Microsoft Exchange Server 2013アダプタ - 稼動環境/環境設定

稼動環境

Microsoft Exchange Server 2013アダプタの稼働環境は以下の通りです。

対応OS

サポートバージョン

Microsoft Exchange Server

クライアント

電子メールアカウントの設定の[Exchange キャッシュモードを使う]は無効にしてください。有効にした場合、登録後すぐに読み取りができない場合があります。

認証に関する制限

統合Windows認証には対応していません。

環境設定

Microsoft Exchange Server 2013と同期するためには、事前に以下の設定が必要となります。

パッチ適用の確認

以降の作業を実行される前に、Microsoft Exchange Server 2013 Service Pack 1 以降のパッチが適用されていることを確認してください。

EWS ホーム認証設定

PIMSYNCがExchange Web Serviceを利用できる状態にするため、インターネット インフォメーション サービス(IIS)上のEWSホームの認証設定を行います。
  1. Exchange Server 2013に管理者権限でログオンします。

  2. [スタートメニュー] - [管理ツール] - [インターネット インフォメーション サービス(IIS)マネージャー]を選択し、「インターネット インフォメーション サービス(IIS)マネージャー」を起動します。

  3. 左側の[接続]ペインでExchange Server 2013が起動しているホストを選択し、更に[サイト] - [Default Web Site] - [EWS] をクリックします。

  4. [/EWS ホーム]ペインで[IIS]カテゴリの[認証]アイコンをダブルクリックします。


  5. [認証]ペインで次の認証を有効にします。

「ApplicationImpersonation」役割の割り当て

PIMSYNCでは、サーバー設定画面で管理者としてたユーザーがExchange Server上の各ユーザーメールボックスにその所有者と同等の権限でアクセスし、スケジュールまたはToDoの読み書きを行います。
「ApplicationImpersonation」役割をPIMSYNCで管理者として登録するユーザーに割り当てることで、上記の動作を行うことが可能になります。

「ApplicationImpersonation」役割の割り当て方法は以下です。
  1. Exchange 管理センターに管理者アカウントでログインします。


  2. 左ペインの[アクセス許可]をクリックし、「管理者の役割」画面を表示します。


  3. [新規作成]ボタンをクリックし、「役割グループの新規作成」画面を開きます。


  4. [名前]、[説明]に任意の値を入力します。
    [役割]の[追加]ボタンをクリックし、「ApplicationImpersonation」を追加します。


  5. [メンバー]の[追加]ボタンをクリックし、PIMSYNCの管理者とする任意のユーザーを追加します。


  6. [保存]をクリックして、設定した内容を保存します。

  7. SSLサーバー証明書のインポート

    SSL接続の際に使用するサーバー証明書をPIMSYNCのキーストアにインポートします。
    SSLを使用しない場合には設定の必要はありません。
    1. 初めにサーバー証明書をファイルにエクスポートします。
      Internet Explorerを管理者権限で起動し、Outlook Web Appのログオン画面を表示します。



    2. [右クリックメニュー] - [プロパティ]で、プロパティを表示します。



    3. プロパティの[証明書]を押下します。



    4. 「証明書」ダイアログが表示されるので、[詳細]を選択します。



    5. [ファイルにコピー]を押下します。



    6. 「証明書のエクスポート」ウィザードが表示されます。[次へ]を押下します。



    7. 「DER encoded binary X.509 (CER)」が選択されていることを確認し、[次へ]を押下します。



    8. ファイル名を指定します。この例では、Cドライブ直下にexchange2013.cerというファイルを指定しています。[次へ]を押下します。



    9. 内容を確認し、[完了]を押下します。サーバー証明書のエクスポートは終了です。



    10. PIMSYNCを停止します。

    11. 続いて、サーバー証明書をキーストアにインポートします。
      コマンドプロンプトを起動して、J2SEが提供しているkeytool.exeを使用し、以下のコマンドでキーストアの新規作成および証明書のインポートを行います。

      PIMSYNCは「C:\Program Files\PIMSYNC」にインストールされていることとして説明します。 また、exchange2013.cerは「C:\」に格納されていることとして説明します。
      以下の<エイリアス名>には、任意のエイリアス名(例えばサーバー名(exchange2013)等)を入力してください。
      キーストアファイルの初期パスワードは「changeit」です。パスワードの変更を行っていない場合、以下の<パスワード>は「changeit」を入力してください。

      C:\> "C:\Program Files\PIMSYNC\jre\bin\keytool" -import -trustcacerts -alias <エイリアス名> -file "C:\exchange2013.cer" -keystore "C:\Program Files\PIMSYNC\jre\lib\security\cacerts"<enter>
      キーストアのパスワードを入力してください: <パスワード><enter>
      所有者: CN=exchange2013.exchange2013.local
      発行者: CN=exchange2013.exchange2013.local
      シリアル番号: XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
      有効期間の開始日: Mon Apr 14 18:14:13 JST 2014終了日: Sun Apr 14 18:14:13 JST 2019
      証明書のフィンガプリント:
      MD5: XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX
      SHA1: XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX
      SHA256: XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX
      署名アルゴリズム名: SHA1withRSA
      バージョン: 3

      この証明書を信頼しますか。 [いいえ]: はい<enter>
      証明書がキーストアに追加されました

      C:\>

    12. キーストアの内容を確認するには以下のコマンドを実行します。

      C:\> "C:\Program Files\PIMSYNC\jre\bin\keytool" -list -keystore "C:\Program Files\PIMSYNC\jre\lib\security\cacerts"<enter>
      キーストアのパスワードを入力してください: <パスワード><enter>

      キーストアのタイプ: JKS
      キーストアのプロバイダ: SUN

      キーストアには 79 エントリが含まれます。

      exchange2013, 2014/04/18, trustedCertEntry,
      証明書のフィンガプリント(SHA1): XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX:XX
      :
      :
      (略)
      :
      :

      C:\>
      インポート時に設定したエイリアス名が表示されていれば、登録完了です。

    13. PIMSYNCを起動します。

    プロキシサーバー設定

    本アダプタは、HTTPまたはHTTPSプロキシサーバーを経由して接続できます。
    設定方法については、「プロパティファイル」を参照してください。

    プロパティファイルにプロキシサーバーを設定した場合、本アダプタのみプロキシサーバーを経由せずに接続することもできます。
    設定方法については、「プロパティファイル」の「http.nonProxyHosts」キーを参照してください。