブルの一覧を選択します。テーブル名の欄から使用するテーブルを選べるようになります。
※ファイルのインポートはステージングテーブルに対してのみしか実行できません。
列一覧:テーブル名を選択したら「ステージングテーブルを指定して出力スキーマを設定」をクリックして、使用するステージングテーブルのカラムの一覧を自動入力します。

CSVの読み込み設定を設置してマッピングします。
マッピングには、列一覧で自動入力された内容が使用できます。
CSVの読み込み設定は、HULFT SquareのHULFT Transferジョブで基幹システム側のHULFT8から収集しているファイルに対して作成してください。

以上で作成したスクリプトを実行するとHULFT SquareのHULFT Transferジョブにより基幹システム側のHULFT8から収集されたファイルのデータがServiceNowの指定したテーブルに投入されます。

処理B:ServiceNowが発注システムに対して問い合わせで受けた依頼内容を渡す

HULFT Squareのデザイナー上でツールパレットの「クラウド」>「ServiceNow」のエクスポートツールをドラッグして使用します。

接続先:作成済みのServiceNowのコネクション設定を選びます
テーブル名:接続先を選択したら「接続先からテーブル名を取得する」をクリックしてServiceNowから使用するテーブルの一覧を選択します。テーブル名の欄から使用するテーブルを選べるようになります。
列一覧:テーブル名を選択したら「テーブルを指定して出力スキーマを設定」をクリックして、使用するテーブルのカラムの一覧を自動入力します。

列一覧までの入力が終わったら、出力先のCSVを設置してマッピングします。
マッピングには、列一覧で自動入力された内容が使用できます。
CSVは、HULFT Squareのファイルイベントジョブで待っているファイル名で作成します。

以上で作成したスクリプトを実行するとServiceNowの指定したテーブルから生成されたCSVが、HULFT Squareのファイルイベントジョブにより基幹システム側のHULFT8へ転送されます。

いかがでしたでしょうか?今回はHULFT Transfer機能とServiceNowコネクターを使用してオンプレミス環境とServiceNowを連携してみました。
同じ考え方で、ServiceNowだけでなく他のクラウドサービスともHULFT Squareを使用していけば「直接的に」繋げていくことができます。HULFTとHULFT Squareを組み合わせれば、HULFTのファイル連携機能を外部のサービスにまで拡張していくことができるということです。
オンプレミス環境でのDXに悩んでいる方の参考になっていましたら幸いです。

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