バージョンアップに伴うJCLの変更


<第4版からの改訂内容>


 

HULFTの集信プログラム、配信プログラムおよび要求受付プログラムを起動するJCLの変更を行います。起動するJCLが複数ある場合は、すべて変更する必要があります。

バージョンアップに伴ってJCLの変更が必要になる個所を説明します。

(1) 操作ログ出力機能のための変更

HULFT7で操作ログ出力機能が追加されました。

操作ログ出力機能を使用する場合は、表9.3 のプログラムを起動する各JCLにXRSYSIN定義カードを追加してください。

表9.3 JCLの変更が必要となるプログラム

処理

プログラム名

結合ファイル分解

XRBREAK

外字テーブル登録

XRECTBL

フォーマット情報リスト出力

XRFMTLST

詳細ホスト情報リスト出力

XRHSTLST

管理情報関連表示

XRIDLST

管理情報パラメータ生成

XRINFGEN

結合ファイル内容表示

XRJINLST

複数ファイル結合

XRJOIN

集配信履歴削除

XRLOGDEL

マルチフォーマット情報リスト出力

XRMFMLST

集信管理情報リスト出力

XRRCVLST

集配信履歴ファイルの再編成

XRREORG

要求受付履歴リスト出力

XRREQLST

集信履歴リスト出力

XRRLOGL

要求受付履歴削除

XRRQLDEL

再配信待ちキューの削除

XRRSNDDL

配信履歴リスト出力

XRSLOGL

配信管理情報リスト出力

XRSNDLST

複数集信ファイル編集

XRSTORE

管理情報削除

XRSYSDEL

管理情報バッチ登録

XRSYSINF

管理画面のセキュリティ

XRUSRADD

 

Ver.6で使用していたJCLにXRSYSIN定義カードを追加しないで実行すると、操作ログが出力されません。

また、実行結果は正常終了となりますが、ワーニングメッセージが出力されます。

既存のJCLを変更せずに操作ログ出力機能を使用したい場合は、システム動作環境設定初期値変更プログラム(XRPRMSET)を使用してシステム動作環境設定のファイル名を直接設定できます。

システム動作環境設定の初期値変更については、「システム動作環境の初期値変更について」を参照してください。

 

(2) 下位バージョンのHULFT 暗号オプションを使用していた場合の変更

下位バージョンのHULFT暗号・オプションライブラリは使用できません。

バージョンアップ後は、HULFTロードモジュールライブラリだけを使用してください。

HULFTロードモジュールライブラリとHULFT暗号・オプションライブラリを結合して使用していた場合は、結合しないようにJCLの定義を修正してください。

(3) XRHOSTまたはXRLOG2の定義の追加

HULFT for Mainframe Type XSP Ver.5未満では、JCLにXRHOSTとXRLOG2のFD文の定義がありません。

HULFT for Mainframe Type XSP Ver.6とHULFT7 for XSPでは、下位バージョンとの互換性を保つため、XRHOSTとXRLOG2のFD文が定義されていないJCLを実行する機能を提供しています。

HULFT8 for XSPでは、この機能が非推奨機能となりましたので、表9.4 に記載した各プログラムを起動するJCLに、XRHOSTおよびXRLOG2のFD文を定義することを推奨しています。

表9.4 のプログラムを起動するJCLにXRHOSTおよびXRLOG2のFD文を定義しないまま使用していた場合は、そのJCLにXRHOSTまたはXRLOG2のFD文を追加してください。

表9.4 XRHOSTまたはXRLOG2のFD文が必要なプログラム

処理

プログラム名

XRHOST

XRLOG2

配信

XRSND

集信

XRRCV

要求受付

XRACCPT

配信要求

XRSNDGO

送信要求

XRRCVREQ

リモートジョブ実行

XRRJOBEX

再送要求

XRRSNDRQ

ジョブ実行結果通知

XRSNDRC

システムファイルの初期化

XRCREATE

システム管理情報コンバート

XRFILCNV

履歴件数情報付加

XRLOGCNT

集配信履歴コンバート

XRLOGCNV

集配信履歴ファイルの再編成

XRREORG

複数ファイル結合

XRJOIN

フォーマット情報リスト出力

XRFMTLST

詳細ホスト情報リスト出力

XRHSTLST

管理情報関連表示

XRIDLST

管理情報パラメータ生成

XRINFGEN

集配信履歴削除

XRLOGDEL

マルチフォーマット情報リスト出力

XRMFMLST

集信管理情報リスト出力

XRRCVLST

要求受付履歴リスト出力

XRREQLST

集信履歴リスト出力

XRRLOGL

要求受付履歴削除

XRRQLDEL

配信履歴リスト出力

XRSLOGL

配信管理情報リスト出力

XRSNDLST

管理情報削除

XRSYSDEL

管理情報バッチ登録

XRSYSINF

管理画面のセキュリティ

XRUSRADD

:

FD文の追加が必要

:

FD文の追加は不要

:

FD文の追加が必要

:

FD文の追加は不要

 

非推奨機能であることを理解した上で、表9.4 のプログラムを起動するJCLにXRHOSTおよびXRLOG2のDD文を定義しないまま使用する場合は、「XRCREATEのFILESETパラメータについて」を参照してください。

(4) 常駐プログラム以外の機能におけるメモリ使用量の変更

配信プログラム(XRSND)、集信プログラム(XRRCV)、要求受付プログラム(XRACCPT)を除くHULFTの各プログラムを起動するJCLで、該当するプログラムのRSIZEが2048K未満の場合、プログラムが正しく動作しない場合があります。RSIZEを2048K以上に修正してください。

 

(5) 常駐プログラムにおけるメモリ使用量について

常駐プログラムのメモリ使用量についての詳細は、「常駐プログラムのメモリ使用量」を参照してください。

 

以上でバージョンアップの作業は終了です。