TISP環境設定
HULFTで通信を行うには、TISP環境で以下の3つの項目を定義する必要があります。
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TISP環境リスト
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APPL定義
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HOST定義
ここでは、VTAM-G TISP環境の設定について記載します。
環境設定の詳細は、富士通マニュアル「VTAM-G TISP説明書」を参照してください。
(1) TISP環境リスト
TISP環境リストにて、自ホストシステム名を登録してください。
TISP環境リストのIP文の形式
IP=(自ホストシステム名,自ホストIP,サブネットマスク)
【定義例】
IP=(XSP,192.168.1.100,255.255.255.0)
「導入計画」で決めた集信アプリケーションのポートNo.を、他のアプリケーションに利用されないように、TISP環境リストにてRSVPORTオプションを設定することをお勧めします(RSVPORTオプションは、複数記述することができます)。
【定義例】
IP=(XSP,192.168.1.100,255.255.255.0), RSVPORT=30000, (*1) RSVPORT=31000, (*2)
*1 |
: |
HULFTの集信ポート番号 |
*2 |
: |
HULFTの要求受付ポート番号 |
(2) APPL定義
VTAM-G TISP上で通信を行うアプリケーションには、あらかじめ応用アプリケーション名を設定する必要があります。
HULFTで通信を行うには、APPL定義を4つ追加する必要があります。
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配信アプリケーション
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集信アプリケーション
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要求受付アプリケーション
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要求接続アプリケーション
NODESET文
ノードセット名 NODESET TYPE=TAPL,OWNER=自ホスト名
ノードセット名は、他と重複しない一意の名前を指定してください。
APPL文
アプリケーション名 APPL PRTCL=プロトコル,FLOW=(受信データ滞留量,送信データ滞留量)
APPL 文では、表3.2 のオペランドに注意してください。
アプリケーション |
指摘内容 |
|||
---|---|---|---|---|
アプリケーション名 |
PRTCL |
FLOW(*1) |
PORT |
|
配信アプリケーション |
「導入計画」で決めた配信アプリケーション名 |
TCP |
(70 ~ 2048, |
- |
集信アプリケーション |
「導入計画」で決めた集信アプリケーション名 |
TCP |
(70 ~ 2048, |
「導入計画」で決めた集信アプリケーションのポートNo. |
要求受付アプリケーション |
「導入計画」で決めた要求受付アプリケーション名 |
TCP |
(70,70) |
「導入計画」で決めた要求受付アプリケーションのポートNo. |
要求接続アプリケーション |
「導入計画」で決めた要求接続アプリケーション名 |
TCP |
- |
- |
*1 |
: |
転送速度優先モードで転送を行う場合は、FLOW値に"70"以上を指定してください。データ滞留量を増やすことで、転送速度向上につながります。また、FLOW値はIOBUFなどに影響があるため、VTAM-G TISPの設定を見直しをしてください。 転送速度優先モードを使用しない場合は、FLOW値に"70"を指定してください。 転送速度優先モードの詳細は、「アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。 |
定義例
HULAPPL NODESET TYPE=TAPPL,OWNER=XSP HULSND APPL PRTCL=TCP,FLOW=(70,70) HULRCV APPL PRTCL=TCP,FLOW=(70,70),PORT=30000 HULSRV APPL PRTCL=TCP,FLOW=(70,70),PORT=31000 HULCON APPL PRTCL=TCP
(3) HOST定義
通信相手ホストを定義します。
ホスト名やIPアドレス、またはDNSのドメイン名を定義します。
NODESET文
ノードセット名 NODESET TYPE=HSTRSC,OWNER=自ホスト名
ノードセット名は、他と重複しない一意の名前を指定してください。
HOST文(ファイル転送の相手ホストの場合)
ホスト名 HOST IP=左記のホストのIPアドレス
HOST文(DNSサーバの場合)
DNSサーバのホスト名 HOST DNSSRV=YES,IP=左記のホストのIPアドレス
定義例
HULHOST NODESET TYPE=HSTRSC,OWNER=XSP HOST001 HOST IP=192.168.1.2 HOST002 HOST DNSSRV=YES,IP=192.168.1.1