履歴の自動削除による運用
履歴レコードがある一定件数(しきい値)に達した時点で、古いレコードを削除できます。これにより、履歴レコードが一定件数以上増えないように運用できます。
各処理プログラムは、履歴出力後に履歴レコードの件数を確認し、しきい値を超えた時点で古いレコードを保持件数分残し削除します。
なお、しきい値、保持件数はシステム動作環境設定ファイルのログ削除しきい値(LOGDELTHRESHOLD)、ログ保持件数(LOGKEEPCOUNT)にて設定します。システム動作環境設定ファイルについての詳細は、「システム動作環境の設定について」を参照してください。
履歴レコードが削除される処理の流れを以下の図で説明します。

図2.34 履歴レコードが削除される処理
1) 件数チェック
各処理プログラムは、履歴出力後に履歴レコードの件数をチェックします。
2) 履歴削除
件数チェックの結果、履歴レコードの件数がしきい値に達していた場合、保持件数分を残し古い履歴レコードから削除します。
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しきい値は集配信履歴ファイルに格納されている全レコード件数に対してではありません。
履歴ごと(配信履歴、集信履歴、要求受付履歴)の件数になっています。
ジョブ実行履歴は、それぞれの配信後ジョブまたは集信後ジョブが実行された配信または集信の履歴レコードに紐付けられています。
配信履歴のレコードを削除すると、そのレコードに紐付けられた配信後ジョブ実行履歴のレコードが削除されます。
集信履歴のレコードを削除すると、そのレコードに紐付けられた集信後ジョブ実行履歴のレコードが削除されます。
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履歴レコードを自動削除する処理では、履歴レコードを出力する各処理プログラムがタスクを生成し、非同期で削除処理を実行します。そのため、タスク生成のタイミングによっては、タスクの生成に時間がかかるため、しきい値の件数以上になる場合があります。
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集配信履歴ファイルにてVSAM障害が発生した場合、履歴レコードの自動削除は行われなくなります。VSAM障害改善後、履歴件数情報付加プログラム(XRLOGCNT)を実行し、HULFTの常駐ジョブ(配信プログラム、集信プログラム、および要求受付プログラム)を再起動してください。
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履歴レコードの自動削除機能を使用した場合も、集配信履歴ファイルの断片化は発生します。集配信履歴ファイルは定期的に再編成を行ってください。
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ログ削除しきい値およびログ保持件数のレコード件数を大きい値へ変更する際は、設定するレコード件数が集配信履歴ファイルに格納できるサイズか確認してください。集配信履歴ファイルのサイズが不足している場合は、集配信履歴ファイルのサイズを十分に大きくして再創成を行ってください。