デフォルト設定ファイル(defaultsettings.ini)の編集によるAgentの初期設定

Agentがまだ一度もアクティベートされていないとき、Agentは起動時に一回だけデフォルト設定ファイル(defaultsettings.ini)をロードします。デフォルト設定ファイルを編集することで、次のことができます。

 

  • エージェント動作設定画面の初期値を設定して、Agentの動作を設定する

  • Agentのアクティベート時に、Agentにユニットとプロファイルを割り当てる

     

デフォルト設定ファイルをあらかじめ編集しておいたファイルに差し替えることで、複数のAgentに確実に同じ初期値を設定できます。

注意

lockdown.confファイルでエージェント動作設定画面の設定値を規定している場合、defaultsettings.iniファイルでこれらの値を変更することはできません。lockdown.confファイルの設定が有効です。

lockdown.confファイルについては、「ユーザーズガイド」を参照してください。

(1) デフォルト設定ファイルの編集タイミング

デフォルト設定ファイルを編集するタイミングは、2回あります。

  • インストールモジュール圧縮ファイルを展開して、インストール作業用ディレクトリにデフォルト設定ファイルが作成されたとき

    このとき編集すると、Agentをインストールしたとき、インストールディレクトリに編集後のデフォルト設定ファイルが展開されます。

  • Agentをインストールして、Agentのインストールディレクトリにデフォルト設定ファイルが展開されたとき

    Agentの初回アクティベートの前であれば、インストールディレクトリにあるデフォルト設定ファイルを編集して、設定を変更できます。

(2) デフォルト設定ファイルの記述形式

デフォルト設定ファイルの記述形式は、次のとおりです。

defaultsettings.iniファイルの記述形式

項目名 = [設定値

  • 設定したい項目の行から#を削除し、設定値を記入します。
  • 指定できない値を記入した場合、Agentはアクティベートされますが、値はエージェント動作設定画面の初期値として反映されません。
  • 項目名が不正の場合、その行は無視されます。

(3) エージェント動作設定画面の初期値を設定して、Agentの動作を設定する

エージェント動作設定画面の初期値を設定するための項目は、次のとおりです。

表3.2 エージェント動作設定画面に初期値を設定するための項目

分類 項目名 エージェント動作設定画面での項目名 項目の説明 設定値 デフォルト 単位
Agent-Manager間通信 polling_interval ポーリング間隔 AgentがManagerをポーリングする間隔です。 1 ~ 5097600 60 秒 ※1
rcvque_polling_interval 受信キューポーリング間隔 Agentが受信タスクキューをポーリングする間隔です。 1 ~ 5097600 60 ※1
communication_time_limit_enabled 通信時間制限 AgentがManagerと通信する時間帯を制限するかどうかを指定します。通信時間制限を行う場合には、「開始時間」、「終了時間」も合わせて指定してください。

0:通信可能時間帯を制限しない

1: 通信可能時間帯を制限する

0 -
start_communication_time 開始時刻

AgentがManagerと通信する時間帯を制限する場合、通信できる時間帯が始まる時刻を指定します。

終了時刻と一緒に指定します。

0 ~ 23 ---
end_communication_time 終了時刻

AgentがManagerと通信する時間帯を制限する場合、通信できる時間帯が終わる時刻を指定します。

開始時刻と一緒に指定します。

0 ~ 23 ---
接続 connection_retry_count コネクションリトライ回数 AgentがHULFTとの接続に失敗した場合に、再接続を試みる回数です。 0 ~ 9999 8640
connection_retry_interval コネクションリトライ間隔 AgentがHULFTとの接続に失敗した場合に、再接続を試みるまでの待ち時間です。 0 ~ 9999 10
socket_timeout ソケットリードタイムアウト

AgentとHULFTとのソケット通信で、HULFTからの応答がなかった場合に、Agentがタイムアウトするまでの時間です。

タイムアウトした場合、Agentは通信異常と判断して通信を切断します。

10 ~ 259200 30
request_timeout リクエストタイムアウト

AgentからManagerへのすべての通信で、Managerからの応答がなかった場合に、Agentがタイムアウトするまでの時間です。

タイムアウトした場合、Agentは通信異常と判断して通信を切断します。

10 ~ 259200 3600
socket_buffer_size ソケットバッファサイズ

AgentがHULFTとのソケット通信で使用するソケットバッファサイズを指定します。

0を指定した場合は、システム値が採用されます。

0、4096 ~ 2147483647 0 バイト
配信 auto_retry_count 自動再配信リトライ回数 通信エラーでHULFTへのファイル転送に失敗したとき、Agentが再配信を試みる回数です。 0 ~ 255 60
auto_retry_interval 自動再配信リトライ間隔 通信エラーでHULFTへのファイル転送に失敗したとき、Agentが再配信を試みるまでの待ち時間です。 0 ~ 9999 60
send_multiplex_level 配信多重度

Agentが同時に起動できる配信プロセス(huliotsend)の最大数です。

Agent内の転送ファイルの数が配信プロセスの最大数を超えた場合、Agentは超えた分の転送ファイルを、プロファイル転送設定画面で指定された[監視間隔]が経過したあとの、次回のトリガー発火タイミングに持ち越します。

1 ~ 99 10
受信 なし※2 受信タスクキューサイズ

受信タスクキューに登録できるファイル配付機能の受信タスクの最大数です。

受信タスクが最大数を超える場合、新しいタスクはキューに追加されません。

1 ~ 9999 10
ジョブ job_timeout ジョブタイムアウト

ファイル転送およびファイル配付の際に実行するジョブの実行結果が返ってこなかったとき、エラーにするまでの待ち時間です。

0を指定した場合は、タイムアウトしないで待機し続けます。

0、10 ~ 86400 0
履歴 log_output_mode 履歴出力モード

配信履歴を常時出力するか、エラーが発生したときにだけ出力するかを指定します。

0を指定した場合は、エラー時のみ出力します。

1を指定した場合は、常時出力します。

0または1 1 -
send_log_pool_size 配信履歴保管サイズ

Agentに保管する配信履歴の量を制限する場合、保管する量を指定します。

1048576 ~ 1073741824 5242880 バイト ※3
trace_log_pool_size トレースログ保管サイズ

Agentに保管するトレースログの量を制限する場合、保管する量を指定します。

1048576 ~ 1073741824 5242880 バイト ※3

※1

:

ポーリング間隔および受信キューポーリング間隔は、次のように指定してください。

設定できる間隔 設定値 (秒) 説明

1秒~59秒

 (秒単位)

1~59 1から59を指定してください。

1分~59分

 (分単位)

60~3540

60の倍数を指定してください。

例) 3分:180、15分:900

1時間~23時間

 (時間単位)

3600~82800

3600の倍数を指定してください。

例) 3時間:10800、15時間:54000

1日~59日

 (日単位)

86400~5097600

86400の倍数を指定してください。

例) 3日:259200、15日:1296000

※2

:

受信タスクキューサイズは設定できません。

※3

:

配信履歴保管サイズおよびトレースログ保管サイズは、次のように指定してください。

設定できる保管サイズ

設定値 (バイト) 説明

1MB~1024MB

(メガバイト単位)

1048576~1073741824

1048576の倍数を指定してください。

例) 100メガバイト:104857600、500メガバイト:524288000

defaultsettings.iniファイルの記述例

ポーリング間隔を2分にする場合の記述例を次に示します。行の先頭に半角の「#」があるときは、コメント行とみなされます。

polling_interval = 120

# rcvque_polling_interval =

# communication_time_enabled =

# start_communication_time =

# end_communication_time =

# connection_retry_count =

# connection_retry_interval =

# socket_timeout =

# request_timeout =

# socket_buffer_size =

# auto_retry_count =

# auto_retry_interval =

# send_multiplex_level =

# job_timeout =

# log_output_mode =

# send_log_pool_size =

# trace_log_pool_size =

# profile_id =

(4) Agentのアクティベート時に、Agentにユニットとプロファイルを割り当てる

Agentにユニットとプロファイルを割り当てるために指定する項目は、次のとおりです。

表3.3 Agentにユニットとプロファイルを割り当てるために指定する項目

分類 項目名 項目の説明
プロファイル profile_id

Managerに登録されているプロファイルIDを指定します。

指定したプロファイルとそのプロファイルが属するユニットが、アクティベート時にAgentに割り当てられます。

defaultsettings.iniファイルの記述例

profile_id = 1234567c-1abc-1ab2-a1bc-1a23bc4d5e675