OMVSセグメントの定義

HULFTをz/OS V1R6以上でHULFTを使用する場合、必ずOMVSセグメントを定義する必要があります。OMVSセグメントの定義を行わないと、以下のメッセージがシステムのログに出力され、HULFTシステムを起動できません。

OMVS SEGMENT NOT DEFINED

(1) HULFTのスタートプロシージャーを活動化するための定義例

ここでは、RACF(Resource Access Control Facility)での登録を例に説明します。

1. IBMUSERを使用します。

ログオンプロシージャー「IKJACCNT」のユーザであるIBMUSER、または同等権限のあるTSOユーザを使用します。

2. ISPF Command Shellを開きます。

3. 以下のコマンドを実行します。

==> ADDUSER HULSND DFLTGRP(USERS) OMVS(UID(X) HOME('/') PROGRAM('/bin/sh'))
==> RDEFINE STARTED HULSND.* STDATA (USER(HULSND) GROUP(USERS) TRUSTED(NO))
==> ADDUSER HULRCV DFLTGRP(USERS) OMVS(UID(X) HOME('/') PROGRAM('/bin/sh'))
==> RDEFINE STARTED HULRCV.* STDATA (USER(HULRCV) GROUP(USERS) TRUSTED(NO))
==> ADDUSER HULSRV DFLTGRP(USERS) OMVS(UID(X) HOME('/') PROGRAM('/bin/sh'))
==> RDEFINE STARTED HULSRV.* STDATA (USER(HULSRV) GROUP(USERS) TRUSTED(NO))
==> SETROPTS RACLIST (STARTED) REFRESH

HULSND

: 配信プログラムのジョブ名

HULRCV

: 集信プログラムのジョブ名

HULSRV

: 要求受付プログラムのジョブ名

USERS

: RACF定義されたGROUPを指定します(TCPIPのOMVSGRPでも可)。

UID(X

: 「X」は“1”~“2147483647”の範囲で指定します。

/bin/sh

: RACFは小文字、大文字を区別するので、小文字で指定してください。

(2) HULFT管理画面またはHULFT操作コマンドから要求を発行するための定義例

ここでは、RACFでの登録を例に説明します。

1. IBMUSERを使用します。

ログオンプロシージャー「IKJACCNT」のユーザであるIBMUSER、または同等権限のあるTSOユーザを使用します。

2. ISPF Command Shellを開きます。

3. RACFに新規のTSOユーザを定義します。

==> ADDUSER (HULUSR) DFLTGRP(USERS) OWNER(USERS) PASSWORD(HULUSR) NAME('HULFT') 
OMVS(UID(X) HOME('/') PROGRAM('/bin/sh'))
==> RDEFINE STARTED HULUSR.* STDATA(USER(HULUSR) GROUP(USERS) TRUSTED(NO))
==> SETROPTS RACLIST (STARTED) REFRESH

4. RACFに既存のTSOユーザを定義します。

==> ALTUSER HULUSR DFLTGRP(USERS) OMVS(UID(X) HOME('/') PROGRAM('/bin/sh'))
==> SETROPTS RACLIST (STARTED) REFRESH

HULUSR

: TSOのユーザ名

USERS

: 上記ユーザが属しているグループ名

UID(X

: 「X」は“1”~“2147483647”の範囲で指定します。

/bin/sh

: RACFは小文字、大文字を区別するので、小文字で指定してください。