Agent-Manager間の通信可能時間帯の設定

AgentがManagerと通信できる時間帯を、エージェント動作設定画面の[通信時間制限]で、Agentごとに設定できます。AgentがManagerをポーリングしたり、トリガー発火したファイルをAgentが転送したりする時間を、アプリケーションサーバのシステム時間に基づいて制限できます。次のような用途で使用できます。

  • 通信費用の安価な深夜帯にのみ通信する
  • 工場が停止している夜間にデータを転送する
  • Agentごとにデータ転送の時間帯をずらしてManagerの負荷分散を図る

エージェント動作設定画面での通信可能時間帯の設定例を次の図に示します。

図2.20 通信可能時間帯の設定例

Agentごとに異なる通信可能時間帯を設定した場合の、Agent-Manager間通信の例を次に示します。

図2.21 通信可能時間帯に基づくAgent-Manager間通信の例

通信可能時間帯を8時から16時に、ポーリング間隔を7時間に設定した場合にAgentがManagerをポーリングする例を、次の図に示します。通信可能時間帯以外では、Agentはポーリングしません。

図2.22 通信可能時間帯を8時から16時に、ポーリング間隔を7時間に設定した場合のポーリングの例

     
= 備考 =

以下の処理については通信可能時間帯を過ぎても、処理を続けます。

  • Agent起動後の初回のポーリング処理
  • 通信可能時間内に始まった、通信中の処理

通信可能時間帯を8時から16時に、ポーリング間隔を2日に設定した場合にAgentがManagerをポーリングする例を、次の図に示します。通信可能時間帯であっても、ポーリング間隔が2日ですので、ポーリングしない日があります。

図2.23 通信可能時間帯を8時から16時に、ポーリング間隔を2日に設定した場合のポーリングの例

通信可能な時間になると、Agentはトリガーが発火したファイルがあるかどうかの監視を開始し、トリガー発火したファイルがあれば転送します。通信可能時間帯以外でファイルがトリガー発火の条件を満たしても、通信可能な時間になった時点でトリガー発火の条件を満たしていなかったり、ファイルが削除されていたりした場合は、トリガーは発火しません。通信可能時間帯を8時から16時に設定した場合のファイル転送の例を、次の図に示します。

図2.24 通信可能時間帯を8時から16時に設定した場合のファイル転送の例

= 備考 =

通信可能時間帯を過ぎても転送処理が終わっていない場合には、Agentはファイル転送が完了するまで処理を続行します。

Agentの起動時刻とポーリング間隔

Agentの起動時刻や設定されているポーリング間隔、通信可能時間帯であるかどうかにかかわらず、Agentは起動直後に必ずManagerをポーリングします。

2回目のポーリングは、Agentの起動からポーリング間隔に設定した時間が経過したとき、アプリケーションサーバのシステム時間が通信可能時間帯であるかどうかによって、次のように異なります。

Agentの起動時刻からポーリング間隔に設定した時間が経過したとき、アプリケーションサーバが通信可能時間帯である
AgentはManagerをポーリングします。
Agentの起動時刻からポーリング間隔に設定した時間が経過したとき、アプリケーションサーバが通信可能時間帯でない
Agentは次回の通信可能時間帯の開始時刻まで待って、Managerをポーリングします。

どちらの場合も2回目のポーリング以降、Agentはポーリング間隔に従ってサーバが通信可能時間帯である間、Managerをポーリングします。

エージェント側の環境とマネージャ側の環境とで時差がある場合でも、アプリケーションサーバのシステム時間に合わせてポーリングします。